糖尿病の患者さんは、血糖値ができるだけ正常の人に近くなるように、血糖をコントロールしなければなりません。血糖値は多少高くても自覚症状はでませんので、定期的に血液検査を行って、きちんとコントロールできているか調べてもらいましょう。
血糖値は日々刻々変化していますので、特に外来ではコントロールの指標としてHbA1c(ヘモグロビン エーワンシー)が大切です。HbA1cとは血液の中にたくさん含まれている酸素を運ぶヘモグロビンという特別な蛋白質に、ブドウ糖がどのくらいこびりついているかをパーセント表示で示したものです。血糖が高い状態が続くと、HbA1cはじわじわと高くなります。およそ1〜2ヶ月分の血糖を反映します。糖尿病の患者さんは、自分の最新のHbA1cの値をいつも主治医の先生から聞いておいて下さい。そして目標の値に入るように療養して下さい。
一般の方は血糖コントロール状態として、「良(good)」を目指して下さい。「良」とは、HbA1cで6.5%まで、空腹時の血糖値で119mg/dlまで、食後2時間の血糖値で169mg/dlまでです。この位のコントロールが維持できれば、慢性合併症をかなり予防できます。
若い人、特にこれから妊娠・出産しようとする患者さんは、「優(excellent)」を目指す必要があります。「優」とは、HbA1cで5.7%まで、空腹時の血糖値で99mg/dlまで、食後2時間の血糖値で119mg/dlまでです。これだけのコントロールを行うのはとても厳重な治療が必要ですので、主治医との十分な協力が必要です。
現在のコントロールが良くない方は、まず「可(fair)」を目指しましょう。「良」でなければ絶対だめというわけではなく、色々な合併症や個人の条件で「可」が現実的な目標になる場合も多いです。「可」とは、HbA1cで7.9%まで、空腹時の血糖値で139mg/dlまで、食後2時間の血糖値で199mg/dlまでです。
自分の検査データを知っておく事は、糖尿病のような自己管理の必要な病気では、特に大切です。遠慮なく主治医に検査データを聞いて下さい。
日本糖尿病学会では、下のような「糖尿病手帳」を作成しています。自分の手帳でも良いので、このようにデータを記録する習慣をつけて下さい。

市立池田病院では、糖尿病以外の患者さんにも使用できるように、下のような療養手帳を作成しています。希望される方は主治医にお申し出下さい。
