名倉について
名倉で砥石を擦った場合、密着すると吸い付いてしまいます。
このような時は、名倉表面に釘などで、碁盤目のように溝を彫り、吸い付きを防止します。
名倉砥石は硬い天然砥石の目を立てて、硬く砥汁の出にくい天然砥石から砥汁を早く出し、研磨を促進する役目をしています。
砥石と刃物の相性で、滑ったり、突っ張ってビリついたりする現象を緩和したり、硬い石によっては、
研ぎ続けると人造仕上砥石ほどではないが天然仕上げ砥石でも目詰まりを起こし、その目詰まりを取る役目もあります
刃物との相性によっては、名倉を使っても、突っ張ってビリついたりする現象を緩和出来ない場合がたまにあります。
そのような場合、他の名倉と替えることにより、振動周期をずらしビリつきを緩和できる場合があります。
硬い合わせ砥石を使う場合は、名倉で砥石の表面をこすり、十分に砥汁を出してから研ぎます。
名倉で擦って濁った砥汁の中には柔らかい名倉から出た砥石粒子が多く、仕上げ砥石からでた砥石粒子の方が少ないです。
名倉自体は天然仕上砥石よりも柔らかく、天然仕上砥石と擦れると先にすり減り、中の石英がすり潰されて微細になり溶け出します。
天然砥石自体は、砥石表面が磨り減るのより遅く砥石の中の石英は減って行きます。つまり石英の頭が少し砥石面から出っ張っている状態です。
この目には見えないような石英の出っ張りで刃先を研磨しているのです。この出っ張りの石英の小ささで、きめの細かさに違いが出ます。
更に石英が緻密に広がっていれば、研磨力がより強くなります。
ただ、柔らかめの天然砥石は石英以外の砥石物質が減るのが早く、硬めの砥石より砥石表面の石英の出っ張りが大きいわけで、その分、研磨力があるわけです。
柔らかめでも良く下ろす石はいくらでもあります。濁って見えないだけで、研磨はしています。中には本当に泥ばかりで下ろさない砥石もありますが・・・。
無論仕上砥石は、名倉から出てくる砥泥の量や細かさも刃の研磨に影響がありますが、名倉の方が柔らかいため粒子が小さくなる速度が速く、研ぎへの影響は先に少なくなります。
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