(愛知県西加茂郡三好町)

 

近世以前から「村」は自治単位を表しただけに、その一文字だけで一地名となるのは珍しい

 

町の中の村

ここは「村」という地ですが、字(小字)なので範囲も狭く、表示は期待薄。

字を活用している愛知県ですが、三好町内で見かける地名看板は

大字表示ばかりです。しかし前方電柱に青い縦型看板。もしや・・・

 

村を示す看板

奇跡的にありました。消えかけていますが「西一色字村」、と読めます。

このうち「西一色」が大字名(旧村名)、「村」が字名です。

 

消えかけの地名案内看板。将来地名整理が行われるのなら、貴重な文化財となります。

 

・・・地名の由来など・・・

現地の状況から江戸時代の一色村の中心的な場所だったから、と私は推定している。

 

「西一色(にしいしき)」は古くは「川崎」と呼ばれたが、室町時代から一色郷と呼ぶようになった。

「一色」は各地にある地名で、一種類の課役のみを負担する一色田に由来する。

明治初頭まで加茂郡一色村、その後明治22年まで西一色村、

以後合併で西加茂郡三好村(→三好町)の大字となる。

一色村→西一色村への改名は、三河の他の「一色」との区別のためか?

 

ここは丁寧に表記すると「三好町大字西一色字村」、となるはずだが

表記方法によっては、「三好町西一色村」と書くこともありうる。

だとすると「西一色村」の復活のように見えなくもない。

 

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