アネット・ブロードリック

愛の狩人 D-160 ハーレクイン社  発刊:1986.02.05
ヒロイン:クリスティーヌ・コール(トップモデル・24歳/愛称クリスティ) ヒーロー:ジェイスン・マクアリスター(牧場主・34歳/ジェイズ)

あらすじ
生まれた時から側にいたジェイズを兄と慕い、成長してからは男性として恋していたクリスティ。18歳の時に彼と結婚できて、夢が叶ったと幸せに浸っていた。しかし、それは短い間の出来事だった。時折、ジェィズが説明もなく自宅を留守にするのだ。理由を尋ねても、言葉を濁すか、上手く誤魔化されていたクリスティは、彼が不在だった晩に流産するという悲劇に見舞われた。
一番、側にいて欲しかった時にジェィズがいなかった上に、流産による処置で不妊の可能性が残ったことにクリスティは打ちのめされた。ジェイズにとって、自分はいらない存在なのだと思い込んだクリスティは、以前から申し出のあったニューヨークでのモデルの仕事に逃げ場を求めたのだった……。

私のアネット・ブロードリック初読本。初めて読んだ時、数年間、会わないだけで自分の妻だと判らなくなる程、米国女性って容貌が変わるのかと驚愕した作品でもあります。成人した女性だし、さほどクリスティが激痩せ変貌したわけでもないのにねー。
今回、再読して義姉フランシーヌのいらぬお節介が鼻について仕方がなかったかも。自分が牧場主の妻として幸福に暮しているくせに、クリスティにはモデルとしての生き方を強要(に近い)したり、ジェイズとクリスティの別居後も、彼女がモデルとして楽しく暮していると彼に伝えたり……それでいて、二人の間に首は突っ込まないと言ってるんだもん(←十分、突っ込んでますって)
ジェイズが、クリスティとやり直したいと切実に願って行動したらしいんですが……回りくどいような、一生懸命過ぎて空回りしたのねと微笑ましいのか紙一重。
互いに、過去の対応の間違いに気付いて思いやっていく課程が、しっくりくる作品です。


疑惑の恋人 D-957 ハーレクイン社  発刊:2002.10.05
ヒロイン:エレナ・マルドナード(FBI情報分析官・29歳) ヒーロー:ジョゼフ・サンチェス(陸軍情報将校・少佐・29歳/愛称ジョー)

あらすじ
アル中で身を持ち崩した兄。その兄と同じ道を歩みたいのかと、ジョーは所属するフットボールのコーチに説教された。
留年決定な成績しか残せていないジョーであったが、やる気を出して、卒業まで漕ぎつけた。コーチは約束通り大学の奨学金をジョーのためにもぎ取ってくれた。社会の落後者とならずに済んだのだ。
あの時、ジョーに勉強を教えてくれたエレナ・マルドナードには感謝してもしきれない恩がある。ジョーが理解できるよう根気よく教えてくれたエレナが、存外にユーモアのある人で、話せば話すほど、彼女のことが気になって仕方がなかった。しまいには、やせっぽせの彼女を頭の中で何度も押し倒すことまで想像してしまう。
勉強を見てもらうようになって一年も経って、ようやくエレナとの初デートにたどり着いた。
2人にとって忘れられない思い出になる筈だった……以前、連れ立って悪さをしあった仲間がエレナを侮辱するまでは。

高校時代に同級生だった2人。
真面目で優等生だったエレナに、勉強をみてもらったおかげで、大学進学を勝ち取れたジョー。
2人は、卒業ダンスパーティにカップルで参加して、楽しい一時を過ごし、帰宅途中、車中で結ばれた所を、ジョーの悪友達がわざわざ寄ってきて下卑た言葉をかけて台無しにしてしまいます。
ジョーに玩ばれたと思い込んだエレナは、そのまま故郷を後に。
11年後、再会した時、互いに極秘任務中であった2人。その事を相手に告げられない為に、心に重荷を抱えて付きあっていくこととなります。
最初から最後まで、いい雰囲気なんですが、嘘の存在が小骨が刺さった感じ。
メキシコから米国への密輸事件を調査中のエレナ。
陸軍から盗まれた大量の兵器がメキシコから米国に流入しているのを調べているジョー。
相手に対して溢れんばかりとなっている愛情を、極秘任務が原因で出せないでいるから何とももどかしい展開となってます。
メモ
クリス・シモンズ(FBI捜査官)が格好いい。エレナに対して仄かな(?)恋心を抱いているのですが彼女の方は仕事仲間としかクリスのことを見ていない。身を引くしかないよな……


