重箱の隅(承前) ――


丸山健二 『ときめきに死す』 求龍堂

そして、冷蔵庫の前にかがみこんだ女の後ろ姿を眺めてている。
―― 再生復活版 130頁
× 眺めてて → ○ 眺めて

眠っているだろうが。
―― 同 133頁
× だろうが → ○ だろうか


佐伯一麦 『散歩歳時記』 日本経済新聞社

書物とひとときの涼を求めて、街の図書館ことこの喫茶店の客となっている。
―― 第1刷 83頁
× 図書館ことこの → ○ 図書館とこの


冲方丁 『天地明察』 角川書店

対して酒井は弱冠三十七歳の老中であった。
―― 第6刷 61頁
× 弱冠三十七歳

三十七歳で「弱冠」はねえだろ。


佐藤友哉 『1000の小説とバックベアード』 新潮社

未来からきた黒子のような暗黒が立っている。
―― 初版 145頁
× 黒子 → ○ 黒衣

その前の文章に「黒い衣類を着て、黒い手袋をはめ・・・」とあるから、著者は黒子(ほくろ)じゃなく黒衣(くろご)のことを言ってると思われる。

「だったら」配川ゆかりは声を荒げた。
―― 同 199頁
△ 荒げた → ○ 荒らげた


門井慶喜 『血統』 文藝春秋

左のほうでは起きて元気に愛想をふりまきます、右のほうでは耳を垂らして眠りますでは生きた動物ではない。
―― 第1刷 256頁
× 愛想をふりまき → ○ 愛嬌をふりまき


門井慶喜 『おさがしの本は』 光文社

じつを言うと、レファレンス・カウンターの出番にはまだ十分(じゅっぷん)ばかり間がある。
―― 第2刷 171頁
× 十分(じゅっぷん) → ○ 十分(じっぷん

ルビが間違い。「十」を「じゅっ」と読まないのは日本語の基本だ。

弱冠二十七歳の女性議員はこんな儀式的な公務にも真剣に取り組み、
―― 同 213頁
× 弱冠二十七歳の女性

「弱冠」は二十歳の男子のことゆえ、二十七歳に遣うのはぎりぎりセーフとして、女性に遣っては誤りだ。


原宏一 『佳代のキッチン』 祥伝社

おれと姉ちゃんがボニー&クライドの子どもだとは思わなかった、と爆笑している。
―― 初版第1刷 125頁
これには和馬も電話の向こうで爆笑していたものだった。
―― 同 285頁
× 爆笑 → ○ 大笑


原宏一 『ヤッさん』 双葉社

実際、お客としていったら一人二万円は下らないらしく、タカオにとっては敷居が天井ほど高い店なのだった。
―― 第1刷 26頁
× 敷居が〜高い

「敷居が高い」は店に入りにくい意味ではないので、誤用。

確信犯だったのだ。彼女は最初からそのつもりでいたのだ。
―― 同 47頁
× 確信犯

「確信犯」は悪いと知っててやる行為ではないので、誤用。

ドアにはハングル文字の小さな貼り紙がしてある。
―― 同 72頁
× ハングル文字

「ハングル」は文字の名なので、重複。

買い物にきた仕入れ人にいつも愛想をふりまきながら伝票を切っている。
―― 同 127頁
× 愛想をふりまき → ○ 愛嬌をふりまき


原宏一 『床下仙人』 祥伝社文庫

結局、姉に言わせれば、企業にいる男は、女をミソっかすっていうか、存在しながら存在しない黒子(くろご)だと思っている
―― 第13刷 146頁
× 黒子(くろご) → ○ 黒衣(くろご


リリー・フランキー 『女子の生きざま』 新潮OH!文庫

「娘十八、番茶も出花」と昔から言われているように、女性にとって、この「女子」という時期はとても大切な時期です。
―― 第19刷 7頁
× 娘十八、番茶も出花 → ○ 鬼も十八、番茶も出花

「娘十八・・・」はのちに出来た言い方なので、「昔から言われて」はいないと思う。


リリー・フランキー 『東京タワー』 扶桑社

年金もね、ずっと払いよったんやけど、もう途中できつくなってから払いきらんごとなったんよ……。
暮らすのが精一杯の低賃金しか貰えない人が月々の年金なんか納められるか。
―― 第12刷 270頁
× 年金 → ○ 年金保険料

