アマチュアにスライサーが多いわけ
ゴルフクラブの持つ特徴
多くのアマチュアゴルファーはゴルフスイングでスライスに悩まされている理由はどこにあるのかという話です。
一番の理由は、ゴルフクラブの持つ特徴がクラブフェースの開きやすい形をしているためです。
ゴルフスイングでスライスが出るメカニズムを考えてみるとわかりやすいかもしれません。
ボールが右に曲がるということはほぼ間違いなく、インパクトでクラブフェースが開いているためです。
フェースが開いたゴルフスイングをしていると、そのままではボールを捕まえるのが難しいので、無理につかまえようとする意識が働いてクラブが外から下りてくることが多いのです。
また、ボールが右に飛ぶとアドレスで左方向を向いたり、ボールを左寄りに置いてスライスを防ぐ対策をしようとします。
左を向けば向くほど体がオープンになるので、リリースするタイミングが早くなったり、左肘が引けた形になって、さらにスライスの出やすいゴルフスイングになってしまうのです。
ゴルフクラブはもともとクラブフェースが開きやすい
こうして見ると、スライスの出る根本にはスイング中にクラブフェースが開いてしまうことが見てとれます。
ここで、どうしてスイングの途中でクラブフェースが開いてしまうのかを考えてみましょう。
それは物理的に説明が付くのですが、問題はゴルフクラブそのものの構造なのです。
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つまり、ゴルフクラブはもともとクラブフェースが開きやすい形に設計されているのです。
トップ・オブ・スイングでは、クラブフェースが45~60°空を向いた形がスクエアと考えます。
しかし、シャフトを指先でつまんで持ち上げると、クラブフェースは開いた状態になることがわかります。
ゴルフクラブという道具は特に意識せずに動かしてしまうと、そもそもクラブフェースが開いた状態になりやすいの設計なのです。
ゴルフクラブは、プレーヤーが意図的にフェースをスクエアにするようにコントロースしないと、クラブフェースが開いてしまうつくりになっているのです。
これこそが、ゴルフスイングでスライスを生み出す根っこにある原因です。
対策としては、スイングの最中に、筋肉を急激な動きをさせないように注意して、できるだけゆったりとしたリズムでスイングにすることが挙げられます。
急いでスイングするとクラブフェースがもっと開きやすくなり、制御不能なスライスボールになってしまいます。
依然と比較するとゴルフクラブは格段に使いやすい道具になりました。
その理由は総重量が軽くなったことを忘れるわけにはいきませんが、他にもヘッドの大型化で、スウィートエリアが広くなったことが大きな理由として考えられます。
スウィートエリアが広くなったことで、ゴルフスイングの基本として重要な芯でボールを捉えることが容易になりました。
また、少しくらい芯を外しても大きく曲がることもなく、飛距離も格段に落ちることがないというメリットが生まれました。
しかし、それと共に重心距離が長くなるというデメリットが生まれる理由にもなってしまいました。
シャフト軸から重心までの長さを重心距離と呼びますが、ヘッドが大きくなるつれて基本的には、これが自然と長くなるものと理解して構わないでしょう。
この重心距離が長くなることは、それだけシャフト軸から重心が離れることを意味します。そのため、ダウンスイングでヘッドの回転が遅れやすくなりクラブフェースがオープンになりやすいのです。
これはヘッドスピードが速い人ほど大きく影響されます。これまで小さなクラブヘッドで、ダウンスイングでフェースを開いてフォロースルーで閉じるようなゴルフスイングの場合も同様です。
大きなクラブヘッドのものを使いにくいと感じる理由も、重心距離の長さが影響しています。
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重心距離の短いゴルフクラブが一般的だった時代には、プロゴルファーにもダウンスイングで少しオープンになるプレーヤーもいました。
しかし、ヘッドの大型化で重心距離が長くなった現代のゴルフクラブを使用すると、オープンフェースは避けなければなりません。
フェースが開いた状態でインパクトを迎えてしまいやすいので、プッシュアウトが起きるか、それを避けようとして手を返してフックになってしまうためです。
大型ヘッドのクラブを使う場合は、スイングプレーンに対してフェースをスクエアにキープすることが必要です。
とりわけデカヘッドと呼ばれるようなクラブを使用する場合は、ダウンスイングではフェースの向きはあらかじめスクエアもしくはややクローズの状態にしないと、ミスショットが生まれやすいのです。
