まえ(あ)がき
練習と一口に言ってもその性質は様々です。個人の基礎練習一つ取ったとしても、ロングトーン・タンギング・スケール・リップスラー等多岐に渡ります。これに複数でやるパート練習や合奏なども加えていくと膨大な量の事柄を修得していかなければならない事がわかると思います。また、やり方にしても人それぞれの方法を持っていたりするケースも多く、どれが正解という物はありません。
そこはこのバー(Web)の特徴である、マスター・カリキオの独断と偏見でもって紹介していこうと思っています。しかしそれでも、それらをこのページで全て紹介していくことは不可能に近いです。ここでは連載方式にして一つ一つにタイトルを付け、個別に紹介出来れば・・・と思っています。
どうやって紹介すればいいのかがまだ見えていません。更新を重ねる内にいい方法が見つかればいいなあ、と思っています。それまでは我慢して下さいね(*^_^*)
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ウォームアップの巻 | 記念すべき第1回。練習とは、という大きな話題へ発展。 | '99.09.13 |
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初心者の方へ | 楽器を持って、まだ間がない方へのアドバイスです。 | '00.04.21 |
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練習時間が無い方へ | タイトルのまんまです。忙しくて練習する時間が取れない人へ・・・ | '00.09.05 |
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(番外編)ステージの作り方 | 中高生に向ける、ステージ制作の方法です。 | '00.09.20 |
第1回:ウォームアップの巻
記念すべき第1回はウォームアップです。まずはじめにウォームアップとは何でしょう?辞書で調べますとこう書いてあります。
warm-up, warm・up
━《名》[C]
1 【競技】 (軽い)準備運動, ウォーミングアップ (cf. warm up 【成句】 (12))
・ have a quick 〜 before the race レース前にさっとウォーミングアップをする.
2 物事の初め, 序の口, 小手調べ
・ This is just a 〜. これはほんの小手調べだ.
ここで言うウォームアップとは、毎日楽器を吹く前に、楽器を演奏できる体に持っていくための準備練習です。(勿論楽器にもウォームアップは必要ですが、体のウォームアップと併行して出来ますのでここでは割愛します)
楽器を吹くためにはどのような事が必要でしょうか?唇、呼吸周り、指・・・頭というのもあるかも知れません(笑)。どれを取ってもそうですが、ウォームアップの内容や時間には個人差があります。ですから、ここでは私の場合を例に取って、ウォームアップには何が必要かを覚えて下さい、そして自分に最適なウォームアップを見つけだして下さい。
| 楽器を取り出すとまず主管を抜いて、その状態で譜例の三つの音を出します。 (譜面はin B♭。この方法は奏法・息の使い方でも紹介しています) これは息の使い方、すなわち呼吸に関わる全ての部位のウォームアップになります。 私の場合、唇よりも呼吸周りに関するウォームアップが主になっています。 これを一音につき8拍(テンポ60程度)を4回伸ばします。 Fが終わってG、Gが終わってDと言う風に。 |
他にも呼吸周りを整える方法があり、それには独自のエチュードを使用しています。
私が思うに、楽器を吹くのに一番大切なのは呼吸(息)です(センスなどの抽象的な部分は別にして)。一番感覚を忘れやすいのも呼吸周りだと思っています。ですから、呼吸を中心としたメニューで唇・指など他の部位のアップも兼ねている、という方法になっています。
少し話は横にそれますが、練習には大きく分けて「現状維持」と「能力向上」の二種類あります。
いままで積み重ねてきたことを維持しながら、新しい技術を付けていかなければいけません。そういう意味で言えば「ウォームアップ」は現状維持のための最初の段階だと考えます。勿論、経験年数や技術力の違いで個人差はかなり出てきます。楽器を持ってまだ間がない方は全てが能力向上の為の練習になると思います。が、昨日までしてきた事を忘れないためにもウォームアップの癖を付けておくようにして下さい。毎日やることですから。
さてここで冒頭の問いに戻ります。ウォームアップとは何か?
