シルエット・スペシャル・エディション

エイミ・フレイジャー
あなたに愛の花束を N-834 (株)ハーレクイン  発刊:2000.09.05
ヒロイン:フィオーナ・アップルゲイト(山間部の医者・32歳) ヒーロー:チェイス・リボー(救急医療ヘリコプターの操縦士・元陸軍中佐・38歳)

あらすじ
山間部の救急医療を拡充させるために、フィオーナ・アップルゲイトは奔走していた。ノースカロライナの僻地でのたった1人の医者として、迅速に対応すれば助かる命を手当ての遅れからむざむざ失うのは許せないことだった。
フィオーナの努力のおかけで、地域に救急医療用のヘリコプターが配備されることになり、その初顔合わせとして、操縦士がやって来た。
元陸軍中佐のチェイス・リボーと挨拶を交わした時、彼から発せられる強い意志にフィオーナは戸惑うのだった。

軍隊で特殊任務についていたチェイスは、身体に爆弾を抱えてしまうことになります。健康診断で、その任務の特殊さから遺伝的に問題を抱えている可能性が高いこと、子どもをもつことはよくよく考えてから決めた方が良いという医者の言葉に茫然としてしまいます。
そんなチェイスに同情したのか、以前、付き合っていた女性が1枚のメモを寄越してきます。
そのメモに、チェイスには6歳の娘がいることと、その養母が住んでいる場所が記されているのをみて、怒りが湧き上がってくるのでした。
その女性が、チェイスに何の相談も無く赤ん坊を産み、養女に出してしまったという事実に腹を立てるわけですが、連絡がとれない任務についていたことを棚にあげているよなーと突っ込み。
何としてでも娘を取り戻して見せると意気込んで、養母が住んでいる先に乗り込んだ先で見たものは、ダウン症という障害を背負っている娘ローズに、あふれんばかりの愛情を注いでいる養母フィオーナ。
自分が、障害を抱えている娘を育てることが出来るのか、深い愛情に結ばれた母娘を引き離す権利があるのか。
フィオーナの人柄を知っていく程に、最初、自分が考えていた計画の冷酷さを気付いていくこととなります。
チェイスは、早く、真相をフィオーナに告げなければと機会がある度に、口に出そうとするのですがうまくいかず仕舞い。ようやく、告げ終えた時、彼女から手ひどく糾弾されることとなります。
2人の間に横たわることになった深い溝を埋めるのは、ローズが急病に倒れ緊急手術を受けるというつらい出来事の中で、 展開していくのでした。
メモ:表紙のチェイスが、若いんですよ、これが。格好いいんですけどね、38歳にはとても見えない、若造って感じ。


ドナ・ヴィテック
風を感じた日 N-5 (株)サンリオ  発刊:1983.06.15
ヒロイン:ジュリエット・マッケイ(歌手である友人のマネジメントをしている・21歳) ヒーロー:ラウール・エステバン・ロドリゴ・バラケス・マドリガル(スペイン貴族・画廊経営・32歳)

あらすじ
友人であるウィル・マッケイが自動車事故に遭った。ラウールは、友人がここ1年、失望にかられていた上に、負傷したことに心を痛めていた。
ウィルが傷心だったのは、この世で一番大事にしていた姪ジュリエットが、売れてもいない歌手風情の男ペニーと駆け落ちをしたからだ。
彼女が婚約者であるパブロを捨て去ってまで、選ぶほどの価値がその男にあるとは、ラウールにはどうしても思えなかった。
パブロはラウールの弟であったから、ジュリエットの仕打ちに苦々しい思いを抱くしかなかった。彼女は年若く、世間慣れしていないのだからと、遠慮していた自分の馬鹿さ加減を思い知らされたのも同然の出来事だった。
その放蕩娘が、ウィルの屋敷に戻ってきているとの連絡を受けたラウールは、今度こそ逃がしはしないという決意を強く抱いて、車を走らせるのだった。

ウィル伯父の仕事関係からバラケス兄弟と知り合いになったジュリエット。最初から、心惹かれたのは兄ラウールでしたが、彼は年長者の立場の域から出ることは無く、そっと彼女を見守るような態度に徹しています。
その反対に、弟パブロは、ジュリエットに目をつけて、どれだけ断っても付き合いを迫ってきます。その上、ジュリエットがなびかないことに業を煮やして、ウィル伯父とラウールを丸め込み、婚約したと言いふらす始末。このままだと強制的に結婚させられてしまうことに怖れをなしたジュリエットは、逃げ出すしかないと思い詰め、友人のベニーの助けを借りるのでした。
ラウールがジュリエットにベタ惚れなのが、言動の端々から見えてます。ベニーやパブロに嫉妬して、彼女につらく当たってしまうのはお約束の展開。しかし、ジュリエットの必死の抗弁に自分の間違いを気づかされて、態度を改めて……というより、彼女をますます束縛しようと躍起になってます。


