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L/Cは一番最初に作った自主制作盤。最初に作ったものは売り切れて、2000年にメトロトロンから再発された。 80年代の後半からサラリーマン生活と並行して、 都内のライヴハウスでバンド活動をしたり、 デモテープを作ってオーディションに応募したり といったことを続けていたけれど、なかなか自分の音楽が広がることはなかった (今も広がってるとはけっして思ってはいないが)。 悶々とした(今は前ほどには悶々としてはいない)日々を送りながらも、 何故か自分の作る曲に対する自信みたいなものは挫けることがなく、 何の根拠もなく、 ”とにかく、一枚レコードを作 れば何とかなる”という一心でこのアルバムを作った。
その頃ライヴをよく見に来てくれていた、日本工学院専門学校の音響芸術科という学校で 先生をしていた(今もしているが・・・)三好君という人が、 ”ウチの録音実習でやってみませんか?”と声をかけてくれたことから制作が始まった。 その間約3年。最初はその頃やっていたバ ンドでの録音だったが、 そのバンドが制作途中で解散してまったり、三好君とスケジュールが合わずに頓挫しそうになったり(結局、当時家にあった8トラックのオープ ン・リールの音源と併用になった)、 途中何度か投げ出しそうになったが、最後はプロデュースで名を連ねている福田賢君や、 THE BRICK'S TONEでのデビュー直前だった 篠原太郎君にミックスを手伝ってもらって なんとか完成させることができた。今はこ れを出しておいて本当によかったと思っている。 勿論今聴けば、穴があったら入りた いような青臭い曲もあるけれど、 これからこういうアルバムを作ろうと思ってももう 出来ないからだ。
■全曲解説
1.日曜日
この頃は、映画や小説にインスパイアされて作ることが多かった。これは”シベールの“日曜日”かな・・・。自分達を世界の中心に(それは2人を中心にした妄想で もある)置いてしまった恋人達。映画や小説では、彼等を悲劇が待っている。
2.不思議な出来事
これは・・・久しぶりに聴いたら少し恥ずかしかった。僕はこれを作った頃、THE SMITHSにかぶれていた。
3.退屈な昼休み
子供の頃見たウルトラ・セブンに出てきた宇宙人が”例えば君の周りにも、ある日 突然蒸発してしまった人がいるだろう。彼等は僕が星に連れていってあげたんだよ” と言う場面がある(参・・・”円盤が来た”)。大人になってもその言葉はずっと気に懸かっていてこれを作った。蒸発について、何か憧れるような気持ちはいまだに持っているのかもしれない。
4.マリアンヌ
これは今でも時々ライヴで歌う。”気狂いピエロ”に出てくるアンナ・カリーナ扮 するマリアンヌをイメージして。あと、ジャン・ポール・ベルモンドが彼女と一緒に車で海に突っ込むシーンも・・・。歌詞には映画からの引用もある。
5.僕は君を知っている
言いたいことは沢山あるのだが、訳もわからずにもやもやしたまま歌になった。今はこういう歌い方はできないだろうが、逆に面 白く感じる。
6.いつもの場所で
稚拙ながら、いろんな工夫をこらした曲だ。
7.タンジェリン・マン
ある時期一緒にデモテープ作りをしていた福田賢君との共作。彼の色が強いが、僕の作品の中で最もコラポレーション性の高い曲になった。
8.お墓
これも”シベールの日曜日”のワンシーンからインスパイアされて作った。僕の曲の中ではインパクトが強いらしく、昔ライヴハウスで知らない人に”お墓の人ですよね”とか声かけられるのが厭であまり歌わなくなった。でも好きな曲だ。
9.僕が本当にしたいこと
詞、曲同時に30分くらいで作った。詞に何日も時間をかけないと作れない人間なので、こういう風に作れる曲は稀だ。それだけに特別 な愛着がある。他には”新しい季節”くらいか・・・
10.White Lights(Bonus Tracks)
これは、8トラックのオープン・リールや周辺機材を買い込んだ時に録音したもので、これでもかといわんばかりのリバービーなサウンドになっているが、L/Cの全体に近いものがあるので収録した。
11.銀色の釘(Bonus Tracks)
最も古く1986年位の音源で、声の出し方がまだわかっていない歌い方だ。多分、初めての録音で緊張していたのだろう。でも何故か、現在の作風に近い感じもある。
12.僕は全て投げ出した(Bonus Tracks)
11と同時期の曲だが、”MELODY CIRCLE”発売のライヴの時に、会場でアルバムを買ってくれた人にプレゼントした未発表曲のテープに入れたもの。録音もその頃のも のだ。
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