被告 第三準備書面

一部抜粋

原告準備書面に対する認否及び反論は、以下のとおりである。

第1、「被告会社主張の原告に運転士としての適格性について」と題する項について
1、原告の運転士としての適格性の問題は、原告を一時他職運用した理由である。
(1)原告の「原告が発令の理由を問い質したところ、本件訴訟で主張しているような原告の運
転士としての適格性の問題など一切取り上げていない。」との主張について否認する。
被告が既に述べたとおり、被告が原告に対し、高槻市駅勤務を命じた理由は、停止位置誤り
を起こし、またそれ以前にも運転士としての勤務上の問題点、基本動作の不徹底、整容・規律
の保持の問題とそれに対する注意指導への度重なる反抗的態度の問題があり、原告の運転
士としての適格性に問題があったため、処遇のありかたを見極める必要性があったからであ
る。
被告は列車運行の安全を確保するため、原告を短期間で運転士業務に復帰させることは困
難であると考え、運転士としての適格性の見極め方を検討していたところ、被告会社の従業員
の家族らに対して怪文書が送付される事件が明らかになった。事件の調査の一環で筆跡鑑定
を行ったところ、原告の筆跡であると認められる旨の鑑定結果がでたため、原告の運転士とし
ての適格性の見極めを行うことと平行して怪文書に対する調査を行うこととし、運転士としての
業務復帰には相当の期間を要することが予想されるため、高槻市駅サービスセンター勤務を
命じたのである。

途中省略

原告は、平成14年11月22日の山中、高橋とのやりとりのみをもって、運転士としての適格性
の問題が本件他職運用の理由でないことの根拠としている。しかしながら、原告が証拠として
提出した業務命令告知のやりとりにおいても、山中は、冒頭「停止位置誤りで命令を抜いてい
たことに」と発言しているとおり、運転士業務に付けない理由に運転士としての適格性の問題
が含まれることは明らかである。

途中省略

仮に怪文書の事件が発生していなかったとしても、被告第1準備書面において主張したとお
り、原告が起こした停止位置誤りの重大性及びそれまでの原告の基本動作の不徹底とそれに
対する注意指導への度重なる反抗的態度を鑑みると、相応の期間運転士業務に就けること
ができなかったのは明らかである。

(2)原告の「怪文書問題について調査結果に問題がなければ直ちに運転業務に復帰させるこ
とを前提に、組合としてこれを了承したとのことであった」「阪急電鉄労働組合としては、懲罰的
な他職運用に同意することはないとのことであった」との主張については不知。
人事移動について、被告の労働協約では組合の同意は要件とはなっていない。ましてや職種
を変更せずに、他の業務を付与するにすぎない「他職運用」について、組合の同意が要件では
ないことは言うまでもない。

途中省略

2、「被告会社の原告の運転士としての適格性の主張について」と題する項について
(1)原告は、被告は「原告が髭を生やしたままで運転業務に従事していたことを取り上げてい
る。」と主張するが、被告は、原告が髭を生やしたこと自体のみを勤務上の問題点としてるの
ではない。原告は「髭を生やして勤務に従事していたが、その髭は無精に伴うものではなく、通
常のスタイルとしての髭である。」と主張しているが、当時、原告は不ぞろいな口ひげとまばら
な顎鬚を生やしており、社会通念上、奇異に感じる状態であった。
公共交通事業を営む被告では、人命を預かるという重責につく乗務員の整容が乱れていて
は、客に安全面における不安を与える

途中省略

原告の「被告による執拗な干渉に原告が労働組合を通じて抗議し、被告は労働組合を通じて
原告に謝罪した」との主張については否認する。
原告が執務中の指導の指導・監督に対して反抗的に拒絶する姿勢に終始していたため、被告
はやむをえず自宅訪問等により指導を行った。しかし、原告がそれでも反抗的に拒絶する姿
勢をとりつづけたため、指導効果が期待できないと判断し、その後原告に対する自宅訪問は
行わない旨を労働組合に通知したのである。したがって無精髭を生やしていることの正当性を
みとめたのではなく、また謝罪でもない。

途中省略

(4)「指差歓呼について」と題する項について
原告は「時期、方法は運転士の判断で、どちらのての指、どの指をつかってもいい」という主張
は否認する。

途中省略

(7)「停止位置過走について」と題する項について
原告が「原告の勤務態度の特に問題があり、それが事故の原因であるならば、事故を起こし
たのは原告のみで、他の運転士にはほとんどみられないはずである。」と主張する点は否認す
る。

途中省略

原告のほかに事故が発生していることは事実であるが、その発生原因は、運転技術の未熟
さ、ブレーキ力などの車両特性の判断ミス、列車種別誤認その他さまざまであり、

途中省略

再教育する方法や、それに要する期間はケースバイケースで判断する必要がある。

途中省略

第2「筆跡鑑定について」と題する項について
「文書提出命令の申立」に対する意見書は、追って意見書にて主張する。



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