ブリタニー・ヤング
シークを愛したら N-771 (株)ハーレクイン  発刊:1999.05.05
ヒロイン:ジェンセン・オハラ(小説家・26歳) ヒーロー:マイケル・ハサーン(スマル王国国王・元エンジニア)

あらすじ
ジャーナリストという職業に就いていることと、約束事に無頓着なきらいのある友人のヘンリーが、予定をすっぽかすのはいつものことなので、マイケルは心配などしていなかった。
ヘンリーが溺愛している妹のジェンセンから電話があるまでは……。
「行方不明となった」と、ジェンセンからの伝言をうけた後でさえ、マイケルはヘンリーのいつもの行動パターンと思い込んでいた。だから、彼女には、こちらで捜索するので米国にとどまって連絡をまって欲しいと伝えたのだ。
しかし、たった1人の身内であるヘンリーを心配したのか、彼女は、砂漠の国、スマル王国へと単身でやって来た。
父王と後継者であった兄を先日、飛行機事故で亡くしたばかりのマイケルに、国政以外に割ける時間は皆無に近かった。けれども、ヘンリーのことを心配するジェンセンの様子を知るにつけ、捜索に自ら手を貸すことになるのだった。

世話の焼ける6歳年上の兄が消息を断ったことから、ジェンセンは緑したたるウィスコンシン州から、砂漠の国スマル王国へとやって来ることとなります。
ヘンリーの親しい友人であるマイケル・ハサーンをまず捜し出して、兄の行方を聞こうと思っていたら、その人物がこの国の王様だと知りびっくり仰天。一目会った時から、マイクに惹かれて仕方がないジェンセンですが、彼には婚約者がいると知らされます。
身分違いの上に、結婚を間近に控えている相手を好きになってしまったジェンセン。
対して、マイケルもジェンセンに惹かれていく気持ちを抑えることが出来ません。
ヘンリーの消息を追って、白人奴隷市が開催される砂漠の街へと潜入した二人を待ち受けていたのは、ジェンセンをどうしても欲しいと手ぐすねをひいて待っていた隣国の王という展開が続くこととなります。
それはそうと、すっぱりジェンセンを諦めると決意しながらも共に生きる道がないのだろうかと悩んでいるマイケルに、妹さんが国王としての義務を全うすべきとか家族に恥辱をかかせないでとか、かなりシビアな態度を取ってびっくり。私の結婚が駄目になるような行動は絶対にしないでとはっきり言う妹さんでして、ジェンセンは小姑問題で苦労しそうだなぁと、思ったわけです(笑)
メモ: 暴漢者にたいする護身術(噛む)・薬物を無理に飲まされる


モーラ・シーガー
ナイトに抱かれて N-224 ハーレクイン社  発刊:1987.12.05
ヒロイン:ビクトリア・ロンバード(花屋経営・26歳) ヒーロー:アントニー・ダーシー(英国貴族・33歳)

あらすじ
ビクトリア・ロンバードが、孤児院の前に置き去りにされたのは、5歳の時だった。それから13年間、18もの里親の間を転々とし、18歳で自立を果たした後は、懸命に働き続けた。そのかいあって、8年後には花屋とその2階を住居とする店舗を所持するまでになっていた。
そこは、今まで寄る辺ない身であったビクトリアにとって、初めての安定した居場所だった。
自分の生い立ちを調べようと思ったのも、その安定感を確かなものにしたかったら。けれども、ビクトリアの5歳までの生い立ちについては、優秀な探偵社に依頼しても判明できずにいた。
寂しさを抱えながらも、多忙な仕事に勤しむ充実した日々をおくっていた彼女の前に現れたのは、イギリスからやって来たという男性だった。
アントニー・ダーシー
彼が愛想よく浮かべている微笑みは無邪気過ぎるくらいだった。その微笑みには、ビクトリアを懐柔しようという意図が、どうしても感じられるのだ。
裕福さが滲み出ている物腰と、貴族的な風貌をもつ彼が何故、私の機嫌を取ろうとしているのかしら……?

ビクトリアが、大恩のある人物の誘拐された孫娘かもしれないという不確かな情報を確認するために、アントニーはアメリカまでやってきて、彼女の周囲をうろちょろ。
一目会った時から、2人は惹かれあい、ビクトリアの生い立ちの謎の解明とともにロマンスが進行していくこととなります。
ロマンスの方は、ライバル女性の存在も全くなく順調に進展。
アントニーとビクトリアは早々に熱々関係となって、脱ぎにくい乗馬用ブーツなんてなんのその、戸外でもいちゃいちゃとしております。
誘拐事件の真相が、二転三転する筋運びですが、犯人が既に死亡していることもあって緊張感は薄い仕上がり。
メモ:遺伝的な蜂アレルギー