アン・メイザー

 雪物語  日本ヘラルド映画出版局  発刊:1978.01.20
ヒロイン:ヘレン・ジェームズ(大企業経営の父を持つ・22歳) ヒーロー:ドミニク・ライオール(元レーシングドライバー・ノンフィクション作家・38歳)

あらすじ
父の過干渉は、一人娘のヘレンにとっては重いものでしかなかった。
マイクのことは、友人としてしか見られないとどれだけ言い張っても、父は家柄も財力も申し分ない男性だからと結婚相手に推してくるのだ。このままでは父の言いなりになってしまう。
ヘレンは、自分の意志が固いことを父に理解してもらいたくて、家を脱け出したのだった。向かった先は、実母が亡くなってからの数年、夏のバカンスを過した小さなホテルだった。
南の暖かい所でウオーター・スポーツをすることを好む私が、まさか、この雪嵐が吹き荒れる北部地方に来ているとは、父も思いつきもしないはずだった。
父を出し抜いたと意気揚々としていたヘレンであったが、雪道に迷い、車はエンスト、意を決して歩き出してみれば、雪豹に押し倒されかけ、救い出してくれた男性ドミニク・ライオールに別荘に軟禁されるに至って、自分の甘さに歯噛みする思いだった。

6年前のレース中、スリップ事故に巻き込まれたドミニクは重症を負い、レーシングドライバーから引退をせざるを得なかった。事故で負った傷は片足を引き摺るほどの後遺症をドミニクに残したが、何よりも心に思いしこりを残す。事故で同僚と兄が命を落としたのだ。
物見高い世間の目を避けて暮らしていたドミニクの元にヘレンが転がり込んできます。
ドミニクは、お金持ちの若いお嬢さんにありがちな高ピーな態度をへし折るのが大好きなようで、ついやり過ぎて反省……を本当にしているのかいな〜というくらいヘレンを泣かしてます。
そのフォローに借り出されているボルトの方が人格的に優れています。この方、ドミニクに20年来、雇われている人物(海兵隊上がりで、レーシングカーの整備工だった人物)なんですが、家事全般+マッサージの腕前が超一流。あぁ羨ましい。
衝突しあうヘレンとドミニク(ヘレンが闇雲に突っ込んでいっては跳ね除けられること数回)ですが、最後にドミニクがヘレンを追いかけての告白は、私の好きなパターンを踏襲していてうっとり。


アトランティスの精 I-86 ハーレクイン社  発刊:1973.08.05
ヒロイン:ジュリー・オズボーン ヒーロー:ダニエル・プレスコット(プレスコット銀行跡取り)

あらすじ
自殺した父が絡んだゴシップから逃げ出すためにイギリスからカナダの幼なじみが経営するホテルへやってきたジュリー。毎朝、人気のない湖で泳ぐのが日課だった。今朝も、そのつもりで湖に来たのに、先客がいた。湖で力強く泳いでる男性ダニエル・プレスコットは、「ダン」と読んでくれと馴れ馴れしく近寄ってきた。修道院育ちと言ってもいいジュリーにとって、ダンの存在は、恐怖以外何ものでも無かった。……怖いのは、ダンではなく、婚約者アダムがいるのにダンに惹かれていくのが押さえ切れない自分の心かもしれない……

祖父の隠れ家にある旧式の望遠鏡に映った女性ジュリーに惹かれて、多数ある入江をくまなく探したダン。覗きをしたことを、ちゃんと告白しちゃう誠実さ(?)は、見事。婚約者がいることを聞いても「君が欲しい」と言い続ける正直さも立派。「見送ってくれよ」と嘘も方便で桟橋まで連れ出して、ヨットで誘拐する行動力はさすが。もう、押せ押せで迫ってます。ジュリーに海千山千の婚約者アダムがいなければ、もう少しゆっくりと搦め捕るように行動したんでしょうが(笑) ジュリーの芯の強さ(この強さのおかげで何年も離れ離れになりましたっていう展開にならずにすむの♪)なんて、その外見からはわからないし、ジュリーの清廉無垢な行動に、ダン、ただただ保護欲丸出しのメロメロです。……それにしても、清廉無垢に育ったのは、アダムのおかげというのが、ちょっと皮肉。ある意味、とんびに油揚げをさらわれたアダムが可哀想かも。年齢が38と19の婚約者たちだったんだけど、これがウィンズピア作品だと結末は、違ったものになってたんだろうなー(笑)


