美学科の学生の頃に好きだった絵は、いまでもやはり好きです。
「ベリー侯のいとも豪華な時祷書」写本装飾のランブール兄弟、
シモーネ・マルティーニやフラ・アンジェリコ、ピエロ・デラ・フランチェスカ、
フィリッポ・リッピからボッティチェッリへと連なっていく壮麗なイタリアルネサンスの画家たち。
ファン・エイクや、 ボス、ブリューゲルをはじめとする迫真的なフランドルの画家たち。
ドイツ・ルネサンスのデューラー、グリューネヴァルト。 マニエリスムにバロックの画家たち。
甘美なラファエロ前派も、象徴主義的な19世紀末の画家たちも、シュルレアリストも…。
伴大納言絵巻をはじめとする日本の絵巻の見事さ、洛中洛外図屏風の楽しさ、
異国趣味が躍動する南蛮屏風のときめき、艶姿美貌を写した風俗画・美人画。
宗達・光琳派の画家たちの洗練はもちろんのこと、伊藤若冲の変人ぶりにもひかれます。
ああ、このままえんえんと、現代の画家や造型作家まで続けていくときりがありません。
ただただ、美しいものを眺める眼の愉しみに、大きな「幸福」を思います。
こんな細かな部分までめくっていただいてありがとうございました。