フェースが開く動きは様々な欠点を生み出す
いずれにしても、リバースピボットの場合は、スムーズな重心の移動が難しくなるためにエネルギーをロスしてしまいますし、ヘッド軌道も正しいスイングプレーンに乗らないということになってしまいます。
それでは出球は不安定になり、打感もばらつき、ナイスショットが生まれる確率は下がりますので、しっかりと矯正したい部分です。
ところで、どうしてそういうゴルフスイングになってしまうのかについては、ゴルフのスウイング中にフェースがオープンになってしまうことが大きな要因なのは間違いありません。
次のような点に心当たりがある人はもう一度確認しておきましょう。ハンドダウンのアドレス、ウィークグリップ、左手首が甲側に折れたオーバースイング、手上げのバックスイングなどがそれに相当します。
第一に、グリップ、アドレスをチェックして、バックスイングとダウンスウイングでクラブフェースが心持ち地面を向くようにしましょう。
そして、トップ・オブ・スイングではクラブフェースを空に向けるように意識してみてください。
■スライスの原因
スライスが生まれる原因を整理すると結局のところ2つのポイントに集約されます。
1.スイング軌道がターゲット方向にたいして「アウドサイドイン」
2.クラブフェースがスイング軌道方向に対してオープンになっている
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この2点ですが、もちろん、この2点が同時に起きていることもあります。この2つの原因の間にはある関係性があります。
アウトサイドインのスイング軌道を描けば、インパクトのタイミングではどうしてもクラブフェースを開きやすくなります。
また逆に、スイング軌道にたいしてクラブフェースをオープンになっていると、スイング軌道がアウトサイドインになりやすいとも言えるのです。
●スライスを直す
スライスを直す方法は、まずその原因が2つのうちのどちらなのかをしっかり把握しておくことが肝心です。
つまり原因が1.のスイング軌道にあるのか、2.のオープン気味のクラブフェースにあるのか、または、この2つが同時に起きているのかということです。
スイング軌道に問題がある場合は次のような点をチェックすべきです。
- ボールが左足かかと線上より左に出過ぎていないか
- オープンスタンスに構えていないか
- アドレスで左ひじより右ひじのほうが体から離れ、前に出ていないか
- 肩の回しかたが浅くないか
- ダウンスイングからインパクトにかけて左わきが開いてないか、または左ひじを引いていないか
- 体重が右足に残っていないか
クラブフェースに問題がある場合は次のような点をチェックすべきです。
- 右手がかぶりすぎたグリップになっていないか
- アドレスでハンドアップしすぎていないか
- テークバックでクラブフェースを開いて振りあげていないか
- トップで左手首が甲側に折れていないか
- ダウンからインパクトにかけて右足の蹴りが早すぎないか
- インパクトで顔が目標を向いていないか
もちろん、スライスの原因はこの他にもいくつもあります.
しかし、このように順番に原因を突き止めてしまうと、グリップやアドレス、スイングの基本を確認しなおすことでスライスを直していくことが可能です。
結果にとらわれ過ぎるのも良くない
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ゴルフを上達するためには練習量が多ければ多いに越したことはないでしょうが、ある程度以上のレベルを目標にするなら、一度は徹底的に球数を打ち込む経験が必要かもしれません。
しかし、練習時間も、練習費用も現実にはリミットがある以上、できることならば効率の良いトレーニングをしたいところです。
では具体的に、効率のいい練習とはどんなものかという話になります。
例えば、タイガー・ウッズのパッティング練習を見ているとわかることがあります。
ウッズの練習を見ていてわかることは、つねに同じ動作をするための練習をしているということに気がつくでしょう。
カップイン出来かたか否かといった結果に一切無関係に、狙ったところに真っすぐ打ち出すという練習だけを、延々と続けるのです。
そのため試合中でも、難しいラインでも、プレッシャーがかかる状況でも、狙ったところに徹底的に真っすぐ打ち出すことだけに集中しています。
それを実行することができるというレベルは驚くほどのものですが、少なくともそれに一歩でも近づきたいという気持ちだけは持ちたいものです。