シルヴィの休日 I-123 ハーレクイン社  発刊:1984.02.05
ヒロイン:シルヴァナ・スコット(オックスフォード大学進学予定) ヒーロー:アンドレアス・ペトロニデス(実業家)

あらすじ
姉マーゴットと義兄レオンが別居して一年が経とうとしていた。一人息子のニコスをレオンの元に置いて、女優業にのめり込むことにシルヴィは不快感を隠せなかった。姉の都合のいいお願いなんて、絶対に乗らないわと思っていたのに、お人好しのシルヴィは、マーゴットの代わりに、ギリシアに行ってニコスの世話をする約束をしてしまっていた。まさか、レオンが心臓の手術をしていたことも知らないでいたシルヴィは、ペトロニデス家の冷たい視線に一人、立ち向かわなければいけなかった。そんな立場に追いやったマーゴットの二枚舌を引き抜きたい思いだった。特に、レオンの兄アンドレアスの視線は、強烈ですぐにでもロンドンに戻りたくて仕方がなかった……

34歳と18歳……分別盛りの男がようやく大人に成りかけてる少女の一挙一動に一喜一憂する作品。別に、シルヴィが小悪魔なのではありません。ただただ、シルヴィの全くそんな気のない無邪気な若さを、挑発して(くれてるんじゃないかと期待してるところもあり)いると思い込んでるアンドレアスがいけないの(笑) レオンにまで嫉妬して、療養中の彼に突っかかっていく姿は、分別盛りの大人とは、到底言えない……シルヴィがレオンに対して愛情を抱かなくて、本当に良かったね、アンドレアス。


サンチェス家の花嫁 R-15 ハーレクイン社  発刊:1979.12.20
ヒロイン:レイチェル・サンチェス(元図書館員・25歳) ヒーロー:アンドレ・サンチェス(実業家・40歳)

あらすじ
5年前、流産した時に失ったのは、赤ちゃんと夫アンドレの愛情だった。
小さな骨董店を営む父に育てられたレイチェルと、バハマ諸島でも有数の大富豪であるアンドレ・サンチェスとの結婚生活には、初めから無理があったのかもしれない。
余りに束縛する夫に、息が詰まってしまったレイチェルは、その憂さ晴らしを義弟ラモンとの気軽なお付き合いに求めてしまったのだ。ラモンと海水浴を楽しんだ結果が、流産だった。
アンドレは、レイチェルのその振る舞いを許そうとしなかった。説明するだけの気力が起こらなかったレイチェルは、傷ついた心と身体を抱えてロンドンに戻るのだった……。

愛して結婚したレイチェルと一緒に暮らし始めて、更に彼女に対して深い愛情を抱いたアンドレ。
「もし、レイチェルを失うようなことになったら……」と強迫観念にも近い思いにかられて、彼女に何の説明も無く束縛してしまったのが間違いの元。
その上、赤ちゃんを欲しがったレイチェルに対して、彼女の愛情が自分以外のものに向くのが嫌で子どもを作るのを拒絶しておきながら、妊娠させてしまったりとやること全て裏目に出ちゃった。
こじれた関係の修復は、なかなかに困難で別居期間5年。再会してからも、なんだかちぐはぐな2人の様子が、互いに混乱してるんだなぁ……と。
それにしても、レイチェルがことあるごとにタバコをスパスパ。なんというか、疲れ切ってる時に吸う描写が多く、くたびれヒロインで、いやーん。


風わたるとき R-175 ハーレクイン社  発刊:1982.05.20
ヒロイン:アシュリー・コールダー(高校生→図書館勤務・17歳) ヒーロー:ジェイク・シートン(旧家の跡取り息子・実業家・29歳)

