公衆電話通り


 

公衆電話通り



ケータイ、PC
あふれかえる情報の波

この声は、
届いていますか?
その声は、
本当にアナタですか?

無事すぎる日々に疲れ
ある夜迷い込んだ
見知らぬ街角

色褪せた外灯と
古びた電話ボックス

手にした受話器の
思いがけない重さ

忘れていた仕種
耳に押し当て
手の平で覆う口元

ここからなら
アクセスできるかも
遠い日に
見失ったキミに


「電話ボックス」
                

ケータイなんか持ってはいない
コーシューならばすぐそばに有る
それも飛び切りムカシのやつが
古い昭和のコーシュー電話

何処からだって掛けられるよと
ウエブサイトも繋がるそうな
ケータイフゼイに出来ることなら
せいぜいそんなトコロだろうよ

こっちは昭和のコーシューデンワ
ワカゾーケータイの真似出来ないが
知っているかい古いコーシュー
昭和のオレでハナシが出来る

オレもコーシューも若かった頃
夜更けの街のコーシューの中
受話器に向かって話し続けた
コーシュー電話のボックスの中
ダレカとオレはひとつになった

時は巡ってダレカは去った
オレもそれなり歳を重ねた
ダレカが何処に住んでいるのか
生きてるのかさえ判りはしない

だけど昭和のコーシュー電話
ここからならばアクセスできる
ゆうべもダレカと夜通し噺
ムスメのままの若いダレカと
ワカゾーのままの昔のオレで

ケータイなんか持ってはいない
コーシューならばすぐそばに有る
ワカゾーなぞには背伸びもできぬ
トシツキならばすぐそばに有る


「コーシュー電話」











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