悩みについて考えよう

 

 私たちが生きているこの娑婆(しゃば:我々がさまざまな苦しみを持って耐えながら生きているところ)はいったいどのような世界なのでしょうか。 私たちが持つ悩みは社会の制度、状況によって影響され、それから生じる価値観などにも関係があると思われます。住んでいる国や 時代によって違うと思いますが、現代の日本国に生きる私たちについて考えていこうと思います。そしてそれぞれの悩みについてどのような考え方で 臨むべきか明らかにできたらと思います。

()人が集まれば悩みが生じる。しかし、我々は一人では生きれない。

 一人では出来ないことも、人が集まって協力すれば可能になることはたくさんあります。人は昔から集まって共同で生活し、お互い助け合って生き続けてきたのです。 しかし、異なる人間どうしが集まって協力し合うことはなかなか容易なことではありません。それは家族どうしでも同じです。現代社会における代表的な人の集まりとして、 学校、会社(などの働く組織)、家族の三つがあります。

学校
 何かを学ぶために人は学校へ通います。学校では先生、同級生、先輩、後輩などとの人間関係があります。勉強で知識を身に付けるだけでなく、それらの人間関係を 通して人とのかかわり方を学ぶのも学校です。家族という場を離れて全くの他人と過ごすのですから、やはりストレスがかかる時もあるでしょう。学校なら自分と気の合う 仲間だけと付き合うこともできるかもしれません。しかしその仲間といる時でさえ、全て自分の思い通りになることはありません。彼らと付き合うために何らかの妥協や 協調をしていることでしょう。そうしないとその仲間からも外されてしまうかもしれません。そこで培った協調性が将来、社会でも必要とされるのです。

会社
 会社の場合、お金をもらっていますから学校よりも厳しい人間関係があると思います。上司、部下、取引先、同僚や事務の人など様々な人間関係があります。自分の 生活がかかっていますから気の合う仲間だけと付き合うわけにもいきません。本当に苦手なタイプの人が上司だったら毎日受けるストレスも大変なものと想像できます。ここ では自分の思っている事すら言えない、言っても否定されることもあると思います。それでも自分の仕事として頑張っている人が多いのではないでしょうか。

家族
 社会を構成する最も基本的な人の集まりは家族です。円満な家族もありますが、そうでない家族もあります。特にお嫁さんと姑さん、兄弟どうしなどで仲が良くない 家があるようです。仲が悪ければ別々に暮らすという手段もありますが、現在の経済雇用状況ではそうもいかない事情を抱えた家が多いようです。また、不登校や引きこもり の子供を抱えた家庭など、問題の無い家族はむしろ少ないかもしれません。

 学校、会社、家族のどれも、ある程度人に合わせていくことが必要です。しかしながら次のような人にうまく合わせるのは大変で、かなりの忍耐力がいります。
・人の話を最後まで聞かず、すぐ反論したくなる人
・自分の考えや価値観と違う人を認められず、相手の考えを否定する人
・自分の思い通りにいかないと、怒ったり、態度に表れる人
そしてこのような人たちの周囲にいる人間が一番つらい思いをしているのです。このような人が周囲に居る場合、割り切って物事を考える必要があります。 『この人はこういう人なんだから、あれこれ考えても仕方ない』と自分に言い聞かせ、出来るだけ考えないか、他の良いことを考えるようにしましょう。そして 時には『負けるが勝ち』です。相手の話を聞きながら相手に合わせながらも、本気で対応しないことです。

 

また、上述のような人に対して、「この人はもっと良い性格になって欲しい」「何とか良い性格に変わって欲しい」と周囲の人間は願いたくなるところですが、実際に変化することは少ないように思われます。他人から別の性格を押し付けられれば、かえって反発したくなります。もともとそのような性格で、本人には悪気がない場合も多いのです(いじめは悪気があるのでまた別の問題になります)。このような人たちからは人が離れていくかもしれません。このような人たちとは距離を置いて割り切って付き合うのが良いでしょう。逆にもし自分に思い当たるようなことがあれば要注意です。周囲の人間にどのような言葉を使ったか、態度をとったか、いつも反省したいところです。