重箱の隅(承前) ――


竹内真 『シチュエーションパズルの攻防 珊瑚朗先生無頼控』 東京創元社

次の日曜日、僕は朝から私鉄を乗り継いで小田急線の八幡山駅に向かった。
―― 初版 115頁
× 小田急線 → ○ 京王線

八幡山駅は京王線なのだが、フィクションとしてわざと間違えてる?でも次の文が「大宅壮一文庫という図書館を訪れた」だからなあ。大宅壮一文庫は京王線にあり。


竹内真 『カレーライフ』 集英社

ワタルも僕の後に続いたが、言葉が分からなかろうが何だろうが愛想を振りまけるのが彼の偉いところである。
―― 第1刷 118頁
× 愛想を振りまける → ○ 愛嬌を振りまける

さっきの表情が放心だったとすれば、今度は放心を通りこして呆然自失といったところだろう。
ワタルの呆然自失と同様、僕の頭の中も空っぽだったのである。
―― 同 244頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失

何度もページをめくり直しているうに感心したような表情が広がり、やがてぽつりといい写真だなと呟いた。
―― 同 442頁
× 直しているうに → ○ 直しているうちに


竹内真 『イン・ザ・ルーツ』 双葉社

「なんか、ギタリストの鏡って感じの行動だろ?」
「あたしより下手な、ギタリストの鏡?」
―― 第1刷 54頁
× 鏡 → ○ 鑑

このバンマスってのがまた、猪みてえにおかっねえ顔した身の丈七尺はあろうかって大男でな。
―― 同 366頁
× おかっねえ → ○ おっかねえ


板尾創路 『板尾日記6』 リトルモア

梅雨が明けて、連日の炎天下の中のロケは大変だろうなと察する。
―― 初版第1刷 124頁
× 炎天下の中の → ○ 炎天下の

制作サイドが俺の体調を気遣って早く返してくれた。
―― 同 207頁
× 返して → ○ 帰して


板尾創路 『板尾日記5』 リトルモア

ただ、チェアマンやスポンサーの挨拶が長いのが玉に傷だった。
―― 初版第1刷 189頁
× 玉に傷 → ○ 玉に瑕


板尾創路 『板尾日記4』 リトルモア

俺的にはwindowsとPSPの人は、なんか芸人として信用出来ない感じがある。
―― 初版第1刷 14頁
× windows → ○ Windows

炎天下の中、少しアクションもあり、さすがに食欲が落ちた。
―― 同 120頁
× 炎天下の中 → ○ 炎天の中


板尾創路 『板尾日記2』 リトルモア

そこから又、寝たり、起きたりして、ベットから出たのは15時を過ぎていた。
―― 初版第1刷 4頁
録画して溜まっているビデオを見たり、DVDで映画を見たりで、ほとんどベットの上にいた。
―― 同 14頁
目が覚めるとクイーンサイズのベットの左端で、5日間寝ていた事に気付く。
もう一生、大きなベットで一人で寝る時は、左端に寝てしまう事を、今朝確信した気がする。
―― 同 22頁
× ベット → ○ ベッド

外国から帰って来た割には、成田から新宿に向かう車窓からの景色に、ハングル文字が無いだけで、さほど違和感は無かった。
―― 同 23頁
× ハングル文字 → ○ ハングル

ハングルってそもそも文字のことですから。

映画館で見てこそのエンタテインメントに仕上がっている。
―― 同 13頁
俺の中では、五輪の開会式は、地球一のエンターテインメントだと思っている。
―― 同 26頁
奇奇怪怪な、エンターテイメントが生まれてる。
―― 同 153頁
「エンタテインメント」か「エンターテインメント」か「エンターテイメント」か統一されていない。

夜に家で、昨日録画しておいた「ちびまるこ」の実写のドラマを見て、泣いてしまった。
―― 同 55頁
× ちびまるこ → ○ ちびまる子

読み掛けて、ほったらかしてた『ダヴィンチ・コード』を又、読み出した。
―― 同 56頁
今、読んでる『ダヴィンチ・コード』が少し面白くなってきたことと、高菜チャーハンが、自分で上手く作れたことぐらい。
―― 同 62頁
偶然だが『ダヴィンチ・コード』映画公開日に原作を読み終えた。
―― 同 68頁
× ダヴィンチ・コード → ○ ダ・ヴィンチ・コード


