ケイ・ロビンス(別名:ケイ・フーパー

偽りの関係 41(セカンド チャンス アト ラブ) (株)日本メール・オーダー  発刊:1983.06.18
ヒロイン:タラ・コリンズ(若手人気映画女優・26歳) ヒーロー:デブリン・ブラッドレイ(映画プロデューサー・資産家・36歳)

あらすじ
デブリンは、3年前、求婚を断られた相手である若手でも人気の映画女優、タラ・コリンズを未だに心底、惚れ込んでいた。
彼女の姿を見るためだけに、出席したくだらないパーティも数知れずだった。そんなデブリンの想いを関知するどころか、タラは蛇蝎のごとく彼を嫌い、避ける態度を取り続けている。
彼女が出演している映画の出資者であり、プロデューサーという立場でなければ、声をかけることすら許されなかったに違いない……。
今回、制作している映画の最大の見せ場である砂漠での撮影現場で、デブリンは、タラとの関係を少しでも改善できる道が全くみつからないことに、暗澹たる気分に浸っていた。
そんな中、転機が訪れた。
タラとデブリンの不穏な関係のせいもあって撮影が長引き、出演者はもちろんのことスタッフも疲労困憊しかけている中、彼女が過労で意識不明の重体となったのだ。
タラの迫真の演技を撮り終え、賞賛の眼差しで見つめていたデブリンの前で、彼女は熱い砂の上に崩れ落ち起き上がらなかった。
体調が悪いので夕刻の撮影予定分を翌日に回してもらいたがっていたタラに、自分への当てつけから仮病を使っていると邪推したデブリンが撮影を強行した結果だった……。

過労で心身ともにダウンしたタラをデブリンが、手厚く看病することとなります。しばらく休養しなければならない程、身体が疲弊しているタラですが、次の仕事がどうしてもやりたかった役。
諦めなければならないのかとがっくりしかけたところに、デブリンが取引をもちかけてきます。
重要な取り引きをしている男性の一人娘がしつこく言い寄ってきて困った事態に陥っているのを助けてくれるのなら、映画の撮影開始を遅らせても構わない。
タラは、不承不承、デブリンの提案をのむこととなります。
偽装とはいえ、婚約者という立場に立つことが出来たデブリンが、あの手この手でタラを搦め捕ろうと動き出します。自分の故郷である牧場にまで連れ去ってうまく事を運ぼうとするのですが、一筋縄ではいかないタラに手を焼いて、拗ねたり癇癪をおこしたりしています。
しかし、網にかかった彼女を逃すはずもなく、包囲網はがっちり狭まっていっております。
メモ:デブリンから贈られた猫・嵐を怖がる理由・タラが夢に描いていた屋敷をこっそり建築


嵐のような愛がほしい 61(セカンド チャンス アト ラブ) (株)日本メール・オーダー  発刊:1983.09.20
ヒロイン:ケイジー・マロリー(石油地質学者・28歳) ヒーロー:ストーム・カーマイケル(トラブルシューター「紛争解決者」・36歳)

あらすじ
火の気のない研究室が爆発するという異常事態が起こったことから、アポロ石油会社は、その問題解決にストーム・カーマイケルを雇った。
会社が、ストームに大きな期待を寄せているのは確かだった。
早速、会社にやってきたストームは、爆発がおこった研究室の責任者であるケイジー・マロリーを訪ねた。
部屋にはてっきり男性がいると思っていたストームは、そこで見事な金髪をきっちりと結い上げた長身の女性に出迎えられたのだった。

ケイジーに一目ぼれしたストームが、ひたすら強引です。
以前、婚約していた男性に裏切られて傷心の極みにいるケイジーの心の中に土足でドカドカという感じ。ケイジーが頑なすぎるかもしれないけれど、ストームってデリカシーがないというか、大人の自分が彼女を導いてやっているんだという優越感がそこかしこに見えて、なんだかなー。
マイナス思考に浸りがちな彼女を、引っ張り出そうとしているのは分かるんだけど今一つ共感できず。
仕事に私情を挟まないのは素晴らしい心がけだとわかってはいるんですが、研究室爆破の真相が早々に判明しているにも関わらず、そのことをケイジーには伝えないストームの冷徹さも、がっかりな感じ。協力して事件を解決というパートナー関係じゃないんですよね。結局、親のエゴ丸出しだったケイジーの父親の立ち位置にストームが居座っただけのような……。


まどろみの夜明け 126(セカンド チャンス アト ラブ) (株)日本メール・オーダー  発刊:1984.11.20
ヒロイン:ロビン・リー(書店主・27歳) ヒーロー:シェーン・ジャスティス(カーレーサー・ワイン醸造の跡取り・34歳)

あらすじ
彼女の姿が目に入った途端、シェーンの視線は釘づけとなった。豊かな黒い髪をゆったりと結い上げ、ほっそりとした肢体は華奢で、それでいて存在感があった。印象的な金の瞳がこちらに向けられ、それに吸い寄せられるようにシェーンは彼女の側に立った。
「踊ろう」
強引に彼女を誘い、逃げられないように細い腰をしっかりと抱いた。ハイヒールを履いていても頭一つ分小さい。どれだけ密着して踊っても、満足できない……。
「出よう。こんなふうに抱いているだけではもの足りないんだ」

