天使シリーズ-4
そして七人の天使たち(2002.7)

 

伊勢 真一

 

あついあつい夏、巡礼の日々が続きます。
BOX東中野での「ぴぐれっと」上映、ちょうど半月たって一日平均15人の来場者。最初
の2人きりの観客のことを考えれば上出来ですが・・・


で、今朝は何人の天使たちと出会えたかと言えば・・・51人。
上映始まって以来の入りです。と言ってもこのうち半分は「第一すぎの子」という近くの
地域作業所のグループが団体で観に来てくれたのです。


こんな朝早くから51人もの見ず知らずの人が「ぴぐれっと」を観に来てくれていると思
うと体が震えます。


映画が終わるまで劇場に居ることが出来ない時には、その日観に来てくれた人の雰囲気を
思い浮かべ、今ごろあのシーンにあの人はどんな反応をしているだろうか・・・と想像を
楽しみます。一本の映画を観たという共有感、もちろん一人ひとりが違った風に観ると言
うことで言えば、私有感。間をとって私有し合う感とでも言う共感は、けっこうなエネル
ギーを持っていると思う。


2002年の夏、東京の片隅の小さな地下の劇場で、ほとんど知られていないドキュメンタ
リー映画が上映されて、一日平均15人もの人がそれを観ているというのは考えようによ
ってはすごいことだなと思えてきた。


もう2人しかお客さんが来ないなどと泣き言は言うまい。
2、3日前にはるばるベルギーの未知の人から、「ぴぐれっとにたくさんの人が観に来るように祈っています」というメールが届いた。私の愚痴を聞きつけて励ましのメールを送ってくれたのです。すごい、今やボソボソとつぶやいた愚痴も世界中に響き渡るのだ。
うーん、何を言うべきか・・・、でも、励ましも世界中から飛んでくるんだ。
「伊勢さんに遠くから応援しているものがいるものが伝えたくって、元気出して!まだ先
は長い!!」
ベルギーからのメッセージは、そんな言葉で締められていました。
クソ!
もともとかなり単純な構造で出来てるので、すぐに励まされてしまうのです。
で、
BOX東中野へ行ったら51人、この調子、この調子。まわりの仲間たちに電話をかけま
くってイッキに躁状態になったあげく、次の日、7月30日の来場者は7人に減ってまし
た。7人減ったのではなく、7人だけだった・・・
「七人の侍」という名作もあるから、この7人は悪くない数字だなぁ、そう思うでしょ。