五木寛之 『青春の門 挑戦篇』 講談社文庫

あの机の下にある電熱器をテーブルに上にのせて、コンセントをさしこんで
―― 第1刷 320頁
× コンセント → ○ プラグ


梅崎春生 『幻化』 福武書店

五郎は靴を穿き、弁当と瓶を持って立ち上り、防風林の中にふらふらと入って行った。
―― 第1刷 94頁
× 靴を穿き → ○ 靴を履き


樋口有介 『ピース』 中央公論新社

ただのデ・ジャ・ブーじゃねえのかい
―― 初版 159頁
× デ・ジャ・ブー → ○ デジャ・ブー


藤原伊織 『ひまわりの祝祭』 講談社文庫

絶妙な距離でつけたんだ。それで結局、白金(しろがね)まで行った。
―― 第11刷 290頁
× しろがね → ○ しろかね


西村賢太 『暗渠の宿』 新潮文庫

炎天下の中、汗をダラダラ流しつつ探し歩いていったのだが
―― 初版 108頁
× 炎天下の中 → ○ 炎天下


デーブ・スペクター 『いつも心にクールギャグを』 幻冬舎

募金を集めたり被災者を招待したり地域経済にも効果があるはず。
―― 第1刷 114頁
× 募金を集め → ○ 義援金を集め

「募金」は金を募る行いで、「集める」ものではない。「募金を行ったり」とするならOK。


山本文緒 『チェリーブラッサム』 角川文庫

ちょどそこで音比古の部屋に着いた。
―― 初版 133頁
× ちょど → ○ ちょうど

ちょど、って..中国人かっ!


玉岡かおる 『銀のみち一条(上巻)』 新潮社

群衆は、安全な場所で腕組みをしながら、その火が大きいければいっそうおもしろかろうと目を輝かせる。
―― 初版 127頁
× 大きいければ → ○ 大きければ


玉岡かおる 『蒼のなかに』 角川書店

自分には、受胎の福音を告げる大天使ラファエルは現れてはくれない。
―― 初版 43頁
大天使ラファエルならぬ、ガンセンターの婦人科主治医の先生の言葉。
―― 同 69頁
× ラファエル → ○ ガブリエル

受胎告知した大天使はラファエルではなくガブリエルだ。ストーリーのキモになってる部分ゆえ、これは非常に大きなミスだ。あまりに大きなミスゆえ、指摘してるわたしのほうが間違ってるのじゃないかと不安になるぐらい大きいミス。


江國香織 『冷静と情熱のあいだ Rosso』 角川書店

二〇〇〇年の五月か。もう二十一世紀だね。
―― 12版 156頁、233頁、248頁
× 二十一世紀

21世紀はもちろん2001年からだ。2000年5月は20世紀だ。色男の決め台詞がこれじゃ台無しだ。


綾辻行人 『十角館の殺人』 講談社文庫

十角館の殺人(じゅっかくかんのさつじん
―― 第31刷 奥付
× じゅっかくかん → ○ じっかくかん

漢字「十」は「じゅっ」とは読まない。すなわちタイトルのルビの間違い。


司馬遼太郎 『北斗の人』 角川文庫

その綺羅星(きらぼし)のごとき剣の名士たちに紹介されたとき、周作ははじめて、(江戸へ来た) という実感とよろこびをもった。
―― 初版 222頁
× 綺羅星(きらぼし) → ○ 綺羅星(きらほし

ルビが間違い。元来「きら、ほしのごとく」が正しいのに、近頃は「きらぼしのごとく」でも許されているようで、嘆かわしい。


司馬遼太郎 『韃靼疾風録(上巻)』 中央公論社

ラオタアに向かって声を荒げると、これだけの大船を、二本の櫓で漕いでどうなる、万里の道をわずか一寸すすむだけではないか、といった。
―― 初版 155頁
△ 荒げる → ○ 荒らげる

