「格言・故事成語」講座(2

 四字熟語以外の『論語』由来の成語



(その11) 「: 己の欲せざる所は、人に施す勿れ

『論語』衛霊公にある次のことばが出典です。

子貢問曰、
有一言而可以終身行之者乎」。
子曰、
「其恕乎。己所不欲、勿施於人」。


子貢問ひて曰く、
一言(いちげん)にして以て終身之を行ふ可き者有りや」。
子曰く、
「其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ」。

[要旨]
人間として一生行うべき道を一言でいえば、それは「恕」である。


[口語訳]
子貢がたずねて言った、
「ただひとことで、一生行ってゆくに値することばがありましょうか」と。
子曰く、
それはまず恕(じょ)(すなわち思いやりの心)だろうな
(恕というのは)自分が(人から)されたくないことは、
人にもしてはならない(ということだよ)」と。
(『論語』・旺文社)



じょ【恕】
1:おもいやり。同情心。「忠恕・仁恕」
2:ゆるすこと。「寛恕・宥恕」

○己の欲せざる所は人に施(ほどこ)すなかれ
[論語顔淵・衛霊公]
自分が欲しないことは人も欲しないのだから、これを人にしてはならない。
(『広辞苑』)



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