デビー・マッコーマー

結婚しましょう! 文芸書 ハーレクイン社  発刊:1998.12.01
ヒロイン:ハリー・マッカシー(グラフィック工房経営・29歳) ヒーロー:スティーブ・マリス(機械工場経営・35歳)

あらすじ
とうとう30代に突入となる本年、ハリーは自分の人生目標が変化していることに気付いた。今までは、仕事を発展させることに全勢力を傾けてきたが、それだけでは寂しいと思いだしたのだ。父が亡くなったこと、姪が生まれたことも大きく関係するが、夫と子供がどうしても欲しくなったのだ。だから、新年の目標に今年は、「結婚して子供をつくる」をテーマに挙げた。その為には、まず大腿についた余分な脂肪を4キロ落として魅力的な夫候補の男性と付き合う準備をしようとトレーニングマシンに投資したのだった……

友人がハリーに紹介してくる男性がとってもキテレツで大笑い。一人目はハリーを点数化し、遺伝子上の病歴まで尋問し目の前でノートにメモ。キレてレストランの席を立とうとすれば、自分が食べた分は支払えと計算までしてくるし〜。で、とうとう喧嘩してハリーってば高速道路で放りだされる始末。スッカラカンの財布の代わりにタクシー代を支払ってくれたのが、最近隣に引っ越してきたスティーブ。2年前にいきなり愛妻のメアリー・リンから離婚を言い渡され全く納得していない彼。前妻との復縁を虎視眈々と狙ってて……。そんなハリーとスティーブのおかしな関係が始まります。
友人の紹介する男性が続けてダメダメだったことと、親友ドナリーが結婚情報会社で成功したのをみて、高い金額を支払って申し込んでみればこれまた……外れくじばかり。
その失敗ぶりをスティーブにしっかり見られて、落ち込んでいるところを慰めてもらったりしてるうちに彼と恋に落ちる……わけでなく、スティーブに男性をものにする秘訣を聞き出す始末(計画ではもう婚約者がいなくてはいけないのに男性の影すらないのだから焦るというもの)。スティーブからは「ダイナマイトな胸と長い脚」そして「美味しい手料理」という背が低くて胸の主張が大人しい上に、なんとか得意な料理はサラダとステーキだけというハリーにとっては、なんともムッとする秘訣を頂いてしまうのでした(笑)
ムッとしながらも、バストアップブラの助けを借りたり、料理教室に通いだしたりするハリー。そして味見係となってるスティーブの体重は2キロ増(笑)
スティーブの2人の子供達(姉弟)とハリーの良好な関係ぶりもグー。親友ドナリーの結婚相手獲得の紆余曲折には切ない部分が、脇を締めてます。
読んでて楽しかった作品でした。


裸足のレディ L-294 ハーレクイン社  発刊:1987.10.20
ヒロイン:エリザベス・ウェインライト(名門一族の令嬢・愛称ベス) ヒーロー:アンドリュー・ブリート(無職?)

あらすじ
2年前、母が急逝してからベスの情緒は不安定だった。ベスのせいではないと誰もが慰めてくれるけれども、買い物に連れ回したのが、母の心臓に打撃を与えたという思いは消えることはなかった。
この夏、 パリで散財して屋敷に帰ってきた時、父と祖母が自分のことを深刻に話し合っているのもこたえた。父が
「娘の助けになってやれなかった……」と悲痛なまでに祖母に訴えている。
ベスは、自分の不甲斐なさに父と顔をあわす気力がどうしても湧かず、そのまま母が自分と同じ年ごろの時に過したサンフランシスコへと旅立つ決意を固めたのだった。

名門一族の甘やかされたお嬢さんのベス。
といっても、性格は悪くないです。ただ、金遣いが荒いだけ(苦笑)
母の死が、彼女から建設的な向上心を奪ってしまって、ただ面白おかしく生きていた2年間。それではいけないとサンフランシスコにやってきて、たまたま入ったカフェでウェイトレスが急に辞めて困っていたところに出くわし、そのままアルバイトをすることに。
初めて働くことになるんですが、ほぼ大成功とも言えるウェイトレスぶり。ということで、しばらくの間、そのカフェで働き出します。
ベスがアルバイトをするようになった直後から、そのカフェにやってくるようになったアンドリュー・ブリートという大男。最初からベスに興味津々でアプローチしてくるんですが……ベス、全く気付かず(笑)
それにブリートの行動がなんとなく腑に落ちない。一体、どうやって稼いでいるのか、ベスの行く先々に出現するとかいろいろ。ブリート側の方でふっ切れたあたりから、彼の誘惑度がぐぐーんと上がっていて、さぁ結婚、いますぐ結婚したいとベスに迫っているあたりの焦燥感が彼の正体がわかった時に「なるほど」と合点するのでした♪


