あらすじ
母が亡くなってから4年が経っていた。老齢であるにもかかわらず、父親が、女遊びにうつつを抜かすのは、仕方がないことだとダロスは諦めの境地に入っていた。
しかし、再婚となると話が違ってくる。自分の年齢より倍以上の老人に嫁ぐ気でいる女の目当ては、ただ、父の早い死を願い、莫大な遺産を受け取って湯水のように使う金にありつきたいだけだからだ。
父が、再婚したい女性シルビアを伴って帰島した時、ダロスの胸には憤りが渦巻いていた。
付き添ってきたシルビアの継娘であるジェニーに、ダロスは警告をするのだった。
「きみたちふたりが父の財産目当てだということは、ぼくにははっきりわかる。あなたの義理の母と、ぼくの父とは、絶対結婚させない」
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