豆腐屋さんの研究室

にがり(苦汁)について

凝固剤の種類
豆腐に使われる凝固剤には次のようなものがあります。
化学式 通称

特長

塩化マグネシウム、
(塩化マグネシウム含有物)
MgCL2・6H2O にがり(苦汁)塩マグ 凝固反応が瞬間的に起るため寄せ方が難しく、高度な技術と知識を必要とする
豆腐の味は最良
塩化カルシウム CaCL2・2H2O 塩カル 凝固反応は塩マグとほぼ同じ
豆腐に使用した場合味が落ちるため、うす揚げ、こうや豆腐等に一部使われるのみ
硫酸カルシウム CaSO4・2H2O すまし粉
硫カル
凝固反応は比較的ゆっくりなため、寄せは容易で高度な技術を必要としない
風味はややおとる
グルコノデルタラクトン C6H10O6 グルコン
GDL
凝固反応がゆっくりなため寄せは容易で、なめらかな豆腐に仕上がる
酸凝固のため酸味が残る

塩化マグネシウムと 塩化マグネシウム含有物の違い
豆腐の添加物の表示欄を見ると、塩化マグネシウム(にがり)と記されたものと 塩化マグネシウム含有物(にがり)と記されたものがあります。

もともと、にがりとは海水から塩を取るのに、海水の水分を蒸発させ濃度を濃くしていき塩を結晶させて取り出した残りの液体で、豆腐の凝固剤としてもちいられる塩化マグネシウムを多く含むほか、体に必要なミネラルを豊富に含んでいます。

この液体(又はこれを固体化したもの)を塩化マグネシウム含有物といいます。いわゆる天然にがりのことです。

一方、塩化マグネシウム(にがり)とは、塩化マグネシウム含有物を精製して塩化マグネシウムの純度を上げたもので、カッコ書きで、にがりと併記してもよいと認められています。

★代表的な例として
塩田ニガリ(赤穂化成株式会社)
海精にがり(日本食研)

ミクロ・ネオエキス(吉川化学工業所)

★安全性について
塩化マグネシウムと 塩化マグネシウム含有物どちらが安全かと言いますと、今のところ意見が分かれているようです。両者の意見を簡単にまとめると

塩化マグネシウムは精製時に化学的な処理をするので不安がある。塩化マグネシウム含有物は天然であり昔から使われて来ているので安全であり、体に必要なミネラルを豊富に含んでいる。

塩化マグネシウム含有物には海の汚れが入り込み不安である。塩化マグネシウムは食品添加物の指定品目に入っており、国が法的に安全を保証したものである。

事実、安全を重視すると言われている生協でも、地域生協によってどちらを使うかは、分かれているようです。