trados
「毎日が金曜日」
編集:太田拓、更新:2014年4月17日

Trados 2007 の移植(XP から Windows 7 へ)

1.Trados 2007 の操作環境

僕はこれまで、Trados 2007、MultiTerm 2009 を Windows XP パソコンで使ってきました。このパソコンは購入してから約7年になるので、ハードディスクがいつ故障してもおかしくないし、4 月から XP のサポートが終了することから、パソコンを買い換えました。
翻訳作業がスムーズに進むよう、RAM は 4 GB のハイスペックにしました。少し高かったのですが、品質優先の「Made In Tokyo」です。

Trados 2007 を他のパソコンに移植することはいずれ必要になることが分かっていたので、保守契約を結んでいた時期に、パソコンの切り替え時に必要になる手順について詳しく訊き、メモを残してありました。
そのメモでの重要点は、
(1)Trados 2007 のサポートは Windows 7 まで。
(2)Word は 2007 までで、Word 2010 では使えない
の2点です。

まず、(1)ですが、最近では Windows 8 が主流で、個人では Windows 7 は買えません。 そこで、取引のある翻訳会社経由で、法人向け用「Windows 7 のプレインストール版」を購入しました。これにして正解でした。
(2)は以前に買った Office 2007 をそのまま使えるため、無駄な出費が省けました。

2.Trados 2007 の移植手順

Trados 2007 を新しいパソコンに移植するには、以下の手順が必要です。
まず、新しいPC に次の順で各ソフトをインストールします。
(1)Office 2007
(2)Trados 2007
(3)Trados 2009
(4)MultiTerm 2009
これらのインストールが正常に終了したら(この時点では新しい PC 側にライセンスは移行していない)、デモモードで Trados 2007 を起動し、
Workbench + TagEditor
Workbench + Word 2007
が正常に動作することを確認します。

次に、古い PC で Trados 2007 の Workbench を起動し、 ライセンスを返却します。返却手順は、次の通りです。
(1)まず古い PC で Workbenchを起動し、「ヘルプ」>「バージョン情報」>「ライセンスマネージャ」へ進みます。

(2)「ライセンスマネージャ」が起動したら、「アクティブなライセンスを表示」ボタンをクリックします。表示が次のように変わります。

(3)この画面で、 Expires の列に Permanent と書いてある行の番号をクリックし、「ライセンスの返却」をクリックします。この後、ライセンスマネージャを閉じます。
(4)次に、SDL の「マイアカウント」にアクセスし、「マイライセンス」で、ライセンスの返却が正常に処理されたことを確認します。返却処理が正常に終了すれば、「使用中」が「0」になります。
(5)次に、新しい PC で Trados の「ライセンスマネージャー」を起動し、こちら側にライセンスを移します。この手順とライセンスファイルは、初回購入時と同じです。

以上を問題なく処理できれば、新しい PC 側で Trados 2007 を正規版として使用できます。

なお、SDL は古いパソコンから Trados をアンインストールするように言っていましたが、 その必要はありません。この種の大きなソフトをアンインストールすると、必要な DLL 類も削除されて、パソコンが正常に動作しなくなることが往々にしてあるので(Windows 98 以来、何度も経験している)、削除する必要がなければそのまま残しておくのが賢明です。
また、両方のパソコンに Trados がインストールされていると、何らかの原因で新しいパソコンが使えなくなった場合に、上と逆の操作でライセンスを移動するだけで、古いパソコンで Trados を使うことができるからです。

3.移植でのトラブル

僕の場合、上で説明したとおりに移植手順は問題なく終了したのですが、1 つトラブルがありました。
具体的には、古いパソコン側で以前に作成した MultiTerm 2009 の用語データ(拡張子.sdltb)を新しいパソコンにコピーして使おうとしたのですが、新しいパソコンの Trados 2007 側で読めませんでした。MultiTerm で作成したデータが機能しないでも翻訳作業はできますが、Trados の威力が半減します。
現在は保守契約には入っていないので、SDL から詳しいことは教えてもらえず困りました。それでいろいろ試してみたのですが、最終的には、新しいパソコンの MultiTerm 2009 で、(エクセルデータから)用語データを作成し直したら、読めるようになりました。微妙なバージョンの違いが原因のようです。

Window 7 に移植した Trados 2007 を使う仕事がきました。Workbench + TagEditor で作業を進めるにつれて、「置換」機能がグレイアウトしたままで使用できないことに気付きました。
「置換」機能をオンにしたり、オフにしたりする設定はないはずですから、どうにもなりません。一度に多量の置換をしたい場合不便ですが、止むをえません。
(2014-3-18)

4.Windows XP ではだめなのか?

パソコンを買い替えて、従来どおりの翻訳環境を維持することは一大事業です。
Window 7 の使い勝手は、ネットでの評判を読む限りは悪くないのですが、しばらく使ってみないと分かりません。
そもそも、Window XP のサポートが終了したら、何か困ることが起こるのでしょうか。XP にセキュリティ上の新しい弱点が見つかった場合、有名企業ならハッカーの標的にされる可能性はありますが、僕のような無名の一翻訳家が狙われる理由は考えられません。
ハッカーだって、古い OS の弱点を探すよりも、最新版の「Windows 8」の弱点を探して攻撃する方が面白いでしょう。

ハッカーの皆さん、僕のような無名の一翻訳家を狙わずに、派遣切りをしたり、税金逃れをするような悪質な企業を狙ってください。

(2014-3-3)

5.XP から Win7 へのアップグレード

これまで、2 台のパソコンで仕事をしてきました。2 台目の OS はもともと Win 7 だったのですが、当時は安定性の高い XP が推奨されていたので、わざわざ Win 7 を XP にダウングレードしたものを購入しました。そのため、Win 7 用の再インストール CD が付いています。
今から思うと、初めから Win 7 のままにしておけばよかったのですが、やむを得ず Win 7 にアップグレードしました。この作業も一大事業でした。

再インストールには (1) アップグレードと (2) カスタムがあり、前者はデータをそのまま残して OS だけ Win 7 に変更します。これだと、翻訳ソフトのインストールし直しやライセンス変更が不要ですから好都合です。これを想定して再インストールを始めたのですが、実際にやってみると (1) はできませんでした。それでやむを得ず (2) を選択して、パソコンを購入状態に戻し、その後、翻訳に必要なソフトをインストールし直しました。

しかし、いろいろ想定外のトラブルがありました。この数年 CD を全く使っていなかったので、CD ドライブのドアが開かない問題、インストールしようとした Office 2007 のインストール回数が規定数を越えているので、認証できない問題、翻訳ソフトを正常にインストールしたはずなのに、リモートサーバーにアクセスできない問題などのトラブルを克服して、従来通りに翻訳作業ができるまでに実質 2 日かかりました。
会社時代なら、IT 担当者に「何とかしてくれよ」と頼めば済んだのですが、フリーランス業ではそうもいきません。
フリーランス翻訳業は IT 担当まで兼務しなければならないので、本当に大変です。

(2014-4-17)



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