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入間市

《 黒須囃子保存会(旧春日舞子連) 》
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黒須囃子保存会が春日神社より借りている山車(屋台)前:平成18年撮影
黒須囃子保存会が春日神社より借りている山車(屋台)後ろ:平成17年撮影
山車(屋台)前 山車(屋台)後ろ

万燈まつりで曳きだす黒須囃子保存会の万燈山車(写真左):平成18年撮影
地元春日神社にて春日舞子連時代の山車(屋台):平成15年撮影
万燈まつり 盆踊り

 囃子の流派は神田囃子古流というが、昭和25年に同市高倉 から伝授されたことから江戸囃子神田若狭流の流れと思われる。 以前は春日町の囃子連である、「春日舞子連」という名称であったが、 春日町にとどまらず、旧黒須地区各町の会員も在籍していたため、 平成18年から「黒須囃子保存会」と改称した。改称に伴い、 提灯、幕、半纏などが一新された。
 囃子の伝授は旧称となる 春日舞子連へは昭和25年11月5日。同市、高倉から 師匠を当地に招き、伝授されたという。春日舞子連の地元となる 春日町は昔の黒須地区にあたり、当時、黒須地区では、 4月に春祭り、10月に秋祭りが行われており、その祭りで 囃子が演奏されたとされる。
 山車(屋台)は唐破風付きの屋根を持つ 屋台型で四つ車。前輪に梶が付く。この山車(屋台)は黒須囃子保存会の 所有ではなく、氏子となる春日神社の所有なのだという。元々は南六区(現在の 河原町、黒須)の山車(屋台)であったが、南六区の囃子連が 活動を休止したため、長く使われていなかった。その山車( 屋台)が南六区から春日神社へ寄贈されたのだという。現在は 春日神社から山車(屋台)を借りて5月のお茶祭りなどで 曳きまわしを行っている。山車(屋台)の作者は南六区の 大工、山田武平氏。製作年は不明であるが河原町のほうでは 戦後であろうとのこと。 昭和33年10月 に作者である、 山田武平氏の手により改修を受けている。 車輪 は、そのまま 当時のものが使用されているという。車輪には鉄輪が嵌めれているが、 曳きまわしを続けると鉄輪がズレてしまうので一週間前から 水を車輪に掛け、湿らせておくという。こうしておくと、 鉄輪がズレるのを防ぐことができるという。近年、車輪の 保護のため、色を塗ったのだが、水が染み辛くなってしまった。
 この山車(屋台)が春日神社に寄贈される前は、春日町では、 他の地区から山車を借りてきて、その上で演奏を行っていたと される。その春日町と、4区(現在の宮前町、鍵山)が 高倉より山車を借り、南六区が現在の山車(屋台)で祭りに 曳きだされ、3台の山車が黒須の祭りではヒッカワセが 行われていたという。また、その頃は底抜け屋台を所有していたとも いわれる(近年まで、その遺構が残されていた)。
 現在では、この春日神社所有の山車(屋台)が4月、10月の春日神社の祭礼と 5月3日のお茶祭り 、春日町で行われる盆踊りに黒須囃子保存会の手により 曳きだされるのみとなった。黒須囃子保存会の演奏は、この他、10月末の 入間市の万燈まつり(この時は万燈山車を曳き廻す)、依頼され、 黒須地区の盆踊りにも、演奏は行っている。(平成18年取材時)

2006.10.22up

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