あらすじ
5歳の頃に母が、そして父が3ヶ月前に亡くなって、アシュリーは伯母夫婦の元にやってきた。転校先の校長も進学を勧める程、勉強はできたが、彼女は伯母の元でしばらく過したいと思っていた。伯母夫婦と従兄姉たちの温かな触れ合いを知るにつれ、亡くなった父は、情が薄かったのではないかと後ろめたいながらも思わずにはいられなかった。
地元の図書館が採用してくれたら、この地にとどまっていたいというアシュリーの希望に伯母家族は喜んだ。
そして、従兄マークの雇い主であり、数日前に会ったばかりのジェイクまでもが、それは良かったと嬉しそうにするのだ。
その姿に面食らうアシュリーだった。

ジェイクは婚約者のある身でありながら、アシュリーを一目見て、食欲不振、不眠症になるほど気になって仕方ない。早々に婚約者と別れて、アシュリーを射程距離にいれます。
待ち伏せをしてみたり、デートにさそってみたりとジェイクが努力するにも関わらず、アシュリーは自分が何故、彼に誘われるのが不思議で仕方がない。
ジェイクがかなり強引に、アシュリーを引っ張り回してる内に、もしかして好意を抱いてくれてるのかしら? でもきっと、遊びだわ……。
ジェイク、本気ですー。
アシュリーの後見人である伯母夫妻にも頭を下げて、自分の両親にも紹介しと正式手続きを踏んでいるのに、アシュリーが二の足を踏んでるから、報われない(苦笑)
ジェイクが、車の衝突事故に巻き込まれ、危うく命を落としかけたり、母親と元婚約者に、アシュリーを遠ざける為に画策されたりと、ねちねちと壁を積み上げます。それをアシュリーが最後に突き破ってます。
アシュリーを散々、貶めていたジェイクの母親。まぁ、最後はアシュリーのことをみとめたりしてるんだけど、嫁、姑の関係からすると前途多難。そんな母親とゆくゆくは「仲良くやっていって欲しい」ってのが見え隠れするジェイクの求婚は現実的すぎてナンダカナー。


めざめ R-390 ハーレクイン社  発刊:1985.05.20
ヒロイン:オリヴィア・ロス(パリの教養学校卒業したて) ヒーロー:リチャード・ジェナー(製薬会社社長)

あらすじ
パリの教養学校を卒業し故郷コプリーに返ってきたオリヴィアは、出迎えが義兄リチャードでなかったことに落胆した。互いの父と母が再婚したためにできた兄だったが、義父と母が交通事故であっけなく亡くなった後のたった1人の身内だった。リチャードを父とも兄とも慕っていたオリヴィアだったが、彼の庇護の元からそろそろ自立しなければいけないという思いもあった。フランスで売れっ子歌手のジュール・メリニャックと、付き合い始めてから特に、そのことを感じるのだ。リチャードが結婚すれば、コプリーの屋敷も今までのようにくつろげる場所じゃなくなるという暗然たる思いもあるから……

35歳と19歳の義兄妹の関係。
一番、近しい関係の男性は自分だけだと高を括っていたリチャード。オリヴィアが自立を考えだしたことで、余裕がもろくも崩れ去っています。
「きみはぼくのものだ。はじめからずっとぼくのものだった」
独占欲丸出しで迫るわ(←余裕なしです♪)、金とコネにモノを言わせてジュールを追い出しにかかるわで、オリヴィアを手放すぐらいなら、殺すとまで明言してる彼。
その告白、どう考えても惚れてる、愛してるとしか取りようがないと思うのですが、オリヴィエ、見当違いのお悩みで矛盾した行動を……曰く、
「自分は男の人の誘惑に抵抗できない性なのか」
リチャードに触れられたら、ドキドキするし脚の力は抜けちゃうし、でも義兄なのにッ……とことん、男性として見てくれない彼女に
「ぼくだって一人前の男だ」
……オリヴィエにメロメロに翻弄されてます♪


アラビアの熱い風 R-406 ハーレクイン社  発刊:1985.08.20
ヒロイン:レイチェル・フレミング(弁護士秘書・22歳) ヒーロー:アレクシス・ロッシュ(石油産出国の影の統治者の跡取り・フランス人とアラブ人のハーフ)

