獅子頭を頭にかぶって舞う伝統芸能 獅子舞は、日本各地の正月行事や晴れの日に舞われ、
幸せを招くと共に厄病退治や悪魔払いとして古くより伝えられてます。
獅子に頭をかまれると、その年は無病息災で元気で過ごせるという言い伝えがあります。
獅子舞は大自然の霊力を我々に授けてくれる不思議な芸能です。

モチーフといわれているライオンは日本列島には生息しておらず、アフリカ大陸やインド、
紀元前にはヨーロッパにもいたようです。
その中でもインドが獅子舞の起源といわれていますが、もしかするとエジプトやペルシャ文明
まで遡れるかもしれません。
インドでは、古くより遊牧民がライオンを霊獣と崇め偶像化しました。
それが仮面舞踊となり中国~朝鮮半島へ渡り、7世紀のはじめに仏教の伎楽と一緒に獅子舞が
日本に伝来されました。

そしてその頃、日本列島に生きる民たちは、縄文の猪送り、アイヌの熊送り、東北の鹿踊り
<シシオドリ>(写真)等のように、動物を大自然の神として敬う精神文化を既に持ち、
さらにお祓いの人生観とも結びついて、外来の獅子舞を日本独特なスタイルに熟成させました。

また一方ではインドから東南アジア~沖縄と海を渡って伝えられた獅子舞もあり、日本各地に
多種多様な獅子舞が見られるのはそのためです。
写真はインドネシア バリ島のバロンダンスです。
江戸時代には伊勢地方の獅子舞が発展し、遠方の村々を回るようになり、次第に芸能的要素
が加わりました。
これが江戸に伝わって現在に至ります。
このようなルーツをふまえ、私たちも皆さまに喜んでいただけるよう、さらにがんばって
まいります。
どうぞよろしくお願いします。
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