「年金」は払ったり納めたりするものじゃないね。国から受け取るものだ。

砂袋で頭を固定されたオカンの見れるものは、天井と鏡に映った東京タワーだけだ。
―― 同 290頁
× 見れる → ○ 見られる

ぬぬぬぬ。小説の地の文でら抜き言葉とは。

不覚にもボクはそれを見るたびに、大爆笑してしまう。
なにしろ一番大爆笑しているのが常にオカン本人なのである。
―― 同 301頁
× 大爆笑 → ○ 大笑

「爆笑」は大勢が笑うこと。


藤原てい 『旅路』 中公文庫

奥さんは赤ちゃんを抱いて、玄関に、呆然自失した表情で立っている。
―― 第4版 63頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失

それでも、夫は声を荒げることは決してしない。
―― 同 233頁
△ 荒げる → ○ 荒らげる


浅田次郎 『ハッピー・リタイアメント』 幻冬舎

永田の背広の襟には、JAMSのアルファベットを象ったバッチが付いていた。
―― 第1刷 101頁
× バッチ → ○ バッジ

ホノルルは日本人で溢れ返っているが、さすがにハレクラニは敷居が高いと見えて、目ざわりなミーハーはいない。
―― 同 291頁
× 敷居が高い

誤用。


小川糸 『ファミリーツリー』 ポプラ社

ただ、みんなに愛想を振りまくから、番犬にはなれなかったのだけれど。
―― 第1刷 68頁
× 愛想を振りまく → ○ 愛嬌を振りまく

もう、墜ちるところまで墜ちてしまえ。僕は自分自身をそう罵っていた。
―― 同 275頁
× 墜ちる → ○ 堕ちる


小川糸 『食堂かたつむり』 ポプラ社

比内地鶏を丸ごと一羽焼酎で煮込んだサムゲタンスープ
―― 第2刷 81頁
下処理をした比内鶏は、すっかり姿を変えて鍋の中のスープでゆらゆらしている。
―― 同 82頁
「比内地鶏」と「比内鶏」のどっちなのか統一せよ。ちなみに「比内鶏」は、国の天然記念物であり、普通は食べません。

私より、よっぽどプロ根性が座っていた。
―― 同 186頁
× 根性が座って → ○ 根性が据わって

骨付きのところは、小麦粉の衣を付けて高温の油で上げ、椒塩排骨という中国風唐揚げになった。
―― 同 212頁
× 油で上げ → ○ 油で揚げ


藤原正彦 『ヒコベエ』 講談社

呆然自失となっていて連絡をすることに考えが及ばなかったのである。
―― 第1刷 14頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失

ギブスをつけたヒコベエは、それから一ヵ月近く入院していた。
―― 同 63頁
ヒコベエのギブスのとれた昭和二十三年の暮に、大学ノート二冊にびっしりと書かれた母の引き揚げ記録が完成した。
―― 同 67頁
× ギブス → ○ ギプス


佐々木譲 『エトロフ発緊急電』 新潮文庫

信徒たちに愛想をふりまきつつ信仰を説く牧師ではないようだった。
―― 第9刷 292頁
× 愛想をふりまき → ○ 愛嬌をふりまき

彼のひととなりを、もう少し詳しく知ることもできるにちがいない。
―― 同 506頁
要は、金森というこのふしぎな男の人となりをもっと知りたかったのだ。
―― 同 515頁
「ひととなり」か「人となり」か表記統一されていないのが気に食わぬ。


鏑木蓮 『白砂』 双葉社

でも古森家のお墓に入れないっていうのは、ばあちゃんひどすぎるよね。
―― 第1刷 62頁
依然として、小夜の骨を小森家の墓には納めたくないと言い張った節子だったが、
―― 同 316頁
「古森家」がいつの間にか「小森家」に変わっている。


鏑木蓮 『思い出探偵』 PHP研究所

熱にうなされるように、越智はペンダント、いやスジャータの思い出を捜し歩いた。
―― 第1版 第1刷 29頁
△ 熱にうなされ → ○ 熱にうかされ

ゴト師とは、パチスロのPC基盤に、確率変動を容易に制御するチップなどを仕掛け、不正出玉によって一儲けする者のことだ。
―― 同 226頁
× PC基盤 → ○ PC基板