あらすじ
祖父から押し付けられた婚約者マリアンナの下劣な品性を目の当たりにしてアレクシスは、長時間の旅行の疲れが倍増する思いだった。
おとなしく、アレクシスの帰宅をまっている思っていた婚約者は、他の男とベッドで懇ろになっていたのだ。その上、あろうことか2人は酔っぱらっていた。
飲み続けようとする酒びんをとりあげ、中身を路上にぶちまけた後、アレクシスはハンドルの上にうつぶせになってしばしの休息を取らずにはいられなかった……。
……ふっと、意識が戻った時、側に人の気配があった。強盗かと、瞬時に目が覚め、相手の手首を強く握った。
掴んだ手首の先を見上げれば、心配そうにこちらを見ている若い女性の端正な顔立ちが目に入ってきた。

権力、財力の使い方を熟知しているアレクシスが、レイチェルを獲得するために剛腕をふるってます。
人の良いレイチェルの人柄につけ込んで、思うままに迫っていくアレクシス。
結婚を間近に控えているレイチェルの待ったなしの状況が、アレクシスのやりたい放題を加速させていくこととなります。
レイチェルの婚約を粉砕する気満々ですよ(笑)
暴走列車のように彼女をものにしていく彼ですが、自分のやり方だ強引過ぎたというのは自覚していたため、最後にへたれなところも露見させて可愛かったり。
レイチェルの婚約をぶっ壊し、彼女の父親の賭博の借金の肩代わりを勝手にして恩を売りつけ、故国に連れ去ってます。
マリアンナの母親が、レイチェルとアレクシスの仲を壊すために画策します。ウーム、やり口が似通っているのは、血筋か。


再会に燃えて R-1112 ハーレクイン社  発刊:1994.09.20
ヒロイン:オリヴィア・ペリー(弁護士・34歳) ヒーロー:コナー・ブレナン(医者・診療内科医・26歳)

あらすじ
故郷に戻ってきたあと、付き合いだしたシャロンの独占欲丸出しの言動が、ここ最近、うっとおしくてならなかった。今も、クリニックに顔を出す予定のコナーに自分も同行しようと、しつこくせっついてくる。べたべたと触れてくるシャロンを体よくあしらいかけたコナーが、目の端に捉えたのは、女性が、道路の凍結に足をとられて横転した姿だった。慌てて、女性のもとに駆け寄ったコナーは、そこで長い間、ひたすら愛していたオリヴィアを見ることになるのだった。

年下ヒーローもの(8歳下)で、幼馴染みもの。
交通事故で脚が不自由になっているオリヴィアが、凍結した道路でこけてしまう場面をふと思い出してしまい、再読したくなってあちこち検索しまくって探し出した本。
アン・メイザーだろうとあたりをつけていたのですが、刊行数が半端じゃないし、記録している自分の読書歴を見てみたら40冊以上読んでいるようで、これは地道にAmazonで確認かーと確定申告の書類をそっちのけて探索の迷い道へ。
再読して、コナーの聖人のなさっぷりに初めて気付きました。
お付き合いしていた(身体の関係はもちろんあった)シャロンを、オリヴィアと再会した途端、捨て去ってるし。
シャロンの言動に嫌気が出始めていたらしいのですが、躊躇せず、自分の人生から切り捨ててます。
シャロンの母親はコナーが勤めているクリニックの補助職員で、いろいろと娘のために動き回っていたようで、この人もまたサクッと自分の私生活から消し去ってます。
オリヴィアを得るために、取り乱すし、強引だし。
あぁ、年下だなぁと。
オリヴィアに夫であるスティーブがいることすら、彼の中ではタブーではないようです。
1週間もオリヴィアを独りぼっちにしている「夫」など、歯牙にもかけない態度をとってます。
まぁ、スティーブの下半身はだらしなくて、現在、上司の年若い妻と不倫の真っ最中。
……あっ!! オリヴィアって不倫する男を好きになる癖があるのか(苦笑)
最後にコナーが患者に刺されるという事件があったのに、そのエピソードは全く覚えてなかった〜。


