■愛する箱庭の街 (2003/9)

「11月の連休あたりに九州旅行に行こうと思ってるんですが、福岡出身の河村さんから見て、お薦めの県ってありますか ? 」


こんなメールをもらった。
僕は福岡にいた頃、本当に九州の大抵の所は行き尽くしていた。旅好きだったから、思い立ったらすぐ車に乗り込んで、知らない街から街へと走り回っていた。
九州はどこも本当にお薦めで大好きなんだけど、まぁ地元福岡は別として、僕が最も数多く行っていた県は、長崎。しょっちゅう行ってた。
これがね、魅力的な街なんだ。

九州自動車道に乗って、鳥栖ジャンクションを長崎方面へ。そして僕は途中、大村湾パーキングエリアに必ず立ち寄る。「夕日のPA」と呼ばれるここから眺める海がすごくいい。
長崎市内に入ると、まずは街のど真ん中にある新地中華街へ向かう。ここの駐車場に車を停め、僕は『江山楼』という中華料理店で食事する。長崎へ行くと僕はここに来る。必ず来る。絶対にここで食事する。それくらい好き。もうすごく有名な店なんだけど、僕は初めてこの店で炒飯と皿うどんを食べた時、涙が出るほど感動した。それ以来、九州にいた頃は炒飯と皿うどんはこの店以外で食べたことはありません。ふと休みの日に「腹減ったな、ちょっと炒飯食いに行くか」ってノリで、それだけのために普通に長崎まで行ってた。

それから、路面電車に乗って大浦天主堂下で下車。そうそう、長崎は路面電車が走っていて、これがまた情緒ある。しかもどこまで乗っても100円 !
南山手という町の小高い丘の上に、日本最古の木造ゴシック様式教会『大浦天主堂』があり、近くには『グラバー園』もあって見所は豊富。
天主堂といえば『浦上天主堂』も忘れちゃいけない。『平和公園』の平和記念像も、決して見ておいて損はない。

次に本場のカステラを買いに『福砂屋本店』へ。
「これが本当のカステラです」としか言えない。これも必ず買う。絶対に買う。
あと、この店の近くに、店の名前は忘れたんだけど、「天むす」を売ってる小さな店があって、今もまだあるのかわからないけどその天むすがまた絶品。必ず買う。絶対に食べる。
長崎での僕は食べてばっかりです。

そして、夜が近づいて来ると、いよいよ『稲佐山』へ。途中までは車で登って、それからロープウェイで頂上へ。この山はすごく理想的な場所にあって、海と街の最高に美しい瞬間を同時に見渡せる。
坂の多い街。平地が少ない地形なので、長崎湾の海からすぐ山になっていく。そのわずかなスペースの中に全てが詰まってる。坂を上手に利用してそんな風に出来上がったこの街は、まるで箱庭みたいだと、初めて見た瞬間僕は思った。
稲佐山から見下ろすその箱庭の夜景の美しさといったら、もう例えようのないくらい。
海側には、遠く水平線の向こうに沈む夕陽に真っ赤に照らされる大小様々な島々に、180度振り返ると今度は、小さな箱庭に収まった街の、灯り始めるその夜景。
函館、神戸と並んで日本三大夜景と呼ばれる美しさ。
これがたまらないんだ、本当に。
僕はここで沈む夕陽の海をバックに写真を撮ったことがあるけど、出来あがった写真のその色がね、もう嘘みたいな色。こんな色が出るのかっていうくらい綺麗だった。

そして、歴史を語る異国文化の佇まいを守る街そのものの魅力。
赤レンガ、石畳、眼鏡橋・・・。江戸末期や明治時代頃からあまり変わってないような、オランダ文化の名残りが色濃く残っているこの街の雰囲気が大好きです。

他にも長崎にはご存知ハウステンボスもあるし、佐世保の九十九島もあるし、少し足を伸ばして平戸まで行くのも絶対いいし。九州に旅行に行くなら、やっぱり長崎は外せないでしょう。

こんな話してたら、何だか僕もまた長崎に行きたくなってきた。
中華街行きたいなぁ、福砂屋のカステラが食べたいなぁ。
誰か長崎の人、このホームページ見てないかなぁ。
そしてカステラ送ってくれないかなぁ(笑。


福砂屋のカステラ最高。


↑これ、福砂屋の人見てくれないかなぁ(笑。




■或る晴れた日のこと (2003/10) 

一週間前の日曜日、久々にホイと会った。
ネットオークションで購入したという、最近流行りの大型スクーター( ・・の10年くらい昔のタイプ。「オサーンバイク」と命名 )250ccに乗り、そのくせガッチャマンのようなド派手なカラーのシールドに張り替えたヘルメットを被って、僕の失笑を買いにやって来た。
そんな奴の後ろに乗り、たまプラーザに新しくオープンしたという雰囲気の良いカフェに行き、秋晴れの空の下、なかなか美味いコーヒーを飲みながら積もる話をする。
一旦家に戻り、その後は二人で駅前の居酒屋に繰り出して久し振りに飲んだ。


