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大規模災害動物救援活動の手順例

救護活動は原則としてボランティア活動として実施する。救護活動と競合する行政の通常活動である「犬の引き取り業務」「犬の収容業務」「負傷動物の収容業務」については救護活動を優先させ、住民からの要請があった場合まず救護活動を紹介し、やむをえない場合に犬の引取りを行うこととする。引き取る場合でも、後の里親制度にのせられるようにする。
災害発生初動
1. 活動可能な団体による避難所への必要物資配布の後、需要に応じて動物病院における一時的保護の間に獣医師会と行政、動物愛護団体による動物救援本部を設置、効率的な動物保護の方法を考え、必要なら動物救護センター設立用の土地を確保する。日本獣医師会は緊急災害時動物救援本部を運営可能な場所に立ち上げ、地域の救援本部と連絡し必要物資を調達し配送。発生直後から1ヶ月以上の保護活動が予想される場合には広くボランティア活動の要請を行う必要があるので受け入れ態勢を整備する。(フード、医薬品、人員、生活物資、義援金)

動物の保護収容
2. 救援本部の指示と援助の下、病院と愛護団体の連携による保護と健康管理をおこなう。動物保護収容施設設置をした場合は、救援本部による動物の保護管理に移行する。(阪神大震災ではビニールハウスとケージ犬舎による応急動物保護収容施設により初期対応した。)
3. 救援本部あるいは契約を委託した獣医師が動物の返還予定日を記した一時保管契約書を作成し動物を保護する。保護が長期化する場合は動物病院から保護収容施設等へ動物を移送する。救援本部が保護台帳を作成し獣医師が動物の健康と移動を記録する。(電子メールを利用し、逐次に電磁化し一元管理することが望ましい。救援本部への送信時にG-mailやyahoo-mailなどに同時送信してクラウドコンピュータをバックアップに利用することもできる。)必要な応援を日本獣医師会、近隣獣医師会、緊急災害時動物救援本部に要請する。

救援本部運営
4. 初動で獣医師会が引き受けていた、フード、医薬品、ボランティア人員、生活物資、義援金等の救援本部での管理体制を確立させる。
5. 大規模災害で家の消失数が莫大で、長期かつ多数の動物の収容が予想される場合、プレハブ・パドック式等の収容施設の建設も考慮する。他の機関に依頼し、鳥やエギゾチック動物の収容先の確保をする。
6. 犬猫では収容後10日以内は病的状態にある動物の割合が高く、消化器系症状が半数、呼吸器系症状が20%前後、外傷等は7%程度であった。ビニールハウスからプレハブ・パドック式の収容施設に移動させる事で疾病発生頻度は著明に減少した。
7. 仮設住宅の入居条件に動物の規制はせず、住人の相互理解に委ねるように求めるなど、可能な限り早期の家庭環境への復帰を目指すが、大規模災害では一時収容した動物の引き取り手がなくなる事例が出てくるため、里親を探す必要が出てくる。それに対応するため所有権放棄届け、里親誓約書を作成する必要がある。
8. 活動を終え、原状回復を考えて整備し、必要な記録をまとめた上で電磁的に残す。