キャサリン・ジョージ
時は流れて… I-423 ハーレクイン社  発刊:1988.04.05
ヒロイン:ヴィクトリア・ゴダード(大学受験生 → 幼稚園教諭・18歳 → 25歳) ヒーロー:ギャヴィン・グリード(舞台俳優 → テレビ〈映画〉俳優・30歳 → 37歳)

あらすじ
滞在している別荘のステンドグラスをクリケットのボールで割られて、ギャヴィンは外に飛び出した。車道には、少年2人を後ろに従えた痩せっぽちの少女ヴィクトリアが、顔色を失って立っていた。素直に謝る姉弟に、ギャヴィンも機嫌を直し、彼らの母親から食事の誘いがあった時は、快く出向いたのだった。
しかし12歳ぐらいだと思い込んでいたヴィクトリアに対して、恥ずべき妄想を抱いてしまったことに慌てて辞去するギャヴィン。彼女が、
実は18歳だとわかった後も、その罪の意識は消せず仕舞いだった……。

2部構成の話しとなっています。後半の方が、話しが長め。
大学受験前、18歳のヴィクトリアと幼稚園教諭になった25歳のヴィクトリア。
進学に希望を抱いていた彼女の為を思って、ここはキッパリ、素気なく振ったギャヴィン……大学受験二日前に失恋を確定されたヴィクトリアは、情緒不安定もあって不合格という結果。
7年という月日は、ヴィクトリアには優しくなくて両親の急死によっていきなり背負わされた弟達の世話に明け暮れてます。
それにしても再開した後のギャヴィンの言動がなー、ヴィクトリアの為にも良いって思い込んでるんですが、いまいち、女心に疎くて、ダメダメアプローチ。俳優のくせに2回もプロポーズを断られちゃう腕前ってどうよ?(苦笑) 最後に承諾してもらった状況も、崖から宙ぶらりんのヴィクトリアに「イエスと言わなきゃ、手を離す」という切羽詰まった求婚をなさってました。
ヴィクトリアの無邪気さ、健気さ、程よいお転婆ぶりと頑なさは、かなりポイント高し♪


あの暑い夏の日に I-537 ハーレクイン社  発刊:1989.11.05
ヒロイン:ルーシー・ドラモンド(骨董品店経営・28歳) ヒーロー:ジョナス・ウッドブリッジ(人類学者/愛称ジョス)

あらすじ
周囲から恋人同士と思われていたサイモンが、飛行訓練の事故で亡くなった。隠れて飛行免許を取得しようとルーシーの手を借りていたことに、サイモンの兄ジョスは激怒していた。
そんなジョスに、自分の妊娠を告げるのは決死の覚悟だったのだ。ただ、温かみある慰めが欲しかっただけだったが、ジョスから貰ったのは
「サイモンの子供とは限らないんじゃないか」
侮蔑と怒りを真正面からぶつけられ、ルーシーは逃げ帰るしかなかった。
ルーシーにとって、17歳の夏が人生の分岐点だった……。

怯えて妊娠を告げにきたルーシーに、罪の意識と嫉妬に駆られて、暴言を吐いてしまったジョス。最初のジョスの強烈な拒絶に、ルーシーは
「もう2度とお邪魔はしません」
彼との関係をほぼ一切、断ち切ってしまいます。その年月11年間……長すぎる〜。
父親が急死して、自宅の修繕には目が飛び出るほどのお金が必要で、仕事に必要な車は事故でほぼ廃車行き決定、銀行からは既に限度額一杯まで借りてるし、万策尽きた資金繰りに、ジョスを頼ることになります。作中で書かれてなかった(たぶん。それとも私の読み逃しかなぁ)けど、息子トムの学資をジョスが出資していたように受け取れる場面があるので、影でいろいろ手を差し伸べていたみたいですが。
ルーシーとの関係を修復できる最後のチャンスに、ジョスが押したり、引いたりと人類学者の叡知(?)を投入。あの夏にケダモノのように身体を奪ってしまった汚名挽回を図って、ルーシーが抱かれたいと思うまで、ハネムーンだというのに冷たいシャワーのお世話になってます。ジョスの後悔がかなり切ないです。
無駄にした年月が長いのって、なんだかいたたまれなくって私的にはあんましごにょごにょ


