喪黒福造

登場作品 笑ゥせぇるすまん
職業 セールスマン
性格 破滅的
強さ
賢さ
思想
魅力
影響力
名言 「私がお売りするのは
ココロ、人間のココロで
ございます」

 藤子A不二雄氏の「笑ゥせぇるすまん」より、喪黒福造。この作品、「人の心の隙間にこっそり忍び寄って、関わった人間を破滅させてしまう」という作品なんですけれども、マイナー趣向の強い藤子A氏の真骨頂ではないかと思うのです。実際、10年くらい前(でいいかな?)に「ギミア・ぶれいく」という番組で、アニメになってから人気が出ました。最近では、違法コピー禁止の宣伝キャラになってますね。あと、トリビアにも出てた。ちなみに、彼には喪黒福次郎という弟がいるらしい。

 で、喪黒福造。タレ目に大きな口といった悪魔的な顔立ちと、「ドーン」と相手に指を突き出すシーンがやたらと印象的な人物。藤子A氏も言っていた通り、「悪魔」である。心に隙間がある人物に忍び寄っては、その人物をほぼ破滅に向かわせてしまうんですから。しかも本人は「いい事をした」と思っている感じがあって、始末に置けない。

 魅力的なアイテムを差し出して、その後の人生が大きく変わる的な作品は、多少マイナーになるけど昔ジャンプでやっていた「アウターゾーン」とかヤングジャンプでやっていた「Y氏の隣人」なんかが同じようなタイプでしょうか。ただ、この2つの作品と決定的に違うのが、この2つの作品が「アイテムを使う側の人間によっては、幸せにも不幸にもなる」という感じのものに対して、「笑ゥせぇるすまん」では、喪黒に関わった人物は徹底的に不幸になります。救いの無い結末というやつです。大抵、死んでしまうし。

 じゃあ喪黒に関わらなければいいじゃないか、という意見もあると思うんですけど、やっぱり人の心の闇というのは、そんなに簡単なものじゃないって事ですか。実際には喪黒はいないけれども、喪黒のように心の隙をつくものはいくらでもいて、隙を突かれたら大変なことになる・・・それを言いたいんでしょうかね、藤子A氏は。

 最後に気になることが一つ。それは、「喪黒が女顔」だということ。どーも、この手の顔って、むしろ女性に多いんじゃないかな〜と思うのです。いや、何となくですけどね。

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