楽器

各部名称 種類 メーカー マウスピース アクセサリー 購入法



トランペットと言う楽器
トランペットという楽器は構造は極めてシンプルに出来ています。
トロンボーンは管を曲げているだけで出来ていますが、トランペットも似たような物です。
バルブを用いて便宜的に音階を吹けるようになって、楽器としてはほぼ完成といえるでしょう。

B♭トランペットの管の長さは約140cm。
この状態で出る音を基本の倍音と考えて下さい。(B♭、F、B♭、D、F、A♭、B♭・・・)
それに各ピストンの抜き差し管部が加わって倍音の種類を増やし音階を吹ける様に作られました。
1番ピストンを押すと一音、2番は半音、3番は1音半、それぞれ下がる様になっています。
これらの組み合わせで全ての半音階を奏することが出来ます。

しかし、見た目がシンプルゆえそれなりに奥が深いところもあります。
ほんの少しパーツが違ってきたり、管のサイズが違ってきただけで全然別の楽器の様になることもあります。
その逆もあります、少々いじった程度では変わらない(というより変化が小さく気付かない)と言うことも・・・。
一度ゆっくり楽器を眺めてみて下さい。(持ってない人は楽器屋さんで(笑))
これは何だ?という物や、何のために付いているんだ?という物はありませんか?

それでは楽器の各部の名称と役割について見ていきましょう。

呼称

画像

説明

マウスパイプ

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マウスピースが刺さる部分。
管の太さやテーパー角によって吹奏感が異なる。
汚れやすいので掃除はこまめに。

チューニングスライド
(主管)

エアーが初めて曲げられてしまう部分。
U字や角張った形(スクエア)等で抵抗感が異なる。
その他にも、マウスパイプに刺すとき、どちらがメス側(入れられる方)になるか、バルブに向かう方はどちらがメス側か等でも異なってくる。

バルブ
(ピストン)

楽器の心臓部。唯一のメカニカルな部分。
ここからそれぞれの抜き差し管へエアーを送るシステム(押せば送る、押さなければ素通り)になっている為、穴のずれやトラブルは楽器全体に関わってくる大事な部分。
通常ここのシリンダサイズをボアサイズと呼ぶ。

1番抜き差し管

1番ピストンから送られてくるエアーが入る所。
一音分の音を下げる長さに設計されている。
左手の親指がかかる指掛けが付いているタイプが多い。

2番抜き差し管

2番ピストンから送られてくるエアーが入る所。
半音分の音を下げる長さに設計されている。
両方オスになっているタイプが多い。
カニ目と呼ばれるバランス取り用おもりがつく場合が多い。(画像では1個)

3番抜き差し管

3番ピストンから送られてくるエアーが入る所。
一音半分の音を下げる長さに設計されている。
左手の薬指がかかる指掛けが付いていたり、唾抜きが付いていたりするタイプが多い。
ピッチ(音程)の微調整やベンド等で演奏中にもかなりの頻度で利用される。

ウォーターキー
(唾抜き)

単なる唾抜き装置に思われがちだが、結構音色等に左右する。一般的には主管と3番管に付いている事が多い。
大きく分けて2種類。写真のようなタイプと、アマドキーと呼ばれるタイプ(ホルトン製等)。
重さや、抑える部分のコルク(天然、人造)・ゴムの違い、ハンダの付き具合等で、音色や吹奏感が変わってくる。

指掛け

これも単なる指掛け装置に納まらず、楽器に影響を及ぼす代物である。マウスパイプ、1・3番管に付いている場合が多い。
形や材質、重さ、ハンダの付き具合等で音色や吹奏感が変わってくるからあら不思議。

ベル

上記の部分を旅してきた(大袈裟か)音の振動が最終的に通るのがここ。
材質(銅が入る比率の大小等)、形(広がりの角度等)、サイズ(直径等)で音色が変わってくる。
1枚取り2枚取りなど、加工方法も様々。
3番ピストン部から出てくるパーツ全体がベルです。

仕上げ
パーツでは無いけれど、楽器に大きな影響を与えるので記した。仕上げの種類としては、ノンラッカー、ラッカー、シルバー、ゴールドと大きく分けて4種類。それぞれ特徴があり個人の好みもわかれる。シルバーはラッカーの上、ゴールドはシルバーの上にしかメッキできないので、俗にゴールドは全ての長所を兼ね備える、などと言われるが、それはどうかなあ・・・。私の楽器はゴールドです。個人的に言えば、華々しい音色、音の伸び、バラードなどでの泣きがゴールドの特権だと思っています。まあ、他の仕上げでもそれぞれ良いところはありますしね。

色々書きましたが楽器のスペック表に記されているのはベル、ボア、パイプ(サイズ・材質)、仕上げ等だけです。
ここに記した全てのパーツのスペックがわかるカタログなど、ほんの一握りのメーカーしか無いです。
しかもメーカーによって記述方法が異なっていたりします(統一すればいいのに・・・)。
実際購入する際は現物を見て、吹いて実感するしかありません。

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