青空と草原の間に I-556 ハーレクイン社  発刊:1990.02.05
ヒロイン:シャーロット・エロイーズ・ジャニーヌ・ヴェロニク・マーサー(父の秘書・24歳) ヒーロー:ロベルト・ガスパール・モンテイロ(牛飼い・ブラジル人・30歳/大牧場主の跡取り

あらすじ
ここ数年、体調を崩していた義理の祖母が故郷のブラジルを離れた遠い異国の地ヨークシアで、亡くなった。息を引き取るまでの2日間しか、看取れなかったことをロベルトは悔やんでいた。
身寄りのいない地でありながら、葬儀の時、参列者が大勢いてくれたことが、何よりも慰めだった。
悲しみに沈む中、ロベルトの視線が止まったのは、参列者の中にいた若い女性だった。
祖母が大切にしていた真珠のネックレスを譲ろうとしていた相手が、その女性シャーロット・マーサーだとロベルトは知るのだった。

ロベルトの祖母が遺した館と土地を手に入れたいと願ったのは、シャーロットの父(現在、脚を骨折中で身動きがとれず)。その交渉役としてシャーロットを、ロベルトの下に送り込みます。
と言っても、ロベルトもシャーロットに祖母の形見分けをしなければならなかったので、同等の立場。
墓地で惹かれ合った2人は、夕食を共にして更に、お互いを大切な相手だと認識し出すのですが……。ロベルトが帰国する前日の夜、土地の売買についてシャーロットが話を持ち出した途端、話がもつれ始めることとなります。
「土地を手に入れたいがために、純潔を投げ出そうとしていたのか!?」
面と向かって、シャーロットに暴言を吐いたロベルト。彼女の逆鱗に触れて、ブラジルに戻るしかなくなるのは当然のこと。
その後、売買契約のためにブラジルまで呼び付けて、やり直しを謀るのですが……出自を偽ってしまうのが、学習能力がないというか(苦笑)
当然、ばれてシャーロット、再び大激怒。
かなり、強引に迫っているものの、最後の一線を越えないよう必死に耐えていますが、つい決壊して、自己嫌悪の嵐に吹かれているヒーローでありました。
メモ:車の事故で父親片脚骨折・年の離れた弟・落馬でひどい捻挫


入れ替わった恋人 I-1369 ハーレクイン社  発刊:2000.09.05
ヒロイン:ハリエット・フォスター(語学教師・26歳) ヒーロー:レオナルド・フォルティナーリ(ぶどう園経営者・36歳/愛称レオ)

あらすじ
身長差さえなければ、同一人物かと思われるほど、似通っていたハリエットとローザは高校の同窓会で再会を果たした。在学中は、その余りに似通っていた容姿が災いして互いを避け合った2人だったが、社会に出て成長した今、親友とも呼べる存在となった。そのローザからの頼みごとをどうしても、断りきれずハリエットはイタリアにやってきていた。ローザの祖母の八十歳の誕生祝いに身代わりとして週末を過すのだ。膨大な写真とメモで、フォルティナーリに関することを頭にたたき込んだハリエットに、ローザは一番の注意事項を挙げた。「くれぐれもレオ・フォルティナーリとは親しくならないように」 そのレオが、わざわざ空港でハリエットを出迎えたのだ。いきなりの試練にさらされるなんて……今すぐイギリスに逃げ帰りたいハリエットだった。

9年前に迷惑なほど誘惑してくれたけど、それが今なら両手を挙げてオッケーさ♪のレオ。ほら、キスだってねだっていたぐらいじゃないか、カモーン。……ハリエット、腰が引けてます(笑) 最初の頃、迫っていたのは過去のローザと今のローザとの違和感を探っていたからで、色々と昔話を持ち出して尻尾を掴もうとするのですが、ローザの方が上手だったようです。ありとあらゆる記憶していたことをハリエットに教え込む周到さ。フォルティナーリ一族って、そういう権謀術数に長けてるのかな? キツネとタヌキの化かしあい(笑) それに巻き込まれたハリエットの立場は、レオに惹かれてる分、綱渡り状態なんですけどね〜。弟ダンテの「気を引くことは禁止する」と命令したり、彼を仕事と称してあちこちに飛ばしてる排除作戦はホント、レオってばイカス。
ハリエットの最初の男だったことに喜びつつ、「金が目当てか」の暴言を心底後悔して後半、挽回するために四苦八苦するレオの苦闘ぶりが秀逸です〜。うふふふ、苦労しやがれでゴザイマス(笑)
今作品は、キャサリン・ジョージ作品の中でも、お気に入り♪