ボスは理想の花婿? N-989 (株)ハーレクイン  発刊:2003.12.05
ヒロイン:レイチェル・ウッド(社長補佐) ヒーロー:ブラッド・フィリップス(建設会社社長・33歳)

あらすじ
レイチェルは、8年間勤めていた会社を辞めるつもりで、出社してきていた。最近、気味の悪い手紙が届けられるようになり、今朝には鏡台の上に直接、その手紙が置かれていたのだ。自分のアパートにストーカーが出入りしているなんて、絶対に耐えられない。
姉の元に身を隠そうと思い詰めていたレイチェルに、 社長のブラッドは憤りを感じずにはいられなかった。ストーカーからの手紙が届き始めた時点で相談がなかったこと、そして今すぐに辞職して自分の側からいなくなろうとしていることに……

8年間、頼りっ放しにしていたレイチェルからの突然の辞職の申し出に、驚天動地のブラッド。よくよく理由を聞き出せば、ストーカーにつきまとわれているとのこと。それならと、一時の逃げ場として出張に連れ出して、そこで求婚しちゃったりとブラッドってば、割と行き当たりばったりの行動をしてます。
レイチェルのことをなんとかつなぎ止めたい、側にいて欲しいと心の奥底で思っているからの行動なんでしょうね〜。だから、裏切られたと思った時に嫉妬とお酒の力もあって大暴走。でも、その翌日にはきちんと謝れるところは潔いです♪
ヒロインが恐怖に怯えるっていうのはどちらかというと苦手なので、ストーカー問題が、あっけなく解決して良かったです〜。


霧の中の出会い N-1045 (株)ハーレクイン  発刊:2005.02.05
ヒロイン:フィオナ・マクドナルド(治療師・25歳) ヒーロー:グレゴリー・アラン・デュマス(探偵社経営・元警官・33歳/愛称グレッグ)

あらすじ:再会に乾杯1
3年前、コンビニ強盗の流れ弾のせいで最愛の妻ジルが命を落とした。市警だったグレッグは、非番であったにもかかわらずその場に残ったことで自分を責めていた。大切な妻ですら守れなかったという思いから警察を退職したあと、探偵社を興したのだった。
そして現在、会社も軌道に乗りだし、規模を拡大するのかどうかという次の展開も視野にいれなければならい岐路に立っていた。そんな時期に、持ち込まれたのが人探しの依頼だった。
25年前、スコットランドで養子に出されたらしい女性の、実の両親の身元についてを調べ上げて欲しいというものだった。
グレッグが、途切れがちになっていた事実をつなぎ止めて、行き着いた医者夫妻は既に亡くなっていた。最後に残った唯一の手がかりが、その娘であるフィオナ・マクドナルドという女性だった。

人が発するオーラを見ることができるフィオナは、突然やってきたグレッグに戸惑いを感じずにはいられません。何故なら、彼が身にまとっているオーラに惹きつけられて仕方がないから。肺炎をおこしかけてるほど、体調を崩していた彼を看病し世話を親身にすればするほど、深みにはまっていくフィオナ。
そして、グレッグも又、彼女の誠実で暖かい人柄、そして小柄で愛らしいその姿と、欠点を見出すことができないほど、気持ちが傾いていくこととなります。けれども、最愛の人を突然奪われたという過去が、彼を縛りつけます。
もし、この手に一度掴んだフィオナを奪われてしまったら、2度と立ち直ることができない。それなら手を取らなければいい。と、決意したんですがフィオナに誘惑されて、もろくもその決意を崩されたりしております。
一度は逃げるようにフィオナの元から立ち去るのですが、過去の傷とも向きあい決着をつけて、彼女の元に慌てて戻ったので合格!!(笑)
今作は、亡くなった妻への自責の念に囚われているグレッグの再生の物語となってます。
次作に関わるから仕方ないんだけど、三姉妹の再会場面が、この本にないのがなー……。


略奪者に囚われて N-1049 (株)ハーレクイン  発刊:2005.03.05
ヒロイン:ケリー・アン・マクラウド(肖像画家・24歳) ヒーロー:ドミニク・チャカリス(企業買収会社経営・35歳/愛称ニック)