仕事や本番の時に、それに備えてウォームアップをするというのはわかると思います。が、丸一日練習日という設定の場合、どこまでがアップでどこからが練習という事になるのでしょうか?また、分けて考える必要があるのでしょうか?これも人それぞれになってしまいますね。私の場合はあまり分けて考えることはしません。ウォームアップメニューと言っても考え方によっては基礎練習にもなる訳です。普段やっているリップスラーのメニューでも、自分がウォームアップだと思ってやればアップに、スラーの練習だと思ってやれば練習になってしまうのです。大事な所はここです。
学生さん(学生に限りませんが)などで先輩や先生から言われてエチュードをさらっているのをよく見ます。そのエチュードが何のための練習であるかを本人が理解していれば、その効果は倍増するはずです。
かなり回り道をしてしまいました。
練習法という新規ページをアップするに当たって、これだけは理解していて欲しいと言うことを語るのにこんなに書いてしまいました。今となっては「ウォームアップはどうなったんだ!?」という文章になってしまいました。このままでは気が引けるので、ウォームアップについてもう少々・・・。
その時々に於いてアップできる環境(時間や場所)が違います。私のメニューは普通にやれば40分程度ですが、時間が無い時もあります。そんな場合はその時間でアップをやるわけですが、内容はほとんど同じです。セットを減らしたりして調節しています。また、時間が全くない場合(何らかの事情ですぐ本番やレコーディング)も、それ(本番等)をこなしながら自分の中ではウォームアップをしている時もあります。どの様なメニューでも(それが曲であったとしても)本人の自覚でウォームアップに成りえるのです。本人が自分の中で、これはウォームアップこれは練習、としっかり線が引けていれば、どのようなメニューでもかまわないと思うのです。
最後に(しつこいようですが)冒頭の問いに答えておきます。
ウォームアップとは、本来の自分の技量(全ての面で)を発揮出来る状態にする為の準備全般の事。
いやあ、思いの外グダグダになってしまいました。こんなに支離滅裂になるとは思いも寄りませんでした。
次回からは簡潔に解りやすく語るように気を付けます。ごめんなさいm(__)m
いやあ、第1回目は予想外にグダグダになり、前途多難の様相を呈してきました。気を取り直して頑張っていこうと思います。
今回は「初心者の方へ」と題して、楽器を持って間がない方、これから楽器を始めてみようと言う方を対象に、アドバイスを語ってみようと思います。楽器に対する愛着がこれで増えてくれればありがたいことです。
まずは、「自分の吹きたいモノ」を漠然とでいいですから、イメージするようにしましょう。「自分の吹きたいモノ」とは「音楽スタイル」「音色」「ジャンル」「バンド形態」など様々なモノを指します。ラッパに関わる全てのモノと思って頂いて結構です。
そんなに難しく考える必要はありません。
「何故、ラッパを吹きたいと思ったのか?」。これがまず一つの自分のスタイルになります。
「テレビで誰かが演奏しているのを観て」「CDやラジオでラッパの音を聴いて」など様々な理由があると思いますが、それらをより具体化していけば良いのです。
スポーツでも何でもそうですが、まずは自分なりの目標を作ろう、という事なのです。
さて、晴れて楽器を始める事になった暁にはまず何をすればいいのか?
たった一つの音でもいいので、「自分の思い通りの音」を出すように練習することです。
楽器を持って初めてする練習はロングトーンでしょう。ロングトーンとは、ある音を長く伸ばす練習のことです。
この練習では、「音色の修正」「呼吸法の確立」に重点をおいて練習するようにしましょう。
そしてタンギングの練習、リップスラーの練習と様々な練習をしていくわけですが、その時に重要になってくるのが、冒頭に書いた「自分の吹きたいモノ」なのです。
音色やタンギングなど、お手本(目標)を目指して練習しなければ、ただ闇雲に吹いているだけでは上達は望めません。
練習していて、「こういう風に吹きたい」「こういう音が出したい」と思っていなければ、絶対にそういう風にはならないモノです。
いつもそれらを頭に置いて練習に取り組むことです。その為に良い音楽を一杯聴きましょう。聴くだけで上手くなるなら苦労はしない、と思われるかも知れませんが、意外に聴くだけでも上達するのです。それは、既に書いたように、自分の頭の中のイメージが上達しているからなのです。
それほど、頭のイメージは重要だと言うことなのです。
しかしまあ、こんだけ間が明くと連載もクソもありませんね(*^_^*)。気を取り直して・・・
今回は、忙しくて練習時間が取れない方への練習法(?)です。
「学生時代楽器に触れていたけど、社会人になったら練習なんてする暇がない!」という方はたくさんいらっしゃると思います。
また、「学生だけど、普段のクラブの練習はパート練習や合奏ばっかりで、自分の練習なんてできやしない!」と嘆いている若者達もいると思います。
今回はそういった方たちの為に書こうと思います。が、厳密に言うと、「練習法」ではないかも知れません。
私がよく言うことなのですが、
というわけです。
終わり・・・にしたら怒られそうなので、もう少し書きます。
何も楽器を吹くことばかりが練習ではありません。ことに管楽器ともなると吹く場所の確保から始めなくてはなりませんし。
楽器を吹く時間はあるが場所がない、という時にもこの方法は役立つはずです。
正に読んで字の如く「良い音楽を聴きなさい」なわけですが、何もクラシックを聴けと言っているわけではありません。また、ジャズ吹きはジャズばっかり聴け、というわけでもありません。
古今東西、ありとあらゆる音楽を聴いて欲しいと思います。
さて、そこで難しいのが「良い音楽」の定義です。一体何が「良い音楽」で、何が「悪い音楽」なのか?