昨今は「荒らげる(あららげる)」より「荒げる(あらげる)」が一般的であり、NHKすら話し言葉として「あらげる」を認めているから、誤字として指摘していいかは微妙。


山田風太郎 『あと千回の晩飯』 朝日新聞社

民法のテレビのコマーシャルなどに、そのスポンサーが出演するのは好ましくない。
―― 第3刷 266頁
× 民法 → ○ 民放


山田風太郎 『魔界転生(下巻)』 角川文庫

「……ペアトリス」と、天草四郎がさけんだ。
ペアトリスお銭という。
「ベアトリスが江戸から来たぞ。出てこい」
―― 初版 174頁
「ベアトリス、宗意軒さまの使いの趣きは?」
―― 同 175頁
と、ベアトリスお銭をふりかえり、
―― 同 176頁
× ペアトリス → ○ ベアトリス

「ペ」と「ベ」が統一されてない。キリスト教の洗礼名としてはたぶんベアトリス(Beatrice,Beatriz)のほうが正しいんだと思う。

女ごころと秋の空、か
―― 同 235頁
△ 女ごころと秋の空 → ○ 男ごころと秋の空


真藤順丈 『庵堂三兄弟の聖職』 角川書店

豊島興業の若い衆らしい数人が形相を荒げて、正面玄関に集まっているマスコミをさばいている。
―― 初版 248頁
△ 荒げて → ○ 荒らげて

「あらげる」と「あららげる」はどちらが正しい日本語なのか、難しい問題だ。


服部真澄 『龍の契り』 祥伝社、新潮文庫

家電製品の回路基盤の製品技術を盗み出し、家電のヒット商品なんかも作って・・・・・・
―― 祥伝社 初版 第18刷 114頁
―― 新潮文庫 初版 175頁
× 回路基盤 → ○ 回路基板

ありがちですね。


内海隆一郎 『波多町』 集英社文庫

奥から、女将が愛想をふりまきながら出てきた。
―― 第1刷 108頁
× 愛想をふりまき → ○ 愛嬌をふりまき

カンウターの入口寄りの端に陣どって、ネタのいいものから順に頼んでいった。
―― 同 118頁
× カンウター → ○ カウンター


湯本香樹実 『岸辺の旅』 文藝春秋

電気製品のコンセントをぜんぶ抜いて、冷蔵庫の中身はチョコレートなど持って行けるわずかなもの以外、すべてマンションのごみ置き場に出した。
―― 第1刷 28頁
× コンセント → ○ プラグ

「コンセントを抜く」でも慣用表現として通じちゃいますけどね。


那須田淳 『一億百万光年先に住むウサギ』 理論社

足立先生は、一瞬けげんそうな表情をし、すぐに爆笑した。
―― 初版 14頁
× 爆笑 → ○ 大笑

「爆笑」は大勢が一斉に笑うこと。


那須田淳 『ペーターという名のオオカミ』 小峰書店

なんだあ、おまえこのあたりが地元か。どおりでくわしいと思ったぜ
―― 第1刷 77頁
どおりで、なんとなく空恐ろしい感じがする場所だと思ったよ。
―― 同 81頁
オープン前か……。どおりで、がらんとしているわけだ。
―― 同 93頁
なんだ、ここ滑走路だったのかよ、どおりで、見晴らしがいいわけだ
―― 同 112頁
× どおりで → ○ どうりで

チョコをひとつもらって、さっそく口にほおりこむ。
―― 同 78頁
× ほおりこむ → ○ ほうりこむ

カフェとかコーヒースタンドは、学生たちで混み合っていた。もっとも十四歳のぼくらにしてみれば、そういう店はちょっと敷居が高い。
―― 同 112頁
× 敷居が高い → ○ ハードルが高い