一年前に、ロビンはカーレーサーだった夫ブライアンをレース中の事故で亡くします。喪が過ぎたから異性のお付き合いをし始めたらとの周囲の助言にも従わずにいたのですが、パーティの席上で出会ったシェーンと強く惹かれ合うものを感じ、そのままベッドを共にすることとなります。
シェーンがカーレーサーだと知ったのは翌日。眠っているシェーンをホテルに置き去りにして、一夜の情事だったと思い込みたいロビン。
でも、シェーンは彼女のことを諦める気など毛頭ありません。ひたすら彼女を探し回るシェーン。その必死さにほだされた友人が、書店にいたロビンを偶然見つけてきます。シェーンが彼女を「金色の目をした黒い髪の魔女」と称していたことから、魔術関係の本を探している云々かんぬんの場面はクスリ。
カーレーサーであるシェーンを受け入れることが出来るか、本当に自分が恐れているのは何か?
ロビンが自分自身に真剣に向き合っていこうとする姿勢が潔い。そして一度はロビンに無下に退けながらも必死に食い下がり(それも頭を冷やしてから行動する紳士ぶり)、ロビンが抱える問題によりそうシェーンの包容力が素敵な作品。


愛の旋律 132(セカンド チャンス アト ラブ) (株)日本メール・オーダー  発刊:1984.12.20
ヒロイン:レイシー・ハミルトン(通訳・26歳) ヒーロー:ランドル・セント・ジェームズ(天才ピアニスト・35歳)

あらすじ
レイシーが超一流のピアニストであるランドルと、一緒に暮らせたのは四ヶ月だった。彼との生活には、まるでプライバシーが存在しなかった。
マネージャーやその他の人たちからひっきりなしにかかってくる電話。そして、2人が付きあっていることをさぐろうとするマスコミ。
なによりも問題だったのは、ランドルがそれを「邪魔が入ってきた」と認識していないことだった。感覚のずれに耐えきれなくなったレイシーは、荷物をまとめてランドルの部屋から飛び出したのだった。
それが半年前のできごと……もう二度と会うことはないと決意していたランドルからの仕事の依頼と呼び出しに、レイシーはよそよそしく慇懃に対応しようと心に決めていた。

再会したランドルは以前の彼とは違っていることに、早々に気付かされたレイシー。ピアノに対して傲慢なまでに自信があったランドルが、集中力、精彩の欠けた演奏をしてしまったことに驚きます。
5歳の時から神童としてピアノ漬けの生活、長じて25歳で頂点に昇り詰め、その後10年間維持し続けていたランドルが、初めて味わう挫折感。
その引金となったのが、レイシーに捨てられたとい事実。ランドルは自分が余りにピアノ以外のことを知らなかったということ、興味がなかったことを気付き始めます。
そしてレイシー自身、神格化していたランドルが、一人の男性として悩むこともあるのだと知ります。ピアノのスランプ脱出と壊れた仲の再生のために出かけた先で、2人を待ち受けていたのは、ランドルの妹とその仲間達の喧騒。
目まぐるしく交わされる会話。
誰が何を話しているのかなんてどうでもよくて(たぶん)、その抑揚とかシャレを楽しめる文章となってます。その会話の洪水に巻き込まれて、ランドルが立ち直り、ピアノ以外の世界へと踏み出していく作品。
もちろん、一度は逃げられたレイシーを何としてでも取り戻すために、あの手この手(泥酔の振りをしたり、家事を手伝ったり)で迫っているめろめろシーンがふんだんな作品でもあります♪


降りしきる雪のように 134(セカンド チャンス アト ラブ) (株)日本メール・オーダー  発刊:1985.01.20
ヒロイン:リーベル・シンクレア(ホテルグループ社長・28歳) ヒーロー:ドノバン・ナイト(リーベルの補佐・36歳)

あらすじ
リーベル・シンクレアを街中で見かけた時から、1年以上が経った。
彼女がシンクレアホテルグルーブの後継者だと知って、今まで避けていた業界に何の躊躇もせずにどっぷりと首を突っ込んだ。
リーベルの父親の秘書を経て、後を継いだ彼女の補佐となって半年。
リーベルは仕事に全精力を注いでいるから、一緒に過ごす時間は途方もなく長かったが、そこには仕事しか存在しなかった。ドノバンのことも、多分、父親が雇った役に立つ人物というぐらいの認識しかないに違いない。男性として全く見てくれていないのだ。
最近では、女性らしい装いもしなくなってきた彼女に、ご両親も心を痛めている。
そんなにも、離婚した夫に傷つけられたのか……?
このまま、男性として無視されるのは何としてでも避けたいドノバンは、新しく作ろうとしているホテルの土地買収について、持てるだけの人脈を用いて、リーベルの目を自分に向けさせようと動き出した。

継いだばかりの仕事に、生活の全てを注ぎ込んでいるリーベル。
そのリーベルを会社でアシスタントとして支えているのがドノバンという設定。
ドノバンは、一年以上前に出会った時からリーベルのことを深く想っています。
リーベルは、自分が相続する財産しか興味がなかった前夫との関係から、男性に対して不信感が一杯なんですが、どちらかというと異性に対する感情をきっちり封印して、仕事相手という位置づけでしか相手にしてない状況です。
そんなリーベルに、ドノバンがどうやって自分をアピールするかという展開で物語りが進んでます。
2人の会話が、可愛いんですよー。
ヘリコプター恐怖症のリーベルが、乗りたくないと言い張ってそれを説得するドノバンとか。
前夫と離婚してから、社交生活を封印していた彼女がそのことをきちんと認めて、おどけて話す「貞操帯の鍵」のくだりなんて、ついつい何度も読み返しておりました。
あと、ドノバンがテレパシーをちょいと持っていたり、リーベルの代わりに悪阻に苦しんだりという不思議体質なのも、ケイ・ロピンスらしい仕上がり。