恋の予約はお断り L-402 (株)ハーレクイン  発刊:1990.01.20
ヒロイン:マージョリー・メイジャース(高級車の販売員) ヒーロー:サム・ブレスト(産・婦人科医)

あらすじ
マージョリーは、14歳の時に患った右耳の中耳炎以来、病院に足を向けたことがなかった。
この1週間、彼女の腹部を襲っている痛みに耐えかねている姿を見かねて、同僚のリディアが知り合いの伝手を駆使して医療センターに予約をねじ込んでしまったのだ。
診察してくれたのは、169cmの身長があるマージョリーが小さく見える程の大男サム・ブレスト先生だった。
ブレスト先生が下した診断は、
「盲腸炎です」
高級車の販売員であるマージョリーのお給料は歩合制で、車を売らなければ生活費と大学生の妹の学費は捻出できない。来院するということでさえ気弱になっていたマージョリーの不安は、ピークに達そうとしていた。

職業とか地位とか財産にばかり舌なめずりをする女性に追いかけられ続けていたサムは、女性とのお付き合いに距離を置いた生活をしています。
まぁ、所と時間かまわずに緊急呼出しを受ける産婦人科医という職業柄のせいもあるわけですが。
対して、12歳の時に両親を亡くして祖母に妹と一緒に引き取られたマージョリーは、成人後、一家の大黒柱となって生活費を稼がないといけない立場になります。
自分の生活費と妹の学費を捻出するために、他人を頼らずに自力で何もかも解決していくのが信条。
サムは、マージョリーのことを「子猫ちゃん」と呼んで、何から何まで甘やかしたいけれど、彼女にすればそれは憐れみをかけられているとしか受け取れず……。
何度か言い合いになるものの、互いに相手を認めていく過程がほのぼのと描かれています。


サックスは愛を奏でて L-406 (株)ハーレクイン  発刊:1990.02.20
ヒロイン:ベサニ・ストーン(社長秘書) ヒーロー:ジョシュア・デビット・ノリス(製薬会社経営)

あらすじ
規模は小さいが優良企業であることを目に付けられたのだろう。ジョシュアが経営している製薬会社は、乗っ取りの攻勢にあっていた。かじ取りを間違えば何もかも失ってしまう状況に、ジョシュアは疲労を隠せないでいた。現に、頭痛は激しくなりだしていたところ、有能な秘書ベサニが常備している薬を手渡してくれた。
ようやく頭痛も治まり出した頃には、離婚した妻の母親からの難題が押し迫っていることに気鬱を感じて仕方がない。
寄る年波に孫アンジーの世話をするのがつらくなってきたら、これからはこちらで育てて欲しいと言ってきたのだ。10歳になる娘を空港に迎えにいくのが、これ程までに怖いとは……。
時間ができれば訪問もしたし、経済的援助も惜しまなかった。しかし、本当に父親らしいことは何一つしていないのだ。
カクテルラウンジで飲んでいたジョシュアに、心配そうにそっとベサニが声をかけてきた。

ジョシュアに片思いをしてもう三年にもなるベサニは、彼女のことを有能な秘書としてしか見てくれないことにやり切れなくなって辞表を提出しようと思っているのですが、生来の気の良さ&弱さから言いだせずにいてます。
社長と秘書という関係から少し、違ったものが付加されたのは、ジョシュアが娘を引き取らなければならなくなったから。
有能な秘書+いつでも都合がつくベビーシッターと見なされていることに、がっくりすること数回。
経営している製薬会社が乗っ取り攻勢をうけているため、ジョシュアが仕事にのめり込まざるを得ない状況にあるのはわかるのですが、ベサニにすれば気が挫ける状況となってます。
圧倒的に、ジョシュアの言葉が足りないことが原因で、ベサニがしなくてもいい悲痛に見舞われてます。けれども、ジョシュアが娘アンジーの世話をしてもらうために再婚相手として自分を選んだのではないかと思っているベサニに、
「神に誓って、もしこれが愛でなければ、ぼくには愛がなんだかわからない」
メモ:年の差11年。ジョシュアのサックスの腕前は玄人裸足