「敷居が高い」は、不義理や面目ないことがあって、或る人の家に行きにくいこと。

おさげ髪のバイトの女の子が二台のクレープバンを使って手際よく焼いている
―― 同 112頁
× クレープバン → ○ クレープパン

もしかして「クレープバン」という、わたしの識らない調理器具があるのだったら、ごめんなさい。

やっばり、こういうのも勉強家というのだろうか。
―― 同 118頁
× やっばり → ○ やっぱり

「あ、おはよう、お腹のぐあいはどうだね?」「ええ、もうすっかり直りました」
―― 同 182頁
× 直りました → ○ 治りました

黒髪、痩身で、目の色はやや青みかがった黒とのこと
―― 同 190頁
× 青みかがった → ○ 青みがかった

マックスの口調がはちょっとよどんだのはなぜだろう。
―― 同 218頁
× 口調がは → ○ 口調が

親友だった兄貴まで売り飛ばした。そういうやつはゆるせえねえ
―― 同 260頁
× ゆるせえねえ → ○ ゆるせねえ

だから、パソコンは内臓電池で動かすしかない。
―― 同 269頁
× 内臓電池 → ○ 内蔵電池

あのさ、これ、そっちからひっばりあげてくんないかな
―― 同 275頁
× ひっばり → ○ ひっぱり

チケット式であったり、募金をつのるものであったり、無料であったりと形式はさまざまだが
―― 同 335頁
× 募金をつのる → ○ 寄付をつのる

「寄付」を「募る」ことを日本語で「募金」という。「募金」はつのるものじゃない。

いつまにか工事現場の多いドレスデン郊外をぬけて、まわりは農村地帯に変わっていた。
―― 同 340頁
× いつまにか → ○ いつのまにか

坂を下りきったところがT字路で、その先の空き地に大勢の人々が集まっていた。
T字路で小林先生は、車を急停車させる。
―― 同 354頁
△ T字路 → ○ 丁字路


中村文則 『掏摸』 河出書房新社

傾いた道路標識の角を曲がり、階段の錆びた工場の脇を歩き、長屋の連なりの先の、T字路を左に曲がった。
―― 初版 17頁
△ T字路 → ○ 丁字路

一般的には「T字路(てぃーじろ)」かも知らんが、あくまで正式名称は「丁字路(ていじろ)」。

アタッシュケースがテーブルに置かれ、細い男は頭を下げて出ていった。男はアタッシュケースを開け、中から写真と、いくつかの書類を出した。
―― 同 116頁
男は書類と写真をアタッシュケースに入れ、テーブルの上で僕の前に移動させた。
―― 同 118頁
△ アタッシュケース → ○ アタッシェケース

あくまで正式名は「アタッシェケース」。


永嶋恵美 『一週間のしごと』 東京創元社

基盤部分をサーフボードに見立てただけなら許してもいい。
―― 初版 236頁
× 基盤 → ○ 基板

誰かが来てくれても、この連中が居留守を使えば意味がない。上体を起こし、全身を床に叩きつける。居留守でないことに気づいて欲しかった。
―― 同 316頁
× 居留守でないこと → ○ 居留守であること


杉本苑子 『滝沢馬琴』 中央公論社

お路がしまいには、五里霧中の困惑の中に迷い込んで、呆然自失してしまうのも無理からぬことだった。
―― 初版 389頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失


阿佐田哲也 『麻雀放浪記4』 文春文庫

じゃァ駄目だな。娘の相手には役不足だわ―
―― 第1刷 166頁
× 役不足 → ○ 力不足

とてもわかりやすい「役不足」の誤用を、ありがとうござんす。

このバターンは例外をのぞいて毎局きまっていて、そのためドサ健は、クズ牌も振れず、筋も打てない。
―― 同 320頁
× バターン → ○ パターン


子母沢寛 『勝海舟 第三巻・長州征伐』 新潮文庫

醜いその姿を見て、まるで自分が無間(むげん)地獄の真っ只中へ投げ込まれたような
―― 第56刷 520頁
× 無間(むげん)地獄 → ○ 無間(むけん)地獄


子母沢寛 『勝海舟 第一巻・黒船渡来』 新潮文庫

四五十もの捕方が手に手に十手(じゅって)をかざして、この寺を取囲んだという。
―― 第60刷 385頁
× 十手(じゅって) → ○ 十手(じって

と、鱗太郎は、強く制して、「痩せたじゃあねえか」と低い声でいった。
―― 同 503頁
× 鱗太郎 → ○ 麟太郎

勝海舟の名はもちろん「麟太郎」だ。なぜかこの一箇所だけ「鱗」に間違ってる。


黒岩涙香 『巖窟王(上巻)』 はる書房

彼はやつと檢事補の「補」の字だけを取除くこが出來て、末席ながらもたゞの檢事となり、任所もツーロンといふところへ移された。
―― 初版第1刷 101頁
× 取り除くこ → ○ 取除くこと

