タイムコード(TC)
 全ての画像フレームに割り当てられた時間、分、秒、フレームの絶対番号。テープに記録された映像の位置を、時(H)、分(M)、秒(S)、フレーム(F)で表示します。記録方法によりLTCVITCの2種類があります。
 また、NTSC方式で適用されるSMPTEタイムコードとPAL/SECAM方式で適用されるEBUタイムコードがあります。
 タイムコードはテープ上に同じ数値が記録されないように管理し、編集時の効率化を図ります。
NTSC  National Television System Committee (米国テレビジョンシステム委員会)
EBU   European Brordcasting Union (ヨーロッパ放送連合)
SMPTE Society of Motion Picture and Teievision Engineers (米国映画テレビ技術者協会
LTC
(Longitudinal Time Code)
テープの走行方向(長手方向)に沿って記録されるタイムコード。専用の音声トラックに記録されるため、テープが走行しているときにしか読み取れず、スロー再生またはスチル再生時には利用できません。。
VITC
(Vertical Interval Time Code)
映像信号として垂直ブランキングに挿入されるタイムコード。スロー再生またはスチル再生時、停止時にも読み取ることができますが、定速以上の速度では映像信号が乱れるため読み取れません。
CTL
(Capstan Tracking Logic)
民生用のビデオ機器で用いられるのは、CTLという同期パルスを利用してテープの走行時間を相対的に表示するもので、正確な時間や場所を表示するものではありません。。
 
タイムコードの選択
DF(ドロップフレーム)とNDF(ノンドロップフレーム)
 タイムコードは、ドロップフレーム/DF(Drop Frame)モードもしくはノンドロップフレーム/NDF(Non Drop Frame)モードを選択し、撮影や編集を始める前に記録側のメニューで設定します。

 日本が採用しているNTSC方式では、垂直同期信号周波数(フィールド周波数)は59.94Hzであり、1秒間のフレーム数は約29.97フレームです。SMPTEタイムコードは、1秒間のフレーム数が30フレームに規定されています。つまり1秒ごとに0.03フレームのズレを生じ、1時間では108フレーム(3.6秒)のズレとなるのです。

 逆に考えると、NTSC方式では30フレームに約1.001秒要するため、1分(1,800フレーム)では60.06秒、1時間(108,000フレーム)では60分と3.6秒、1日(2,592,000フレーム)では24時間と86.4秒となり、時間がずれてしまうのです。

 NTSC方式のVTRでは、映像信号が毎秒約29.97フレームで記録/再生されており、タイムコードを実際の時間(1秒間のフレーム数30フレーム)に合わせるためには、タイムコードのフレームを一部ドロップ(省略)させる必要があります。

 この誤差を解消するため、1分につき2フレーム(00と01フレーム)を省略し(10分目ごとは省略しない)、1時間で合計108フレームのタイムコードを省略して使い、実際の映像再生時間とタイムコードを一致させるモードをドロップフレーム(DF)モードといいます。

 ノンドロップフレーム(NDF)モードは、タイムコードのドロップ処理をせずに、映像再生の実時間とのズレを無視して使用するモード。1日に約86秒のズレを生じるため、実際のフレーム数を基準として編集すると、番組など秒単位で編集するときには問題になるのです。


 但し、ドロップフレームモードで記録しても、またノンドロップフレームモード記録しても総フレーム数は同じです。
 また一部の業務機では、編集時にタイムコードだけを書き直すことができます。


 PAL/SECAM方式のEBUタイムコードは、フィールド周波数(50Hz)と実時間の誤差がないため、ノンドロップフレーム(NDF)モードしかありません。


 HDのタイムコードは、開発当初はフィールド周波数が60Hzで記録するため、ノンドロップフレーム(NDF)しかありませんでした。しかし、地上波の放送(NTSC方式)と互換性を持たせるために、フィールド周波数をわざわざ60Hz59.94Hzの二本立てすることになり、再びNDFDFを併用することになりました。フィールド周波数60Hzで記録する場合はNDF59.94Hzで記録する場合はDFNDFを選択するという、非常にややこしい事態となっているので、撮影するときは注意しましょう。

 
 ドロップフレームを分かりやすく理解するには、暦を考えてみればよいでしょう。

 1年は約365日です。1ヶ月は通常30日ですが、30日×12月=360日で、5日足りません。それを調整するために閏月が設定されています。それを無視して1ヶ月30日で生活すれば、1年に5日ずつずれていき、やがては季節と月が大きくずれていきます。地球や惑星の動きは正確に数字で割り切れるものではなく、暦も我々の生活と整合性が取れるようにドロップさせて調整しているのです。
 ではなぜNTSCの場合、1秒29.972フレームになったのでしょうか。

DFで運用される場合
1)民生機(家庭用ビデオ機器)は全てDFになっています。

2)ノンリニアの編集ソフトもDFが標準となっています。環境設定でNDFに変更することが出来ます。

3)テレビ番組など正確な時間を要求されるものは、全てDFで制作されます。
NDFで運用される場合
1)VPや正確な時間表現が必要でない場合、製作段階で正確なフレーム数が要求される場合などに運用されます。CGやアニメーションなど。

2)DATなどでNDFしか選択できない機器があるので、同録の際注意しないと編集時にタイムコードが合わないで困ることがあります。
マルチカメラや同録をする場合
 業務用の機器では、複数のカメラを使用して撮影する場合や同録する場合、タイムコードをシンクロさせて記録することができます。編集を正確に実施する場合重要です。

 TCINTCOUTを同軸(BNC)ケーブルで繋ぐことによりタイムコードを移植することができます。この場合タイムコードの記録方法をフリーランに設定します。

 ケーブルを繋いでいる間は、同じタイムコードが同時に記録されます。また、一旦同期させた後ケーブルをはずしても、各機器はフリーランのまま、ほぼ同じタイムコードが累進されます。
2006.06.16.