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第93話 あっぱれ、縄文人 第1回 お祭りだ編(全3回)

 縄文式土器を焼くことになった・・・らしい。小学校のイベントである。先生の中に縄文土器インストラクターなる人がいて、その人の企画立案とのこと。縄文式土器を焼き、古代米と鍋料理を作るという。親の方も、食料や荷物の運搬、土器焼き補佐などの手伝いが必要だというから、参加しないわけにはいかない。

 当日は、雨の予報ながらもなんとか持ちこたえている、といった感じの天気。ここまで雨を我慢させているのは、日頃の行いがよいからなのだが、誰の行いかは、家族3人の意見の分かれるところだ。

 車で1時間ほどで、イベント会場の仙台市の大倉ダム近くの小学校に到着。宮城県庁や繁華街のある青葉区と同じ青葉区だとは思えない、タヌキでも出そうな山の中の小学校である。
 我が子供の小学校児童に、ダム小学校児童と父母合わせて約100名、縄文人15名、縄文人スタッフ約10名のビックイベント。古代の大都市、青森県三内丸山遺跡でも人口数百人なのだから、100名以上ともなれば、村総出の年に一度のお祭り騒ぎドンドコ、血沸き肉踊っちゃうのである。
 ところで、参加者の中にいる縄文人とは何者なのか、開会式の校長先生の挨拶を聞いて、仙台市青葉区中央市民センター主催の「あっぱれ縄文人」なる体験講座の参加者と、そのスタッフだと分かった。これまでに、古代米の栽培・収穫他の怪しい古代体験を何回かやり、粘土で作った縄文式土器を今回焼くことになったのだとか。古代の達人たちである。

 そこに、縄文土器インストラクター登場。土器の焼き方を説明する。私はてっきり、こねた土器を焼き、焼き上がった土器に鍋料理を盛りつけて、野趣豊かに食べるものだとばかり思っていたが、土器というの、ただ焼けば出来るというものではないらしい。熱による膨張で土器が割れないように温め、6時間以上かけて裏表じっくり焼くらしい。確かに、到着した時には、横1メートルに縦5メートルの巨大焚き火が、ブスブスと煙をあげていた。巨大キャンプファイヤーのようにお祭気分をもれ上げてくれる、心憎い焚き火である。焚き火大好き人間でなくても踊り出したくなる。
 だけんどもしかし、インストラクターはお祭り気分に浮かれることなく、ヘルパーの親を何人か指名し、チャチャッと本格的な土器焼き作業を始めた。黙々と仕事をこなす気だ。選に漏れた私は、後に「定義(じょうげ)鍋」と命名される鍋料理&古代米係に甘んじることになった。

第2回 縄文人登場編に続く。

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