なお、「PC基板」という言葉にもちょっと違和感あり。基板はもともと英語にすれば"P.C.B.(Printed Circuit Board)"だから、「PC基板」だと"Printed Circuit Printed Circuit Board"になってしまい、重複表現。まさか、「PC基板=パーソナルコンピューター基板」の意味で遣ってる?それはそれで、パチスロにパソコンなんて組み込まれてねえよ。


鏑木蓮 『エクステンド』 講談社

草場の陰から先代にえらい睨まれますがな
―― 第1刷 151頁
× 草場の陰 → ○ 草葉の陰


鏑木蓮 『東京ダモイ』 講談社

出発してから十日ほど経った頃、私より一年先輩で、ほぼ同時に軍属から軍隊へ入隊したひとりが高熱にうなされていた。
―― 第1刷 56頁
△ 高熱にうなされ → ○ 高熱にうかされ

昨今の日本語ブームで、「熱にうなされる」はすっかり誤用とするのが定説だ。しかし高熱に「浮かされた」あげく悪夢で「うなされた」という解釈も成り立つわけで、どうなんでしょうな。

熱いコーヒーを飲みたかったが、薪に火を着ける自信もない。
―― 同 74頁
× 火を着ける → ○ 火を点ける

京都の施設に入ることは当人の希望だったんだようですよ。
―― 同 106頁
× だったんだよう → ○ だったんだそう

「希望だったんだYO!」ってなんか嗤える。ラッパーかっ!

私たちはがたどった道筋は、槙野が電話で述べた通りです
―― 同 284頁
× 私たちはが → ○ 私たちが


万城目学 『プリンセス・トヨトミ』 文藝春秋

後藤の左頬には、印鑑で押したような丸いほくろがある。
―― 第1刷 61頁
× 印鑑で押した → ○ 判子で押した

判子(もしくは印章)を捺して紙に写った文字が「印鑑」。


今邑彩 『少女Aの殺人』 中公文庫

たしかつい最近、社長が会長に退いて、弱冠三十五歳の長男が社長の椅子についたと聞いていた。
―― 初版 335頁
× 弱冠三十五歳

「弱冠」は二十歳のこと。三十五歳を弱冠と呼ぶのは苦しい。


坂東眞砂子 『やっちゃれ、やっちゃれ! ―独立・土佐黒潮共和国』 文藝春秋

年金は不払いを決めてはいても、家賃に加えて国民健康保険、月々のローンがハイエナの如くに襲いかかる。
―― 第1刷 9頁
× 年金 → ○ 年金保険料

年金の不払いを決めちゃうとは、お前は厚労大臣か日本年金機構か。

四月に近くなると、急に温かくなった。おかげで桜は一度に咲き、狂い咲きともいえる状況だ。
―― 同 69頁
× 狂い咲き

四月近くに桜が咲くことがなぜ「狂い咲き」にあたるのか、小一時間問いつめたい。

衣類とかお鍋とか布団とか積んでいたら、いっぱいになってしもうて……。
―― 同 73頁
荷台にソファや冷蔵庫、蒲団袋などを満載した軽トラックは知らんぷりして通りすぎていった。
―― 同 84頁
「布団」か「蒲団」か、表記が統一されていない。

窓の外からは、バトカーや消防車のサイレン音が響きだした。
―― 同 326頁
× バトカー → ○ パトカー


坂東眞砂子 『ブギウギ』 角川書店

実際、自殺とも他殺ともいいいかねる状況でもあったしな。
―― 初版 405頁
× いいいかねる → ○ いいかねる


真保裕一 『デパートへ行こう!』 講談社

それなら教えください。あなたは何者なんです。
―― 第1刷 291頁
× 教えください → ○ 教えてください


真保裕一 『アマルフィ』 扶桑社

ジェラード片手にのろのろと歩く外国人は引きも切らない。
―― 初版第1刷 21頁
× ジェラード → ○ ジェラート

ジェラードというサッカー選手がいるが、まさか彼を片手で持ったわけじゃあるまい。


真保裕一 『栄光なき凱旋(下巻)』 小学館

日本はポツダム宣言を黙殺すると表明し、八月六日に原子爆弾がヒロシマに投下にされた。
―― 初版第1刷 570頁
× 投下にされた → ○ 投下された

わたしはこの国を愛していると断言できますが、とても彼のような勇敢な行動は取れそうありません。
―― 同 629頁
× 取れそうありません → ○ 取れそうにありません