背徳のキス R-1902 (株)ハーレクイン  発刊:2003.09.20
ヒロイン:ジョアンナ・マニング(オークションハウス勤務・26哉) ヒーロー:デメトリオス・カストロ(海運王後継者・34哉/愛称デメトリ)

あらすじ
勤務しているオークションハウスの大事な顧客であり、父とも慕っていたコンスタンティンのたっての願いを叶える為に、ジョアンナはギリシアの小島テアポリスにやってきた。コンスタンティンの末娘の結婚式がつつがなく終わるまで、末期癌に冒されている彼の付添いをするのだ。コンスタンティンが老いらくの恋にうつつを抜かしているという煙幕を張って、彼の体調が思わしくないことを誰にも気付かせないようにするのが、ジョアンナの役割だった。
不幸な結婚生活から救い出してくれたコンスタンティンへの恩義と少しでも役立ちたいという思いから、引き受けた役目だったが、息子デメトリが向けてくる侮蔑の視線に早くもロンドンに逃げ帰りたいと怖けつくジョアンナだった。

大病を患いロンドンで手術を受けて帰国した父コンスタンティンが伴ってきた、どう考えても父の愛人としか思えない女性ジョアンナに、身体が反応してしまうデメトリ。最初から最後まで反応しっ放し(笑)
「同年代の男には興味はないのか」と本音がポロポロ出たり、彼女が尻軽であることを証明するためだ〜と、とんでもない理由を捻り出して、キスしては我を忘れたり。父とベッドを共にしていたら(考えたくもないことだが)ジョアンナは自室にはいない筈、身元を探る為だとかなんとか午前2時に彼女の寝室に忍び込んだり……ベッドに彼女の姿がなくてガックリきてるデメトリ。
禁断の愛に身を焦がしているデメトリの煩悶ぶりが、可愛いなーと思った作品。


トスカーナで恋を R-2062 (株)ハーレクイン  発刊:2005.09.20
ヒロイン:テレサ・ダニエルズ(中学校教師・画廊の留守番役・32哉/愛称テス) ヒーロー:ラファエロ・ディ・カステッリ(大規模ぶどう園経営・43哉/愛称レイフ)

あらすじ
もうすぐ17 歳になる息子マルコが、行き先も告げずに屋敷を出た。レイフは雇った探偵に、マルコの行方を探らせたところ頭を抱える事実が浮かび上がってきた。
あまり流行っていない画廊の店員であるアシュリー・ダニエルズという年上の女性と一緒に、ミラノ行きのチケットを購入していたのだ。しかし、空港にマルコとアシュリーの姿は現れなかった。
手がかりを求めていたレイフに、マルコを唆した女が画廊に戻っているという情報がはいってきた。
画廊を訪れたレイフの前に出てきたのは、ショートカットにした金髪が魅力的な若い女性だった。想像していた年増の女性とは全然違う……。
息子の所在を詰問したレイフに、その女性が戸惑いを隠せないまま
「アシュリー・ダニエルズは私の妹です。私の名前はテスです」と、言ってきたのだった。

過干渉な祖母と、仕事が忙しすぎて子どもをかまってやる時間がなかなかとれない父親。マルコは反抗と息抜きを兼ねて家を飛び出します。その際、手引きしたのがアシュリー・ダニエルズ。
アシュリーは、マルコを利用してカステッリ家からお金を引き出そうという下心がばっちしあります。
そして、そんな身勝手なアシュリーに体よく利用されているテス。
レイフは、テスと一緒にいたいがために画廊に顔を出したり、娘の家へ訪問するのに同行を求めたりしてます。
素朴な反応をするテスに、どんどん惹かれてアプローチしているレイフ。しかし、彼女は
マルコの情報を得るためにまとわり付いているぐらいにしか思ってくれてない……。
アシュリーとその母アンドレアのいただけない態度に、ムカムカとしているレイフのヒロイン至上主義がとってもいい感じ♪
それにしても、アシュリーがこっそりと付き合っていたとされている男性「カルロ・ラヴェッリ」って、一体、何者?
その男とベッドをともにしていることを知って、マルコの年上女性アシュリーに対する憧れが一挙に醒めてしまうというくだりで唐突に名前が出てくるんですが……。
レイフの娘であるマリアの夫のことか思ったんですが 、彼は「カルロ・ショルティ」なんだよね……。


