バーバラ・フェイス
砂漠ものを書いて頂くと、たいてい誘拐と砂漠横断と奴隷市がもれなくついてくる作家さん(←必須アイテムでかなり私が好きな模様) 

恋ふたたび IM-57 ハーレクイン社  発刊:1985.06.20
ヒロイン:キャサリン・ビショップ(大使館副領事補佐・27歳) ヒーロー:ラシード・ベン・ハシール(モロッコ内務省次官・36歳)

あらすじ
キャサリンがモロッコのアメリカ大使館に赴任して3ヶ月。大使館主催のパーティで過去にひどく傷つけられた男性の姿を見かけた彼女は、動揺を隠せなかった。
7年前、表向きは若すぎる2人だからと別れさせられたキャサリンとジャーマール。2人の別離を画策したのは恋人の兄ラシードだった。金が目当てなんだろうと多額の小切手で追い払おうとしたラシードのやり方もひどかったが、兄の言うがままにキャサリンに何の言伝もなくアメリカを去っていったジャーマールの意気地無さと無神経さが彼女を1番傷つけたのだった……

7年前に既に、弟より自分の方が彼女に似合っていると思ったらしいラシード。思いがけず大人の女性に成長した彼女に出会って、その妄執が甦って取り憑かれたような行動をとってます。権力者というか金持ちが「本気」になると怖いっす〜。ジャーマールと再度婚約した(ラシードへの当てつけで婚約しちゃったのが火に油を注いだ感があるんだけど)キャサリンを自分の砂漠の隠れ家に誘拐して「2週間で自分のものにしてみせる」宣言。力づくではなく、振り向かせてみると言いつつ、やってることは完璧に無理やりですね(苦笑) 隠れ家にはキャサリン専用の部屋とイニシャル入りの化粧品とかいろいろを準備して歓迎一色なんですが、彼女にすれば周到に用意された華麗な牢獄に恐怖がつのっても仕方ないと思うんだけど。ラシードにすれば、これだけしてやってるのに何故、なびかない?とイライラ。欲情ばかりが膨れ上がってとんでもない時にラシードが暴走したのに、びっくり。隠れ家から脱走した彼女を必死になって探し出した瞬間に、押し倒して無理やり抱いたりして、もう無茶苦茶です。それだけ彼女に夢中なくせに、愛人になれとしか言えない彼の馬鹿さ加減に報いがあるわけ……ですが、あそこまでとち狂った行動をしてたのに、どうして最後まで追いかけないかな〜とちょっと残念。


ムーンライト・レディ LS-68 (株)ハーレクイン  発刊:1999.07.20
ヒロイン:リサ・コリア(商業デザイナー・29歳) ヒーロー:サム・オショーネシー(ニューヨーク市警の警部補)

あらすじ
麻薬の密売組織のトップの1人であるモントーヤを逮捕するために、ジャマイカまでやってきたサムは、地元の警察署長から借りたバイクを飛ばしていた。モントーヤを見かけたという情報を元に、後を追っているのだ。
熱い日差しが容赦なく降り注ぐ道を行っていたサムの目に、妖精のように小柄で愛らしい女性が車の側で立っているのが入ってきた。
「故障かい?」
尋ねたサムを警戒するように、その女性が頷いた。
リサ・コリアと名乗ったその女性は、タクシーの運転手が故障した車の修理を隣村まで頼みに行っている間、ひたすら一時間も待ち続けていたらしい。
行き先は同じだから、バイクの後ろに乗ればいいという誘いを断ろうとするリサを、サムは無理に説きふせるのだった。

モントーヤの部下が、リサの別れた夫と懇意にしていた事実があったことから、彼女も麻薬密売組織の一員か?という疑いをサムからかけられるリサ。その嫌疑はすぐにはらされることとなるのですが、その時には既にモントーヤの存在を見てしまったリサの命が危ないという状況下に陥ってます。
ハーレー・ダビットソンの後ろにまたがって、サムと逃避行&追撃に出るしかなくなるリサ。
命を狙われ、さらわれること数回。
……リサが攫われるような状況下に、どうして何度も置くのかなー、サムはッ。という疑問が湧くぐらい後手後手に回っているサムの行き当たりばったりな行動のおかげで、2人のロマンスは熱く繰り広げられていきます。


砂漠のプリンス サマー・シズラー97 ハーレクイン社  発刊:1997.06.20
ヒロイン:キャサリン・クーレイン ヒーロー:タマール・ファラー・ハジ

あらすじ
モロッコで開催される国際会議のホステス約を叔父に頼まれたキャサリン。叔父のことは、いい人だと思っていたのに様子が変だわ……それにどうして、私が誘拐されなきゃいけないのよ。タマールに助けられたと思ったのに、危険だから叔父の元には戻さないとタマールの国に無理やり連れていかれるし……これ以上一緒にいたら、私、きっとタマールに恋してしまう。

砂漠で誘拐されて、王宮に連れて行かれ、キャサリンが身も心も搦め捕られていく筋は、ヒロインには悪いけど、読んでてわくわく。バーバラ・フェイスのヒロインって強い女性が多くて、この作品でもヒーローの元から二度、脱走をはかり、一度は成功してるから凄いもの。キャサリンに惹かれて、はまっていくタマールが格好良くて、砂漠もの昔から好きだったよなーとつくづく感じ入っちゃう砂漠ものの王道を行くような作品。最後まで追ってくれたら、なお良しなんだけど(笑)