「をどらば をどれ」

このお話は
お月さまが見ていた
絵物語
祈りの をどりの
物語……

1994年作品
/カラー/35ミリ/50分

制作:踊り念仏映画製作委員会・プロダクション バンブー
芸術文化振興基金助成作品


をどり念仏とは

『をどり念仏』とは、時宗の開祖、一遍上人によってはじめられた民俗芸能であり、鎌倉時代には、日本全国で人々がこの踊りに興じたと言われるものです。
その後、この踊りは、能・歌舞伎・日本舞踊・盆踊りなど、日本の様々な文化、芸術に深い影響を与えることとなります。

この映画は、『をどり念仏』発祥の地と言われ、700年にわたってこの踊りを守り伝えてきた、信州佐久・跡部村での保存会の人々による踊りを記録したものです。そして、『をどり念仏』を守り伝えてきた村人たちの暮らしにも目を注ぐことにより、祈り、生と死、心の平安等にも触れられる内容とし、日本及び日本人の心の在りかを探ってみました。
一言で言えば、この映画は、文化財の記録を通じて「心」をドキュメントする映画です。


伊勢 真一(演出)
それにしても何故、この小さな村にだけ、をどり念仏は残ったのでしょうか。村人たちは何故、こんな踊りを700年も残したのでしょうか。
我々スタッフが、まるで無知のままに「をどり念仏」に魅かれたように、妙に難しく考えすぎたりかまえたりせずに、この映画を味わっていただければ、と思います。
なんだか、なつかしい気分にさせてくれる映画の中の村人たちに思わず、“しあわせのようなもの”とつぶやいていました。


瀬川 順一 (撮影)

証拠はなんにもないけれど、月は事の一部始終をみていたに相違ありません。私たちは月に問いかけることからはじめました。
700年余りも前に、一遍さんは何故、をどり念仏をはじめたのか。どのようにそれは守り伝えられて来たのか、そしてその意味は…。

その月は月齢十日頃の上弦でした。半ばふくらみ半ば欠け落ちて、昼を半分夜を半分、姿も時刻(とき)も中途半端に空に浮かんでいます。前々から気になっていたのでした。

聞いてください。
相川浩さんの語りが添えられました。
「この映画は、お月さまが見ていた絵もの語り……。」
もの語りに添えて、美しい絵が穫れたと私は思っているのです。

見てください。
月は、映画の空に今も不安気に浮かんでいます。月とは、宇宙への基地や新たな鉱物資源としてのアレではなく、昔から空にあるあのお月さまのことです。


スタッフ
制作:武井登美
脚本・演出:伊勢真一
企画:佐藤哲善/佐藤妙子
撮影:瀬川順一
音響構成:木村勝英
音楽:K-seas/伊藤幸毅/木村勝英
編集:熱海鋼一
ナレーター:相川 浩
ネガ編集:南 とめ
照明:工藤和雄
撮影:柳田義和
録音:渡辺丈彦/橋本二三郎
撮影助手:瀬川 龍/藤江 潔/西牧 敏/山田達也/山本 大
照明助手:柴山克彦/三品 宏/井上好英
演出助手:日野れい子/坂場俊哉/浅香 修
題字:大房鐵陽/東京書道教育会
タイトル:菁映社
フィルム:日本コダック
現像:イマジカ
スタジオ:アオイスタジオ
照明機材:東洋照明
撮影機材:ナック/科学映画製作所/アティックスエンターテイメント
協力:無形文化財跡部踊り念仏保存会/西方寺
資料提供:時宗総本山/清浄光寺・歓喜光寺/東京国立博物館
製作:踊り念仏映画製作委員会/プロダクションバンブー


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