愛なき情熱 R-2071 (株)ハーレクイン  発刊:2005.10.20
ヒロイン:グレース・ラヴェル(園芸センターの従業員・元中学校教師) ヒーロー:オリヴァー・フェレイラ(土木設計会社経営・34歳)

あらすじ
グレースが教師として6年間勤めていた中学校を辞めて、再就職した先は園芸センターだった。両親が持っているスペインの別荘で、園芸センターを経営しているトムと知り合い、雇って欲しいと頼んだのだ。
仕事はグレースにとって目新しく楽しいものだったが、トムに関しては人物を見誤ったとしか言いようがなかった。トムの自宅に下宿したのも、彼が恋人であるソフィーと同居していたからだった。しかし、2人の仲は暗礁に乗り上げていたらしく、グレースが下宿し始めた途端、ソフィーが出ていってしまった。
トムが何もしてこなければ問題はないのだが、ここ最近、関係を深めようとする素振りが見え隠れしていた。
早急に、住む所を探さなければいけないけれど……。
そんな状況の中、トムの兄であるオリヴァーと、グレースは出会うのだった。

なんというか、主人公達も含めて魅力の薄い登場人物のオンパレードでありました。
オリヴァーは弟トムに妻(ソフィー)を寝取られて、アルコール依存症に陥り、治療をうけた過去をもちます。で、付きあっている彼女がいるのにグレースと寝ちゃうし。
グレースなんて、おへそにルビーのピアスをしてたりするんですよー。びっくり。
トムは、自分の都合の良いことしかやらないし、オリヴァーに対して敵愾心丸出し。
ソフィーは、オリヴァーと離婚しているのに、「妻」気取り全開。
オリヴァーとグレースの母親達は、親の愛を振りかざして過干渉。


過去はささやく R-2178 (株)ハーレクイン  発刊:2007.03.20
ヒロイン:イブ・ロバートソン(小学校低学年担当の教師・25歳) ヒーロー:ジェイコブ・ロメーロ(チャーター船の会社経営・32、3歳?/愛称ジェイク)

あらすじ
ロンドンの喧騒を離れて、イギリス北部の田舎まで車を走らせたのは間違いだったかもしれない。
パーティの席上、同伴する女性が必要な時に気軽に呼べる相手として、女優のカサンドラと付きあっていたのだが、彼女の母親に紹介したいとの話は、ジェイクにとって少し重荷に感じた。
カサンドラは、生れ育った田舎町のことを忌み嫌っているようだが、ジェイクにすれば気温が低過ぎるだけでのんびり静養するにはもってこいの場所に感じた。
しかし、どうやらカサンドラは、家族関係がうまくいっていないらしく、母親は事あるごとに辛辣な物言いで受け答えをしている。同居している遠縁のイブが、2人の仲裁を買って出ているのだが余りうまくいかないようだった。
その上、イブはジェイクに対して冷ややかな態度を取ってくる……。

ジェイクの女友達キャシー(芸名カサンドラ)が、実はイブの母親。
キャシーは、産み落としたばかりのイブを、お金と引換に捨て去ったものの、腎臓機能が低下し移植が必要な状況となり、慌てて探し出したという、何とも身勝手な女性。
ジェイクの心情に一貫性がなくて、なんとなく座りが悪い出来上りの作品となってます。
彼は、一目会った時からイブにとことん魅せられ、下半身が暴走しがち。
彼女の生い立ちの悲惨さ(性的強要をしてくる義父から逃げるために毎夜、唯一、鍵のかかる浴槽で仮眠をとるという生活する12歳の少女)を知りながら、それでもあのキャシーの娘だと眉をひそめたり……。
キャシーの家族を蔑ろにする態度に怒り、イブが勤務先の小学校の閉鎖に伴い失職することを知り、自分が住むカリブ海の島の小学校に赴任できるよう手配をします。
島には、ジェイクを自分のものだと思っているらしい女性イザベラがいるのですが、その絡みもほとんど生かされず……うーん、消化不良。