その方は大層穩和になつたなあ、この牢番を床几で叩き殺さうとした頃はこのやうではなかなつたが。
―― 同 108頁
× なかなつた → ○ なかつた

その助けられた當人が即ち斯く申す武之助(けのすけ)です。
―― 同 393頁
× 武之助(けのすけ) → ○ 武之助(たけのすけ

ルビ間違い。


矢野隆 『蛇衆』 集英社

「ぼやぼやしていたら死ぬぞ」朽縄が檄を飛ばす。
―― 第1刷 80頁
× 檄を飛ばす

誤用。

鷲尾家の者達について語る朽縄の言葉に、皆は小さな違和感を感じた。
―― 同 181頁
× 違和感を感じ

重複表現。素人なら兎も角、言葉のプロである作家がこういうアホっぽい表現はしないで欲しい。

わずか数人に敗走させられたとあっては、ここで生き伸びても、武士としての面目は保てない。
―― 同 304頁
× 生き伸び → ○ 生き延び


三田誠広 『アインシュタインの謎を解く』 ネスコ

また赤い光より波長が長くなると、やはり目に見えない赤外線と呼ばれるものになり、遠赤外線、マイクロ・ウエーヴ、ラジオ派、などと呼ばれるものになります。
―― 第1刷 101頁
× ラジオ派 → ○ ラジオ波

例えばいま、西武ライオンズのチームが、明日の近鉄バッファローズとの試合に備えて、新幹線で移動をしている。
―― 同 108頁
× 近鉄バッファローズ → ○ 近鉄バファローズ

固有名詞(チーム名)は正確にね。


きむらゆういち 『小説 あらしのよるに』 小学館

タプはわたしがどんな友だちと会ってるのか確かめにたいんだ
―― 初版 第1刷 71頁
× 確かめにたい → ○ 確かめたい

メイの足は意外と早い。(中略)メイって意外に足が早いでやんすね(中略)オイラのようなオオカミから逃げるためには足が早くないといけないんでやんすよね
―― 同 112頁
× 足が早い → ○ 足が速い

ソヨソヨ峠は、前にガブがタプがはちあわせをしてしまった場所だけれど
―― 同 118頁
× ガブがタプが → ○ ガブとタプが


小林英樹 『ゴッホの遺言』 情報センター出版局

陰影のない色面、押さえられた中間色やわずかに補色の混ざった鮮やかな原色系の色
―― 第1刷 74頁
× 押さえられた → ○ 抑えられた

「寝室」の一年後の一八八九年に描かれたオルセイ美術館にあるれレプリカの「寝室」を一八八八年作として載せ、その隣のページにこのスケッチを載せているのである。
―― 同 92頁
× あるれレプリカ → ○ あるレプリカ

スケッチの最初の段階で当たりをつけるはずの破線がこここでは逆転して見え、スケッチが仕上がった後に引かれているようにさえ見える。
―― 同 109頁
× こここでは → ○ ここでは

そしてわたしくしたちにも食べるように言うのだった。
―― 同 204頁
× わたしくし → ○ わたくし

それを感じ取る感性を欠落させているしか思えない。
―― 同 332頁
× いるしか → ○ いるとしか


青木奈緒 『くるみ街道』 講談社

ギムナジウムを出たての青二才は親がかりで学生寮に越してきて、部屋にはすぐさままっさらな絨緞がひかれた。
―― 第1刷 21頁
× ひかれた → ○ しかれた

絨緞を「引く」でも、まあ、間違いではねえか?青木奈緒は江戸っ子だしのお。

単純に日本の人口を考えただけでも、一億二千万分の一の確立となり
―― 同 243頁
× 確立 → ○ 確率

いつもお日様を見方につけて陽気に笑っているに違いない。
―― 同 244頁
× 見方 → ○ 味方


フィリップ・K・ディック 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 ハヤカワ文庫

「家内に映話してもいいですか?」
「英話は一回だけという制限だ。奥さんより、弁護士にかけたほうがよくはないか?」
―― 第37刷 146頁
× 英話 → ○ 映話

