あらすじ
「結婚などする気はない」
付き合っていたリディアに、言ったところ、彼女は腹いせにナッシュの父と結婚し、義母となった。リディアはこれ見よがしに父を操って浪費の限りを尽くし、挙げ句の果てに遺言まで書き換えさせたのだ。
父の死後3ヶ月以内に、結婚しなければ遺産相続権を失効させるというその遺言に、ナッシュは怒りを禁じえなかった。しかし背に腹は代えられず、結婚相談所に足を運んだところ、昼休みだったようで扉は閉じられていた。
ただ運の良いことに、その場に若い女性が居合わせていた。ペリーと名乗ったその女性に、ナッシュは事情を話し、結婚さえしてくれれば5000ポンド支払うことを告げるのだった。
逡巡しながらも結婚することを承諾したペリーに、自分が持ちかけたことであるにもかかわらず、ナッシュは軽蔑を感じずにはいられなかった。
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