あれから15

 

 兄が高校時代、自分の人生計画をたてた頃から、
兄は時々「僕には時間が無いんだ」とつぶやいたこ
とがありました。その言葉を耳にする度、母はいつも
「一生懸命育てているのに時間が無いなんて嫌なこと
言うわね。人生これからというのに何をあせっている
のかしらねぇ」と寂しそうに小さくつぶやいていたの
を思い出します。

 兄にとって自分が短命だと思ったからこの言葉を発したのではなく、兄の人生計画には成し遂げたいと思うことがいくつもあったからでこそ出てきた言葉だったのかもしれません。そのどの一つをとっても簡単には成し遂げられないものだったからこそ、人一倍時間がほしかったのだと思います。

 人生はそう簡単に思うようにはいかないものです。それでも夢を忘れず頑張ったからこそ15年たった今でも皆さんの心の中に生き続けているのだと思います。「僕はみんなの夢を背負っているんだ。だから中途半端に諦めるわけにはいかないんだ…」そう私に言ったことがあります。皆の夢を背負ってるなんて何を格好いいことを言っているのだとそれを聞いた当時、理解できずにいましたが、兄が亡くなった後、沢山の人から「お兄さんが世界で優勝することは我々の夢でもあったんです」。というのを聞き、やっと兄の言葉は嘘じゃなかったんだ、と驚きました。

 最近はいろいろなスポーツで世界一を目指して活躍されている方々をテレビ等を通してみるのですが、その選手たちが活躍することを日々応援している、この気持ちこそ兄が言っていた皆の夢と同じであると気付く今日この頃です。

 没後15年となった今、生前の兄と接した方も段々少なくなってきているのですが、逆に生前の兄を知らないけれど『ボクの履歴書』やネット等で後から知って関心を持ってくださった方も多くおられ、心から感謝するばかりです。また、「マッスルさんのお墓は非公開ですか?そうでなければ是非、お墓参りをさせてください。」という問い合わせも多く寄せられるようになりました。本当にありがたく思います。これまではお墓の場所が交通の面であまり便利なところではない上、マッスル北村(北村克己)個人の墓ではなく『北村家』の墓なのでお参りに行かれた方ががっかりするのでは…など余計なことを考え、公開しておりませんでした。

でも、今の兄と接する場所として考えるとやはり、公開するべきと思い15年目を節目にお墓の場所をお知らせすることにいたしました。霊園自体は兄の好きな自然豊かなところですので、私たち家族もお墓参りというよりもピクニック気分で足を運んでおります。もしよろしければ訪れていただけたらと思います。お化けとは無縁のように綺麗に整備させた霊園です。ただ、霊園の管理上開園時間決まってますので、くれぐれもあまり遅い時間に行かれませんように…

 

都立 八王子霊園      北村家はその中の 6516-15 です。
    (↑*詳しくはクリック!

  今頃、兄の魂はきっとチビとブラッキー、そして先代のクロやコロを引き連れて海や山や川や宇宙そして兄を思ってくださっている皆さんのお側を自由に飛び回っているんでしょうね。