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「毎日が金曜日」http://www2.odn.ne.jp/fridays/
編集:大田拓、更新:2020 年 6 月 16 日

最近の出来事から(3)


1.ラスベガスサンズの撤退

5 月 14 日の朝日新聞朝刊に「カジノ業界の最大手、ラスベガスサンズ(LVS) が横浜へのIR参入を取りやめると発表した」との記事が載りました。新型コロナウイルスの感染拡大によって、同社の業績が急激に悪化しており、同社のアデルソン会長は「日本におけるIR開発の枠組みでは、私たちの目標達成は困難」とした上で、日本政府による事業認可期間 10 年では多額の投資回収は困難と判断した、ということです。
この「日本におけるIR開発の枠組み」とは、稼働率が上がらないほどの大規模なMICE施設を建設し、この赤字をカジノ収益で補う構造を指すのでしょう。

この記事で「日本政府による事業認可期間 10 年」という点が気になります。それは、横浜とカジノ業者との契約は 40 年続き、一度契約してしまうと取り消しできないと仲間から聞いていたからです。また、昨年の朝日新聞のマリーナベイサンズ(MBS)の取材記事では、MBS はシンガポール政府から 60 年契約で土地を借りていると出ています。こういう情報からIR用地は非常に長い期間カジノに使用されるのが一般的と思っていたのですが、日本の場合は多少事情が異なるようです。
IR 法(特定複合観光施設区域整備法)の第十条で、 「区域整備計画の認定の有効期間は、前条第十一項の認定の日から起算して十年とする」と定められています。さらに 5 年ごとに更新されます。

一方、横浜市が発行した「横浜・山下ふ頭における特定複合観光施設(IR) 設置運営事業に係るコンセプト募集要項」には、「事業期間は 40 年を仮定する」と書いてあります。これは、実際に 40 年ではなく、40 年間事業を継続すると仮定しないと「初期投資」を回収できないからでしょう。
土地に関しては貸付と売却のオプションがあり、貸付期間は土地引渡し日から 40 年間程度とされています。
なお、売却オプションですが、買う業者がいるかどうか別にして、横浜の一等地である山下埠頭地区を売却するなんて、誰が決めたのでしょうか。

2.その他のカジノ業者

LVS の撤退は好ましいことですが、これで喜ぶわけにはいきません。
たとえば、メルコリゾーツ&エンターテインメントは、2019 年の夏以降に大阪なおみちゃん横浜F・マリノスとスポンサー契約を結んでおり、横浜への進出を虎視眈々と狙っています。特に大阪なおみちゃんはカジノのイメージを好転させるための「ブランド・アンバサダー」に就任したようですが、大阪なおみちゃんはカジノが横浜にもたらす弊害やこれほど多くの市民が反対しているという事実を理解しているのでしょうか。
スポーツ選手が皆そうだとは思いませんが、大阪なおみちゃんや横浜F・マリノスの選手たちは、金を積まれれば何でもするのでしょうか。

その後のコロナ禍で、メルコの業績も大幅に落ちているようですが、「進出を断念した」という報道はありません。
横浜への進出を断念させるために、この記事を読んでくださった皆さんにお願いします。
#カジノ業者とスポンサー契約している大阪なおみ選手を応援しません
または
#カジノ業者とスポンサー契約している横浜F・マリノスを応援しません
と Twitter でツイートしてください。

3.Twitter の問題点

最近、SNS の影響力が非常に大きいことを示すニュースが相次いでいます。
たとえば、検察庁の定年延長問題や9月入学問題などです。
検察庁の定年延長問題では、Twitter で反対の声が非常に大きくなり、元検事総長らが反対意見を政府に提出したことが決定的になって政府が法案の先送りを決定しました。
9月入学に関する件では、一人の高校生が Twitter でつぶやいたのが大きく拡散して、政府もその気になったようです。最終的に9月入学は取りやめになりましたが、SNS の影響力の大きさを如実に示す事例の一つです。
それで、SNS がどういうものであるか実際に試してみる必要があると考え、匿名で利用できる Twitter に加入しました。

僕が使っているのは PC版 Twitter で、約2か月使ってみて、全体像が見えてきました。
Twitter の最大の問題点は「自分の頭で考えない、付和雷同型の人間を大量生産するシステム」になっていることだと考えています。
Twitter での誹謗中傷に耐えきれず、自殺した若い女性がいましたが、これは SNS 特に Twitter のシステム的な欠点です。

そもそも、自分の考えを他人に訴えるには、新聞の投書欄と同様 500 文字は必要です。Twitter では日本語の場合 140 文字までしか入力できませんが、140 文字では自分の考えを正しく他人に伝えることはできません。
したがって、Twitter での投稿内容は「不十分なメッセージ」にならざるを得ません。
不十分な内容を誰かがツイートし、それがそのフォロアーに伝わり、そのフォロワーが内容を十分に吟味せずにまた誰かに伝えていきます。この繰り返しによって、不十分な内容がネズミ算的に拡散していくシステムです。そして、人の興味を引くために、より激しい言葉が使われる傾向があります。

Twitter のツイッターとフォロワーの関係は、教祖と信者の関係に似ています。例えて言えば、オウム真理教の浅原彰晃とその弟子たちの関係です。
教祖様のお言葉は、不十分な内容であっても、信者達はそれを有難く拝読し、さらに、それをそのまま自分のフォロワーに盲目的に伝えます。その結果、不十分な内容の投稿がネズミ算的に拡散していき、内容によっては特定の個人を大きく傷つける結果になります。この構造はどう考えても異常です。

そもそも 140 文字の短文を投稿できる点に問題があるのですが、それに輪をかけて付和雷同型の人間を生み出すことを可能にするのは、「リツイート」機能です。「リツイート」ボタンをクリックするだけで教祖様のお言葉を盲目的に他人に伝えることが可能になります。
ツイッター社もいろいろ対策を考えているそうですが、最大の対策は「リツイート」ボタンを削除することでしょう。
(2020-6-16)

Twitter のもう一つの問題点(と言うよりも、特徴?)は、「不平・不満のるつぼ」であるということです。
僕がフォローしている人たちが野党系の人たちが多いという面もありますが、ともかく、毎日目にするツイートやリツイートの内容は、政治その他での不平や不満を述べたり、または批判したりする記事が殆どです。
たまに、スカッとした、心が温まるようなさわやかな記事も見たいのですが、今の日本では期待できないのかもしれません。
そういう気分転換の意味もあり、僕はたまにスケッチした絵を投稿したりしますが、誰も「いいね!」はしてくれません。
(2020-7-24 追記)



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