残念ながらこれを一言で決定づける言葉は見あたりません。
じゃあ、「良い音楽を聴きなさい!」という言葉自体が矛盾を孕んでいるようにも思われます。
ともすれば「片っ端から音楽を聴きなさい!」という言葉の方がいいかも知れません。その中から自分で「良い音楽」を聴き分ける耳を育てることが第一関門かも知れません。
さて、では良い音楽を聴いたらどうなるのでしょう?
まず第一に、自分のプレイに幅が出てきます。
「こういう曲調でこういうジャンルの場合はこういうニュアンス」という知識、いわゆる引き出しが少しずつ拡がって行くはずです。
昔聞いた俳優さんの話ですが、「煙草を吸う人は、煙草を吸う人の演技は難なく出来る。煙草を吸っていたけど止めた人は、禁煙した人の苦しみがわかる。煙草を吸っていて禁煙してさらに吸い始めた人は、禁煙の苦しさから逃れる喜びも知っている。でも煙草を吸わない役者は、以上3人の役柄を想像でしか演じられない」と言ったような内容でした。
煙草を例にとって言っていますが、他の事柄でも同様だと思います。だからといって、殺人者の役柄が回ってきた役者は人殺しをしたいのか?というわれると困るのですが・・・(*^_^*)。
少し話がずれてしまいました。
音楽でも同様の事が言えると思います。色んなジャンルの音楽を知っていて損することは何もないのです。
例えばレコーディングの現場やリハの現場などで、「そこは○○(アーティスト名)の○○(曲名)みたいな感じで」というオーダーが出された場合、その元曲を知らなければ応えられないのです。
何も管楽器が入った曲に限ったことではないのです。本当にありとあらゆる音楽を聴くことに意義があるのです。
ただ、もちろん注意点もあります。
ただ漠然と聴いていても何の役にも立ちません。
ある音楽を聴いていて「格好いいなあ!」と思った時、「何故格好いいか?」を分析・研究・試行錯誤することが大事です。
逆もしかり。「格好悪う〜」と思った時に、「何故格好悪いか?」を判断できる様になって欲しいと思います。
最後に数原晋様のお言葉で締めたいと思います。「下手な練習するよりも良い音楽を聴きなさい」
夏もそろそろ終わり、芸術の秋がもうそこまで来ています。
中高の吹奏楽部は、自主運営のコンサートを行うところもたくさんあるでしょう。
今回はそんな皆さんに少しでも為になればいいなあと思ってアドバイスしてみます。
そんなわけで、今回はラッパとは直接関係無い話になります。
まず第一に、「スタッフの組閣」です。自主運営の場合、演奏者はただ演奏をしていればいいのでは無いと思います。そのイベントに向けて様々な仕事が存在します。
それらの仕事がうまく回るために徹底的な役割分担をしく必要があります。
ステージを作るために必要な仕事を少し挙げてみましょう。
まずステージ自体の事から考えましょう。
「選曲」ステージで演奏する曲を決めなければいけません。
「譜面」選曲された曲の譜面が必要ですね。
「企画・構成・演出」ステージはただ曲を垂れ流しにすれば良い物ではありません。ステージ全体を考えてお客さんを楽しませるような工夫をしなくてはいけません。
「衣装」企画や演出、曲のイメージなどで衣装替えが必要になるかもしれません。それらを決めたり、用意したりします。衣装替えが無くとも必要なのはわかりますね。普段着でやるのなら別ですが。
「音響」「照明」この辺から聞き慣れない仕事が出てきます。本来演奏者はタッチしない部分です。実際の作業はその道のプロにお任せすることになるか、知人に頼むことになるか(学内ライブの場合、放送部や演劇部などに手伝って貰うようなケースもあるようです)・・・いずれにしても、これらの仕事を演奏者が行うことは不可能です。ただ、オーダーを出すことは出来ます。楽曲によっては照明の色を変えたい場合があるでしょうし、ソロにはスポットライトを当てて欲しいですもんね。それらを示した台本があれば打ち合わせが容易に行えるはずです。
