【日本人に多い 胃がん・大腸がん】】
平成21年の死亡数・死亡率(人口10万対)を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物
(がん)で34万3954人、第2位は心疾患18万602人、第3位は脳血管疾患12万2274人
となっており、全死亡者のおよそ3人に1人は悪性新生物(がん)で死亡したことになります。
悪性新生物(がん)について死亡数・死亡率を部位別にみると、男性の「胃」は第2位となり、
女性の「大腸」は第1位、「胃」は第3位となっております。

(厚生労働省 平成21年人口動態統計概数より)
【胃炎・胃潰瘍・胃癌とピロリ菌について】
ピロリ菌の正式名称は、ヘリコバクター・ピロリといい、大きさは3〜5ミクロン(1ミクロンは1mmの1000分の1
の大きさ)で、体の端に鞭毛(べんもう)をもっていて、胃の粘膜の中を活発に動き回っています。

ピロリ菌は、40歳以上の方で高率に感染しており、胃炎や胃潰瘍のほかに、胃癌や胃のリンパ腫などの重大な
病気にも関わりがあることが分かってきました。
日本人の胃潰瘍・十二指腸潰瘍患者さんの90%以上がピロリ菌に感染していることも分かっています。
ピロリ菌に感染している人が誰でも癌になるというわけではありませんが、リスクを増加させていることは、
最近の研究で明らかになってきています。
【内視鏡で早期発見・ピロリ菌の除菌】
胃癌の症状は、上腹部痛、上腹部の不快感、体重減少、嘔吐・悪心、吐血・下血、食欲不振などがあります。
胃癌は早期に症状がないことが多いので、中高年者は胃癌の健診を受けることが推奨されます。
胃内視鏡検査ではスコープで隅々まで観察して、検査をすることが可能なので胃炎・胃潰瘍・比較的小さな
無茎性のポリープや平坦・陥凹型の癌を容易に発見することができます。
また、ピロリ菌の除菌治療によって潰瘍の再発がほとんど起きなくなるという報告もあります。
ただ、保険を使ってピロリ菌の検査ができるのは、
@潰瘍(胃潰瘍でも十二指腸潰瘍でもよい)
A潰瘍の治った跡(潰瘍瘢痕) がある方に限られています。
ピロリ菌がいるかどうか、また退治できたかどうか調べる方法として最も信頼されているのが、
尿素呼気試験と呼ばれる方法です。この方法は、患者さんにとっても安全で手軽な方法です。
生活習慣に気をつけて、内視鏡検査をはじめ、ピロリ菌の除菌も含め、早期発見・早期治療を目指し、
がん予防のために40歳以上の人は積極的に検診を受けるようにしましょう。
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