裏押し
叩き出しが均等にできたようなら本格的に鉋の裏を押して、刃先の裏を研ぎだして作ります。
方法は二つで、伝統的に伝えられる金盤を使った方法と、砥石を金盤代わりに使う方法です。
金盤には研磨力はありませんので研磨剤を合わせて使います、
お好みやコストを考え選んで鉋の裏押しを行ってください。
金盤での裏押し
この方法は昔から伝えられる鉋の裏押しの方法で本や他のサイトでも紹介されていますが、私が見た感じではその中に説明不足だなと思う点などもありますので、ここでは丁寧に説明したいと思います。
使用する金盤
あまり安価な物は平面精度が悪くあまりお勧めしません、鉋の裏は平面にしなければならないのです。また、四隅に足が付いているものは完全に足を埋め込まないで使うと金盤の真ん中が凹んでしまいますのでこれもいけません。上から押さえる力が強いとどうしても凹んでしまいますので、適度な厚みが金盤には必要です。
鉋を裏押しすると金盤はだんだん凹んでいきます、そのため適当な時期に金盤は平面修正を行います。その速度は砥石などよりはるかに少ないので頻繁に修正をする必要はありませんが、鉋の裏押しを終わらせた後に鉋の裏押しした部分に歪みがあり、金盤にも凹みが顕著に見られる場合は修正を行います。修正は私はダイヤモンド砥石や回転型の水平丸砥石を使いますが、なれないと難しいので、その場合は、メーカーに平面修正に出すか(当方にご相談下さい)、買い替えをお勧めいたします。
直ぐ使い鉋で有名な安兵衛さんは、ヤスリを使い金盤を平面修正しているとおっしゃっていました、お尋ねした時に見せて頂いた金盤は長年使用して修正したため半分になったとか、残りの厚みがまだ3センチはあったように覚えています、一般的にはヤスリでの修正は難しいでしょうね。
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極厚金盤 4800円
長さ255×巾75×厚み24mm。上から押さえても曲がらない厚みで修正も可能。減りが多い時はフライス盤などで最研磨できます。 |
研磨剤
金盤での裏押しに欠かせないのが研磨剤です、砥石と違い金盤にはそのままでは研磨力がなく、それを補うために研磨剤を合わせて鉋の裏押しに使います。
伝統的に使われている研磨剤が金剛砂です。現在は金剛砂のように粗い研磨剤ではなく、GC#1000などを使う方が多くなっています。
金剛砂はかなり粗い研磨剤なので裏押しの時は完全に砕けるまで充分に裏押しする必要があります。そうしないと鉋の裏には深い傷が残ったままになります。そして粗い粒子は金盤に傷が付きやすく、GC#1000より傷が付きやすいと言えます。
GC#1000は、粒度#1000番の研磨剤で薄い緑色の粉です、中砥石と同じぐらいの粗さがありますから中砥石で研いだぐらいの傷だと思ってください。これも裏押しで擦るにつれて傷は浅くなっていきます。金盤にも鉋の裏にも傷は深くは残りません。どちらの研磨剤も安価な品物です。
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金剛砂 600円
「大工道具類の裏押しには従来通りこれでないと」と言う方はお使い下さい。ポリ容器入りの研磨剤、大きいサイズです。 |
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GC粉末♯1000 650円
金盤併用の裏押し用(金剛砂の代わり)
シグマパワーセラミック中砥石硬口の目詰まり緩和に併用。
金盤と合わせて鉋、鑿の裏押しに使います。 |
補助具として
裏押しをする時には、鉋の上から研ぐ時以上の力をかけます、力をかける位置を刃先近くに持っていきますので鉋を手で押さえる代わりに、押さえるための30センチ程度の手で握れる角材を用意しこれで押さ鉋を固定します。ただこの棒は刃と棒の摩擦より、刃と金盤の摩擦が大きく前後に擦っている途中でどうしてもずれやすく、上手くいかない時があります。
そんな時に使用するのがウラ研器です。これは器の棒の部分が金属の棒になっており、その中心に鉋を固定できるようになっていますので、鉋を固定する事を考えずに裏を押すことができる便利な道具です。刃先の一番裏押ししたい部分に力をかける事ができますので、ぜひご用意頂きたいと思います。