手にした感触で、硬貨のようものが入っているとわかる。
―― 同 636頁
× ようもの → ○ ようなもの


真保裕一 『栄光なき凱旋(上巻)』 小学館

薬の仕入れは当分あきらめて、日曜雑貨を細々と売っていくだけなら、何とか店は母さん一人で続けられるんじゃないかと思う
―― 初版第1刷 326頁
× 日曜雑貨 → ○ 日用雑貨

日曜雑貨って、日曜日だけ使う雑貨っすかね(笑)。

新聞は軍と兵士を讃(たたえ)え、ラジオは喝采を叫び合った。
―― 同 330頁
× 讃(たたえ)え → ○ 讃(たた)え

ルビの「え」一文字が多いんすよ。

× 喝采を叫び

「喝采を叫ぶ」は、「快哉を叫ぶ」か「喝采を送る」の誤用。一つの文中で二つの誤記があったぜベイビー。

あなたは高熱にうなされながらも、立派に兵士としての務めを果たそうとした。
―― 同 454頁
△ 高熱にうなされ → ○ 高熱に浮かされ


真保裕一 『奪取(上巻)』 講談社文庫

おれはボックスを開け、中のROMやロジックICの並んだ基盤を、こと細かにながめていった。
―― 第1刷 121頁
フラットケーブルを制御ボックスの基盤のコネクタから外し、識別機に電源だけを入れてやる。
―― 同 122頁 以下いっぱい続く
× 基盤 → ○ 基板

この誤変換は非常にありがち。


西村寿行 『碧い鯱』 講談社文庫

人間の走る早さの限界を超えていた。
―― 第18刷 96頁
× 走る早さ → ○ 走る速さ


西村寿行 『白い鯱』 講談社

タフタ・オレシチェンコフ亡命となれば、赤い国は呆然自失となる。
―― 第6刷 205頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失


三崎亜記 『コロヨシ!!』 角川書店

動きを支配することができれば、後は樹の独壇場だった。
―― 初版 50頁
まさに偲の独壇場だった。
―― 同 332頁
まさに偲の独壇場だ。
―― 同 378頁
△ 独壇場(どくだんじょう) → ○ 独擅場(どくせんじょう

本来は「独擅場」(よく見りゃ独壇場と字が違う)なので、いちおう指摘しときます。

樹に肩を揺すられてようやく動きを取り戻した佐緒里は、血の毛を失った顔で部員たちを見渡した。
―― 同 118頁
× 血の毛 → ○ 血の気


三崎亜記 『刻まれない明日』 祥伝社

駿の言葉を封じるように声を荒げた谷本さんは、その声に自分で驚いたかのように狼狽を露わにして、顔を背けた。
―― 初版第1刷 132頁
△ 荒げた → ○ 荒らげた

しばらくして眼を開けて黒田さんを見つめ、確心を込めて頷く。
―― 同 314頁
× 確心 → ○ 確信

「確心」なる言葉は辞書に載ってないけど、わざと遣ったのかな?作家たるもの新しい当て字を生み出すのは悪いことじゃない。


篠田節子 『薄暮』 日本経済新聞出版社

各国の大使や文化庁長官、皇族なども出席するこの手の催しは、ブランドのパーティーなど比較にならない敷居の高さだ。
―― 第1刷 235頁
× 敷居の高さ → ○ ハードルの高さ

「敷居が高い」は、不義理や面目ないことがあって、或る人の家に行きにくいこと。


清水義範 『川のある街 ―伊勢湾台風物語―』 中日新聞社

あの、伊勢湾台風の経験は、その後の防災対策に大いに反映されているそうです。
―― 初版第1刷 7頁
× 防災対策 → ○ 災害対策

防災(災いを防ぐこと)を対策してはいけないと思う。「防災策」ならわかるけど。

何もしないでほおっておくことは出来ないと思ったのだ。
―― 同 131頁
× ほおっておく → ○ ほうっておく


五十嵐貴之 『ダッシュ!』 ポプラ社

I'm sorry, Idon't know his name.
―― 第2刷 132頁
× Idon't → ○ I don't

ネイティブ外人の科白であるが、スペースが抜けている。


五十嵐貴久 『パパとムスメの7日間』 朝日新聞社

ブラジャーがうっとおしかったが、外すことは厳重に禁じられていた。
―― 第1刷 138頁
× うっとおしかった → ○ うっとうしかった

「お」か「う」か迷いがちだけど「鬱陶しかった」と漢字を当てて考えれば間違い瞭然。


海堂尊 『夢見る黄金地球儀』 東京創元社

そこで、窓際の三浦主査(当時)がひと言う。
―― 初版 12頁
× ひと言う

「ひと言言う」の間違いか、「ふと言う」の間違いか。

今は外務省の悪名高いODA(国際援助資金)とつるんでアフリカ中に井戸を売りまくっているらしい。
―― 同 22頁
× ODA(国際援助資金) → ○ ODA(政府開発援助)

