筒描き手染め暖簾(のれん)とは

筒描き手染め・・・一般 の方にはあまり、聞き覚えの無い言葉ではないでしょうか。
非常に昔からある染め方なのですが、手間がかかるという事で、今では少なくなりました。

ではなぜ今 筒描き手染めなのかというと
現在主流のプリント物や機械染めでは絶対に出せない手作りならではの風合いや味わいが出せる染色法だからです。

●このページでは、そんなお客様の為に、なるべくわかりやすく筒描き染めの行程を、簡単にご説明したいと思います。

●筒描きの歴史についてはコチラ

手染めのれん暖簾 手染めのれん糊


手染めのれん糊置き

まずは、湿らせた後、麻布を張り
ぬか、餅米等 で作った
防染用の糊
を筒に入れ、
写真の様に、模様を
描いていきます。

この際、糊が固すぎたり柔らかす
ぎると、うまく模様が描けません。
糊の出来は天候、湿度などに左右
されますので、加減がなかなか
難しいところです。

手染めのれん乾燥

天日で充分に乾かすと、糊を置いた
部分 が乾いて 防染部分となります。

この時に糊の出来が悪いと、
ひび割れたり、剥がれ落ちたりします。

その場合は一からやりなおし!
うまくいけばここで染色の準備は完了!



手染めのれん制作手染め暖簾刷毛

 

キンバリ、伸子などという染め道具で
麻生地をしっかりと張ります。

張り終えたら 様々な刷毛を使い、
染料を麻布に 染め込んでいきます。


この際、糊が うまく布に描けてなかったり
すると防染の役目を果たさず、色が、とな
りに滲んだりします。

その場合もまたやり直しですが、 まれに
その滲みが、かえって 良かったりする場
合もあります。

そういう所も手仕事の面白さでもあります。

手染め暖簾(のれん)色差し

 

基本的にこの染めの作業は一人で行います。
数人でやると、染め方、ぼかし方に差が出
て しまうからです。

非常に集中力の要る作業です。

模様にグラデーションを出したい時はぼか
したい部分に刷毛で、
水を刷り込み、別 の
刷毛で、染料を染め入れていきます。
糊で防染されていますので
いろんな色で染め入れる事もできます。

こういう自由度の高さが
私にとっての 筒描きの一番の魅力です。

手染めのれん工程

手染めのれん仕上げ

 
手染めのれん出来上がり

 

染め終えたらまず充分に乾燥させます。

そののち、麻生地の両端を縫い、
色止めという作業にかかります。

この作業の説明は複雑ですので省略させて
いただきますが、色止めを怠ると、
最後に、含みすぎた染料を洗い流す際に
色が落ちすぎて、それこそ今までの苦労が
水の泡となります。


それから荒めの刷毛を使い、流水で丁寧に
糊を落とすと、左の様に模様だけが染
まらずに残ります。

 

 
手染めのれん龍の絵柄

最後に、含みすぎた染料を洗い流し
もう一度色止めし、天日で乾かすと
染め布の出来上がりです!

糊を置いた部分は防染ですので
左の龍の様に、
いろんな色を使
っての染色も可能です。
そこが筒描きの一番の魅力かも
知れません。
(白く残っている部分が、糊を
 置いていたところです)

最後の最後に、縫製をして商品の完成です!

手染めのれんあとがき

簡単では有りますが、少しは『筒描き手染め』というものがお解りいただけましたでしょうか?

糊を作るのも、布に置くのも、気候や、特に湿度に左右され、決して簡単ではありませんが
糊をうまく置いてからは実にいろんな染め方が出来、その自由度の高さからこの染色法でしか作れないものも多いのです。
確かにすべてが手仕事の為、手間が掛かり、効率も悪く、 機械量産に押され、激減してきている染色法ですが
どうしても手仕事でしか出せない『風合い』が確かにあるのです。
それを生活という空間にひとつ置かれてみて下さい。そして永〜くお使いになって下さい。
きっとなぜ今、手仕事なのかが解っていただけると思います。



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