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ウラ研器 3100円
鉋刃裏の叩き出し、釘の頭つぶし、鋸のあさり出しなど、大工道具の調整には必ず使う金床です。
この製品のように端が丸くなっていないと、鉋の刃を割ってしまいます。
表面は各種調整に使えるように面取りの種類が変えられています。 |
金盤の使い方
錆びた状態の金盤は粗砥石などで水をつけて擦って錆を落としておきます。
金盤は最初水分を良く取っておき乾いた状態にしておきます。全体が濡れていると鉋を往復させるとその上にある研磨剤が拡散して金盤の縁の方まで広がります、そうすると鉋の脚の部分まで減って行くのです。
脚とは鉋刃の裏透き側の横の部分で、裏好きの無い細い平面のある部分です。この脚の部分が減ってしまうと、鉋の出し入れが緩くなります。緩くなると木を削った時に波打つように削れてしまったり、最悪削っているうちに刃が緩んでしまったりします。
しかし、乾いたままで研磨剤を使う事はできません。水を使うと研磨剤が広がりますそれを避けるために、粘性のある液体を使います、率直に言うと唾なのです、先人の知恵と言いますか、唾と研磨剤を金盤の中央におきますと、鉋の刃先部分が主に下りて、脚の部分は粘性があるために研磨剤が広がりませんので、脚が減らないのです、これでよく言う、鉋のべた裏や瓢箪裏を防ぐことができます。
き出し
裏切れが起ると、まず叩き出しを行います。
刃先を裏透きと反対側の鎬面側から叩いて叩き出し、以前の面よりも裏透き側に出っ張った状態にします。
そのリスク
必ずひつようか |
たたき出す強さ
替え刃式の注意点
その後金盤や砥石を使い、叩き出しで出っ張った鉋裏の刃先部分を研ぎ減らし元のような裏透きの先端に平面部分を作り出す作業を行います。
叩き出しを行わず裏押しをしするとベタ裏と呼ばれる、平面部分が多い裏になってしまいます。
こうなると硬い鋼の平面面積が広がり、なかなか裏の部分を研ぎ上げる事がむつかしくなります。
研ぎ上げたつもりでも裏の先端まではなかなか研ぎあがってはいない。
理論的に叩きだした分だけ裏押しで研ぎ減らせばベタ裏にはなりませんが、なかなかこれが慣れないと上手く行かないのです。
横の部分を脚と言いますが、この分の面積は狭く、強く上から押さえると、金盤であれ、砥石であれ直ぐに減ってしまいます
慣れた方でも脚の部分をまったく減らさずに裏押しする事は至難の業です。
特に凹んだ砥石、金盤で裏押しすると、砥石の側面は高いので、そこが先に鉋裏に当たり、、丁度そこが脚の部分に当たるのです、そのため更に個々部分下減りやすくなるのです。
こうならないために金盤や、砥石は凹んだものは使わないようにします。金盤は修正に出したり、ダイヤモンド砥石で擦ったり、ヤスリをかけて修正しますし、同じように砥石も修正して使います。
叩く場所は、鎬面の刃先と反対側あたり〜刃先から三分の二までをランダムにたたきます。
刃先に近いと硬い鋼部分を割る可能性があります、特に安価な鉋や、冬場の寒い時期に作業をする時は割れやすいです。
打つ場所は一箇所ではなく、叩き分けて行う方が割れません。
もし、割れたら修理に出せば元に近い状態の戻す事が出来ます。ただし、ひどい場合は縦に割れる時があります、この時は修理する事ができなくなり
使えません、飾るか、自分への戒めに取って置きましょう。
良く頂く質問にどのくらいの力で叩くのですか?と言う質問を頂きますが、それを数値や見える力に置き換える事は不可能で、
最初から強く叩かず、ジワジワ叩くのです。少し叩いて金盤や砥石に乗せて裏を研いでみると叩き出たところが研げますのでどこが叩きでたか直ぐに分ります。
最初は少しづつ叩いて、どのくらいの力で叩けば出てくるかを見極めるのです。最初から砥石に当たるのなら叩き過ぎているかもしれませんよ。
最初は叩き出なくとも良いのです、叩きで出す力を見極めて下さい
ひょうたん裏
金盤で裏押し
砥石で裏押し
手順
仕上げ研ぎ
修正する
研磨剤の選択
研磨材を充分使いきりすりつぶす
叩き出しの不足、特に両端、端なので割れに注意
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