土で作る楽しみ 
     平成26年2月の作品     




   平成26年 2月11日 


1 おにぎりを載せる皿、天ぷらの盛り皿、湯呑の3点セット:信楽白土と赤土、赤鉄砂土の混成。タルク黒マット釉、青銅マット吹き掛け:石膏型の跡がよく出ていて、予定通りでしたが、皿がくっつくというのは残念でした。もう少し厚めに成形しておけば防げたかもしれません。
 11月にぐい呑みを120個焼成したため、流石に疲れが出て、しばらくは土に触らない日々が続いていましたが、12月に福井工業大学デザイン学科の学生から企画に協力してほしいとのオファーがあり、それではということで、あまり休む間もなく制作開始となりました。大学生の自主企画で「おもてなしの膳」を考えているようで、テーブルを彩る品々をグループごとに製作してみるというもののようです。陶の作品として、おにぎりを載せる皿、天ぷらの盛り皿、そして湯呑を製作ということになり、学生にも共同で制作してもらいました。
 九隆庵で皿物の型をあらかじめ作っておき、学生にはたたら作りと成形に専念してもらいました。粘土をよく練って密度を一定にすること、たたらの厚みを均一にすること、型によく押して叩き締めることなどが、簡単なようで実は難しいことのようでした。
 釉薬は黒のマット。部分的に青銅マットを吹き掛けしました。
 皿物は焼くときにスペースを多く使うので、窯がすぐにいっぱいになってしまいました。仕方なく、天ぷら皿は2枚ずつ重ねて焼くことにしました。上皿の脚が下皿の表面にくっついてしまわないように、脚が乗る部分の釉を剥がしておきました。重ね焼きの場合貝殻を乗せたりする技がありますが、今回は3点支持の皿で、重なる足元が外側から見えるので、てっとり早い方法として釉を剥がしたというわけです。
しかし、結果はよくなく、皿の一部が垂れてくっついた部分がありました。何とか剥がし、剥がれた部分はやすり掛けし、さらに金液を塗って800度で焼き直しました。その結果黒と金のちょっと面白い雰囲気にはなりました。瓢箪から駒という感じですが、イメージがぐねぐねした感じの皿だったのでよかったわけで、キリリとした皿だったらアウトだったでしょう。

2 天ぷら皿:脚は3点支持です。重ねた部分の釉は剥がしておいたので、下にあった皿には足跡ができています。ゆらゆらとしたイメージ通りの出来でした。長径23.6 短径19.2  3 天ぷら皿のUP:表面の手前には大学の名前をデザインして書き込み、釉抜きしてあります。紙を敷いて天ぷらを載せ、さらに梅の花でも添えるときれいでしょう。 4 天ぷら皿の一部:完全に貼り付いた一枚は割り、もう1枚を生き残らせました。張り付いた部分には金液を塗って焼きなおしましたが、何かしら面白さもあります。

5 おにぎり皿:おにぎりが2〜3個載ることを想定したサイズです。べたではつまらないので、表面は凸凹しています。反りもなくきれいに焼けました。長辺24.2 短辺12.6 6 おにぎり皿のUP:手前のすこし濁っている部分が青銅マット釉の吹き掛けの部分です。濁りとてかりが出ていて、予定通りでした。 7 湯呑:さすがに学生さんはろくろが使えないので、九隆庵が単独で成形しました。薄掛けにならないように注意しました。よい焼き上がりです。径9.4 高5.8

8 湯呑のUP:肩の部分をぐっと絞り、櫛目を少し入れています。櫛目周りの釉の表情もかなりよいものとなりました。 9 セット以外の湯呑3個:セットのサイズ合わせで、微妙にサイズが違うものです。焼き上がりはとてもよいのでアトリエに展示します。 10 石膏型:やはり同じものを成形するには石膏型があると楽です。面倒でも型作りは大切です。

学生の製作の様子:粘土の空気を抜くことでさえも難しい課題です。たたらも厚さが微妙に違ったりします。

 

     コラボで制作するのは、時間的な制約もあり、夜に成形ということもありました。
     本来ならばすべて自力で制作すべきでしょうが、陶芸はそう簡単なものではないので難しいでしょう。
     粘土を伸ばしたり、剣先で切ったりと粘土の可塑性を体験できたことだと思います。
     出来た作品をうまくプレゼンで活用してほしいと思います。

     いろいろ作品を作ってきて、粘土も少なくなってきたので、そろそろ仕入れないといけません。
     また、時間に余裕があって失敗を恐れずに済む場合は、釉薬もできるだけ自作で臨んでいきたいと思います。
     そして渋い仕上がりを求めていきたいと思います。