「舞台」(椅子の出し入れなど)舞台転換などがある場合、それを実際にやるスタッフが必要です。これは演奏者が行うことも可能ですが、誰かに依頼する場合、わかりやすい説明が必要ですね。
「大道具・小道具」ステージ演出に使う小道具類がある場合、それを準備しなければいけませんね。大道具はステージ上に配置したりする舞台装置や背景です。学校レベルのステージではあまり触れる機会はないと思いますが、ひな壇くらいは使うかも知れませんね。これもスタッフにわかりやすい指示を出してあげるべきです。
今度はイベント自体を考えてみましょう。(本番当日、演奏者には不可能な仕事ばかりです)
「広報」そのコンサートの宣伝部とでもいいましょうか。ポスターやチラシがあればアピールできますね。それからチケット。もっと考えると、プログラムなどの作成などもありますね。
「受付」イベント当日に窓口となるべき所です。チケットのもぎりや、来賓の受付、花束祝電の受付等。
「会計」お金を扱う機関です。いろんなところで資金が必要になってきます。これらをしっかり把握しコントロールする機関です。
「渉外」自分の所と違うところと話したりする機関です。例えば、ステージにゲストを迎えたりする場合、そのゲストとの窓口になるところです。
う〜ん、だらだらと書いてしまった(*^_^*)。
まだまだありますが、この辺でやめときます。なんか違う方向に行っている様な気がしてきたので。
さて、前述した仕事は、なにも全てが必要というわけではありません。そのステージによっては全く必要のない物だってあるはずです。単なる例だと思ってください。
それに、一つ一つを挙げていったので長くなってますが、例えば「企画構成演出」のセクションが「音響照明」の事も一緒に考えたって良いわけですし、企画によって曲が決まる場合もあります(その逆もあります)。
それに「小道具」という仕事にしても、例えばステージで「瓶」という小道具を使う機会があった場合、本番までの期間ず〜っと瓶だけ眺めているのも無駄な労力です。
要は、これらを頭に入れた状態で、適材適所に人材を配置していけばいいのです。人間ですから得手不得手もあるでしょう。その人が一番出来る(得意な)仕事を与えてあげればいいのです。
さて、スタッフを組織したら、その次にすべき事は「スケジューリング」です。
本番日までの期間、何をどのように進めていくか、を決める必要があります。(これは練習においてもそうです)
本番間近になって慌てることの無いよう、綿密に組んだ方がいいでしょう。いくら綿密に組んでも、本番前というのはバタバタするもんです。
例えば練習。コンサートともなると曲数も多くなります。コンクール前のように課題曲と自由曲だけやっていれば良いわけではありません。
演奏する曲が15曲あったとします。その15曲を漠然とただ闇雲に練習するよりも、計画を立て、「この日までにこの3曲は仕上げる」というような目標点を決めるだけでもずいぶんと違うはずです。
練習以外の点でも同様です。雑誌に締め切りがあるように、セクションごとに締め切りを設定してやればいいのです。例えば、「プログラムの原稿はこの日までに提出」という風に。
そうやって、本番日までの日々を効率よく過ごしていくのが、ステージ成功への秘訣です。
かなり端折って書いてしまいました。本来このテーマだけで一つのHPが作れるほど様々な要素があるものを、たった原稿用紙6枚で書けるはずがないのです。
これを読むあなたが、どのような立場の方かは知りませんが、上記のようなことが頭に入っていればどんな仕事を与えられてもこなせるはずです。
勿論、そうした仕事に追われて、肝心の演奏が疎かにならないことだけはお願いしておきます。
なによりも、まず演奏者であることを忘れないでください。
それでは、素晴らしいステージを作り上げてください。