この小説中、「映話」はいわゆるテレビ電話のこと。二行目の「英話」はあきらかな誤植。


トーベ・ヤンソン 『ムーミンパパ海へいく』 講談社文庫

「なんでもないさ」と、ムー ミントロールがこたえたので、話の糸口はだめになってしまいました。
―― 第31刷 168頁
× ムー ミントロール → ○ ムーミントロール

「ムー」と「ミントロール」の間が空いているのはなんでだろう。不思議だ不思議だ。


アガサ・クリスティー 『蒼ざめた馬』 ハヤカワ文庫

小柄なきちんとしたタイプの薬剤士、古風で、相当変り者でもあり、人間の顔を見おぼえる才能がある。
―― 第25刷 125頁
だが、オズボーンという名前の、現場近くに店を持っている薬剤士がいた。
―― 同 132頁
× 薬剤士 → ○ 薬剤師


アガサ・クリスティー 『ゴルフ場殺人事件』 ハヤカワ・クリスティー文庫

と、急に、呆然自失といった表情になって、「これは、どうしたことだ!」と叫んだ。
―― 第5刷 80頁
× 呆然自失 → ○ 茫然自失


ジョイ・アダムソン 『ジョイ・アダムソンのアフリカ博物誌』 どうぶつ社

旅行中、私はひとりほおっておかれたが、それがよかった。
―― 15頁
モデルの多くは、それまでに私のようなヨーロッパの女に、それほどま近く坐り、しかもそんなに長時間ほおっておかれたことがなかった。
―― 58頁
× ほおっておかれた → ○ ほうっておかれた

ハイラックスはその臼歯のゆえに有蹄類という大きなグループ、つまりひずめをもつ動物に属すように分類される。
従って、ハイラックスの足指は小さなひずめを思わせる幅の広い爪で武装されている。
―― 67頁
× ひずめ → ○ ひづめ

三日のあいだ、私はインパラがすぐに元気になるだろと思っていた。
―― 86頁
× なるだろ → ○ なるだろう

オリックスからユニコーン(一角獣)の伝説が生まれたというのもなるほどとうなづける。
―― 88頁
× うなづける → ○ うなずける

エルザにせよピッパにせよ、自分の前足を私の手にあづける時、その足はいかにも私に対する信頼に満ちていた。
―― 100頁
× あづける → ○ あずける

なんだかこの本の訳者さん(藤原英司)、日本語能力が低いな。


ジョイ・アダムソン 『森のともだち サルとミミズク』 佑学社

一九七六年一月元旦に、ショートテイルが弱よわしい声ではあったが、ほえようとしている声がきこえた。
―― 第1刷 49頁
× 一月元旦

重複表現。

鳥類学者のレスリー・ブラウンは、国連の食料農業機関からたのまれて、ナイバシャ湖のそばにすんでいる鳥をぜんぶ調べたことがある。
―― 同 74頁
× 食料農業機関 → ○ 食糧農業機関


ジョイ・アダムソン 『草原の女王ペニー』 文藝春秋

ただ一つ残念だったのは、シャペンが一本しかないことだった。
―― 第1刷 59頁
× シャペン → ○ シャンペン

ジェームズはキャンプ地の石をできるだけとり除いておいたが、もう一つのやっかいな物――あカシアの木はどうしようもなかった。
―― 同 60頁
× あカシア → ○ アカシア


ジョイ・アダムソン 『野生のエルザ 改訂新版』 文藝春秋

当然、私は彼ととともに出かけた。
―― 第1刷 249頁
× とととも → ○ ととも

針飛びしたレコードかと思いました。と..ととも..


マーク・トウェイン 『ハックルベリイ・フィンの冒険』 新潮文庫

僕らはカイロのことを話し、そこにきたときわかるだろうかと心もとながった。
―― 第66刷 133頁
× ながった → ○ なかった

66刷もしている文庫本で誤植を見付けたぜ。いえ〜い。