「風」をおこそう!(2010.1)

 

伊勢 真一

 


「一見地味なドキュメンタリー映画がじわりじわりとファンを増やしている…」という書き出しで始まる「アエラ」誌上の映画「風のかたち」紹介記事は「観客は日によって一人だけということもある一方で、25回観たという人も。観る人もやはり、じっくりとがふさわしい。」で終わる。

ファンを増やしているかどうか、定かではないが、じわりじわりと自主上映の問合せが来ているのは確かだ。「もう一度観たい…」という声も少なくない。

昔からよく、「音楽のように何度でも観たくなる映画を創りたい…」と口にしていたので、二度、三度と観てもらうのは望むところ。
先日の「風のかたち」上映会後の観客の発言では、次から次に、「私は10度目です。」「私は3度目。」「私はまだ2度目」という声が上がった。
自分で「観て欲しい!」「音楽のように何度も観て欲しい!」と呼びかけておきながら、繰り返し観に来てくれるこの現象は、どういうことだろうと自問自答している。

「オマエの映画は説明がなくてワカリにくいからだよ…」と友人達は言うけど、やはりもう一度観たくなる魅力が映画自体にあるからだ、と思いたい。
もしかしたら「風のかたち」はとってもいい映画なのかも知れない…
「自分のことは自分が一番よくワカッテいない」というのが私の持論だから、自分の作品の傑作さ加減もよくワカッテいないんだ、きっと。

ずっと、私の売れない映画を応援してくれていた友人達が、今度は「モメントまたはクロニクル(MOC)」という雑誌を作り映画「風のかたち」を特集してくれた。
「風のかたち」の企画者であり出演者でもある細谷亮太・月本一郎・石本浩市の三人の医師、絵を使わせて頂いた画家・いせひでこさんや私のインタビュー記事、谷川俊太郎さん、林光さんをはじめ映画を観て頂いた沢山の方々の感想、柳田邦男さんの絵本についての記事など盛り沢山の内容、面白そうでしょ?必読書です。
キャッチフレーズは“「風のかたち」がよくわかる。「風のかたち」がまた観たくなる。”です。(欲しい方は、いせフィルムまで問合せを。)

「風のかたち」の「風」をおこそう…
全国各地での自主上映を募っています。
よろしくお願いします。

新しい年のはじめに。