同じく秋晴れの清々しい今日の日曜日、T君とこれまた久々に出掛けた。今まで使っていた携帯のバッテリーがいよいよダメになったので、買い替えのために町田まで。
買い物の後、大道芸の見事な和太鼓の演奏を見たりしながら、帰りの途中で東名川崎インター近くにある「横濱屋」というラーメン屋に寄る。ここのラーメンは美味い。
その後は、とてもそんな暇があるわけでもないんだけれど、「単純でスカッとする映画でも見よう」ということで意見が一致し借りてきたDVDを大音響で見たりした。


至って普通の、一見何でもない平和な休日の光景のように思えるけれど、相変わらず僕の日常は問題を抱えていて、日々思い悩んでいたりする。そんな僕には、彼らとのこんな交流がとてもありがたい。
個人個人の日常が抱える様々な問題の中にあって、誰かの打算のない心遣いや気配りは、それを与える人間にも与えられる人間にも、とても大きな何かをもたらすと思う。「徳を積む」というか、その人の人間性を大きく、深いものにしていくと思う。誰かの目の前に大きな障害が立ちはだかった時、それが自分には全く縁のないような事だとしても、まるで自分に起こった事のように受け止め、それを乗り越える方法を共に考えられる人は少ない。
だからこそ。

新しい携帯。
例のさるぼぼ君に合わせたカラーで(笑)。


他人の痛みを理解することは本当に難しいけれど、そういう部分こそをどれだけ分け合っていけるかで、人が人を必要とする時の価値が決まってくるのだと思います。
「楽しい時だけ、良い時だけ」の人間関係じゃ、例えどれだけ広くてもただ浅いだけの、無味乾燥なものでしかない。
それは、誰にとっても虚しいものしか残さない。本当に。




■Staff Nの " 河村博 解剖 "2

2度目の登場です。こんにちは。Staff Nですm(_ _)m。
またまた記事を書かせて貰えることになりました。
『Staff Nの " 河村博 解剖 "』第二弾!

もう何年か前のことなんですけど、河村には本当に良い友人がいるんだなぁ、と感じた出来事があったんです。今日はそのことを少し紹介したいと思います。
ある日のレコーディングの時。スタジオロビーのテーブルでコーヒーを飲みながらニコニコ嬉しそうに手紙を読んでる河村の姿がありました。
「嬉しそうに何読んでるんですか? ファンレター? もしかしてラブレターとか?」
「ん? 10年来の友達からの手紙。見る?」
「えっいいんですか?」
「いいよ」
そう言って河村はスタジオ内に入っていきました。
そこで私が読ませて頂いた手紙。その送り主は河村の同級生。昔のバンド仲間でもあり、河村の故郷福岡で現在はエンジニアをされている親友Sさんからのものでした。その内容がすごく素敵だったので是非みなさんに紹介したいと思い、Sさんご本人の承諾を得て、一部ここに紹介させて頂くことにしました。内輪ネタで意味のわからないところもあると思いますが、どうぞ読んであげて下さい。


※以下、友人Sさんから河村への手紙(一部抜粋)。
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ライブビデオありがとう。
東京でのライブもすっかり慣れたようで安心しました。ステージングがさらに上手くなったと感じました。前にも増して迫力があり、気持ちの入れようというか真剣さというか、心のこもった空間を作り出すパワーを感じずにはいられませんでした。
『二人の足跡』はイイね、イイよ。少し悲しい歌だけど感動しました。歌を聴いてウルウルすることのない僕がウルウルきてしまいました。ピアノ一本での1コーラスは素敵です。
今回一番シビれたのが『砂漠の果て』です。はっきり言って泣きそうになった。この歌詞の重さに皆さん気づいて欲しいものです。この曲をライブでやるのはすごく良いことだと思いました。
君は創作者として本当に素晴らしいものを持っていると思います。視点のほとんどが地面すれすれのところから発せられていて、とても僕には真似できるものではありません。あまり褒め過ぎると笑われそうですが、実際なのでしょうがないです。

君の歌が形として歩き出したあの頃から現在までの歳月は、やっぱり間違っていなかったといえます。振り返るとこのスペースに書き切れないほどの量ですが、一瞬の出来事のようにも感じてしまいます。
少なくとも僕は君に影響され、音楽に対する価値観、見方、接する態度が変わったと思います。原点は変わらないのだろうけど、調味料のような形で僕に加えられてきた、と思えるのです。僕は君に何か影響を与えましたか?

(中略)

君との出会いは特別にセンセーショナルなものではなかったと思いますが、その当時君が持つトゲトゲしさは全く気にならなかったように記憶しています。ただ、初めて君のライブを見た時(初めて君を見た時ですね)、あいつはスゲェ奴だとショックを受けたんです。

ん〜〜〜とりあえず、僕と君の、君と僕の音楽を僕らの音楽と呼べるならそれはとても素晴らしいと思うし、君との出会いは僕にとってラッキーなことです。

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どうです?
なんかとっても素敵な関係だと思いませんか?