すると西の雄、浪速大学だが、ここはこてこての商売人、潜水艦を買うくらいなら、水族館にシロナガスオオクジラやジンベイザメでも飼って水族館の収益を上げた方がマシと考えるから、たぶん売れない。
―― 同 35頁
× シロナガスオオクジラ → ○ シロナガスクジラ
△ ジンベイザメ → ○ ジンベエザメ

そして口先三寸で、捜査にやってきた警察官を言いくるめてしまうお前。
―― 同 288頁
× 口先三寸 → ○ 舌先三寸

それから『バッサリ』からNASA(国際宇宙局)へ祝電を打っておけ
―― 同 294頁
× NASA(国際宇宙局) → ○ NASA(アメリカ航空宇宙局)

ODAといい、NASAまでも、わざと間違ってるのか?


海堂尊 『ナイチンゲールの沈黙』 宝島社

「皆さん、アンコールの曲目は当然……」兵藤がマイクを会場に突きつけると、一斉唱和が返る。「證誠寺のタヌキ囃子!」
―― 第3刷 16頁
桜宮大賞受賞曲、『證誠寺のタヌキ囃子』を聴くと、タヌキの着ぐるみ姿の高階病院長が踊りまくる姿が映画みたいに浮かぶんです。
―― 同 230頁
× 證誠寺のタヌキ囃子 → ○ 証城寺の狸囃子

「證誠寺」の伝説がもとになった歌詞だが、曲目としては「証城寺の狸囃子」が正しい。

その結果、聴衆の皆さんの意向を尊重すべきという結論に達し、今回の栄えある授賞となりました。
―― 同 19頁
× 栄えある授賞 → ○ 栄えある受賞

授賞(=賞を授ける)側に「栄えある」を付けてどうする(笑)。

島津が声を荒げる。
―― 同 269頁
島津が声を荒げる。
―― 同 274頁
玉村は声を荒げる。
―― 同 352頁
小夜の後から、権堂主任と内山聖美が息を荒げて追いついてきた。
―― 同 371頁
△ 荒げ → ○ 荒らげ


小川勝己 『この指とまれ』 実業之日本社

そういえば、石川の誕生日は元旦らしい。
―― 初版第1刷 9頁
× 元旦 → ○ 元日

亭主のほうも、女房がほかの男から金を騙し取っていたことや過去のバイトの件を知らなかったから、呆然自失だったって話だ
―― 同 100頁
周囲のみんなが、呆然自失の自分に注目しているのに気づき、我に返った博貴は、うわずった声でそう言った。
―― 同 208頁
呆然自失といった表情だ。
―― 同 357頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失

そのあまりといえばあまりな発言に、今度こそ爆笑しそうになった。
―― 同 194頁
× 爆笑

「爆笑」とは、大勢のひとが笑う意味。


福井晴敏 『川の深さは』 講談社文庫

外からは見えないが、コンソールには警察無線を傍受できるよう、基盤のジャンパ線をカットした無線機が積んであるはずだ。
―― 第14刷 26頁
× 基盤 → ○ 基板

IBMのPCシリーズの端末が置かれている。二年ほど前、OS2という高処理OSに書き換えられたと聞いたが、
―― 同 97頁
× OS2 → ○ OS/2

ようやくウインド画面が立ち上がり、DOSコマンドを選択した保は、フロッピーをディスクドライブにセットし、
―― 同 99頁
× ウインド画面 → ○ ウインドウ画面

画面はちょうどCドライブに挿入されたフロッピーの読み込みを進めているところで、
―― 同 100頁
× Cドライブに挿入されたフロッピー

IBMのPCシリーズではCドライブはハードディスクを指す。以上の間違いから察するに、福井晴敏さんはエレクトロニクス素人?で、「Cドライブにフロッピー」を挿れるってことは、昔のNECパソコンを使っていたな?




もっと続きます