あらすじ:再会に乾杯2
ケリー・マクラウドという名の肖像画家は、ニックの記憶にはなかった。
一面識もない彼女がニックの肖像画を無断で描き、それはマスコミで騒がれるほど評判となっていた。
企業の乗っ取り屋として、冷酷で非情なドミニク・チャカリスそのものだと。
腹立たしい思いを抑えて、ニックはその画家を調べ上げた。しかし、届いた報告書の中にも、ニックの記憶に引っかかってくるものは何もなかった。
けれども、添付されていた写真には見覚えがあった。以前、出席した何かのパーティで、ダンスをしている彼女を見かけて、知り合いたいと願った女性だったのだ。
ニックは衝動的に、調査報告書に記されていた番号に電話をかけるのだった。

両親が病で亡くなった大元は、ニックにあると思っているケリー。そんな彼女に惹かれてしまったニックが、一生懸命、名誉挽回に励んでます。
知り合ってくれば、自分に対する見かたも変化するんじゃないかとマメに電話やメールをしたり、デートに誘い出したり。
彼女に出会う前までは、自分は性衝動が弱い方だと思い込んでいたというニックの独白にムフフ。
ケリーにのめり込んで、それ以上に彼女からも思いを返してもらって、ニックは至福の時を過します。
しかし、ニックに待っていたのは、その身の内に荒れ狂う嫉妬とその幸福を掴み続けることを怖れる気持ち。その不安定な感情が原因で、ケリーを侮蔑する態度を取ってしまうというアイタタタな言動をして谷底を味わうのは自業自得〜。
前作のヒロイン、フィオナとケリーが再会する場面も含めて、今作はかなり良い仕上がりとなってます。


古城で待つ人 N-1053 (株)ハーレクイン  発刊:2005.04.05
ヒロイン:ジェンナ・クラドック(秘書・25歳) ヒーロー:サー・イアン・マクゴーワン(新人作家・英国情報局諜報部員・35歳)

あらすじ:再会に乾杯3
テロリスト組織への潜入捜査に携わっていたイアンは、廃虚ビルの地下室で行っていた会合中に何の前触れも無くおこった爆発に巻き込まれ、危うく命を落とすところだった。
身体中の打撲と骨折を負っただけで済んだのは、運が良かっただけだ。リハビリを故郷のスコットランドの城で行うことに決めたイアンは、そこで今までの経験をもとに小説をテープに吹き込むのだった。
居住している城は、歴史的に古いものでその分、維持費は膨大な額に上っていた。小説が売れれば、その維持費に充てることができる。
後は、吹き込んだテープをタイプしてくれる人物を雇うだけだと、イアンは軽く思っていたが、彼の要望に応えることのできる人材は数週間かけても、なかなか現れなかった。
人材派遣会社から、 毎度おなじみの「最適な人物を紹介できる」との売り込み文句を適当に流して、面接をその日の内に決めるのだった。こんな田舎にやってくるのは、中年の女性だとばかり思っていたイアンの前に現れたのは、小柄で瞳をきらきらと輝かせ、魅力的に微笑む若い女性ジェンナ・クラドックだった。

無愛想とか、無礼としか言いようがない態度に出てしまうイアンは、社交術を最も苦手としています。なので、初対面のジェンナに対しても、アイタタタな言動をとってしまい、ビシッと躾けられてます(笑)
秘書として有能で、豊かな情緒をもつジェンナに惹かれていくイアン。早晩、籠りきっていた書斎を出て、これといって用もないのに、彼女の仕事場に顔を出さずにはいられなくなるのは当然のこと。
2人が親密になっていく過程は、とっても初々しいです。
そして、これからずっと、ジェンナと一緒にいるためにはどうずればよいかと悩んでいきついたのが「結婚する」
……しかし、求婚の仕方がマズカッタ。 冷静に話そうとする余りに求婚の仕方が少々(というかかなり)無味乾燥な物言いになったイアン。
ジェンナに、その求婚が、仕事が出来て、ベッドを暖めることもできる便利な女性を得ようとしているだけだと思われたから、さー大変。すげなく拒絶され、やけ酒に走っております。
自分の求婚の仕方が悪かったと反省したイアンは、ジェンナを追いかけていく展開は王道です〜。
三姉妹が再会し、両親が誰であったかも判明する大円団の締めくくりとなってます。