マリオン・レノックス
雇われたプリンセス R-1886 (株)ハーレクイン  発刊:2003.07.20
ヒロイン:ペネロピ・ローズ・オシェイ(石垣職人見習い/愛称ペニーローズ) ヒーロー:アラステア・ドゥ・カスタリア(カスタリア公国プリンス)

あらすじ
3年前、アラステアは愛していた人を一挙に2人も奪われていた。婚約者のリッサと父が同乗していた車に酔っ払い運転車が衝突してしまったのだ。それから、人を愛することを止めてしまった彼に難題が持ち上がった。従兄のルイが急死し、カスタリア公国を継がないといけなくなってしまったのだ。継承するためには結婚しなければいけないのだが、貞淑な女性に限るというのだ。仕事上、都合が良いからと婚約間近のベルは、過去に引き起こした恋愛騒動がカスタリア公国に相応しくないらしい。彼女と結婚すれば、金の亡者と化した従兄弟達に公国は売り払われてしまう危機を招き入れてしまう。母が、アラステアに一年間の便宜結婚の相手にと勧めた女性は、城の石垣修復に呼び寄せられた職人達の中で働いているペニーローズだった……

アラステアに夕食に誘われたペニーローズが、見とれたのは殿下ではなく「石垣」
一生かかるくらいの仕事がカスタリア公国にあると石に見惚れている彼女(笑)
「崩れかかった石垣が修復されるのを待っているわ」とうっとりと言われた日には、殿下、男として立つ瀬がありません〜。贅沢にほど遠い生活を10歳の時からしてきた彼女に、美味しいものを食べさせて「美味しいッ」と嬉しそうにはずんでる姿を見るのが、どんどんと快感になってるアラステア。……それは、恋に落ちてるんだよ♪ 本人、最後まで自覚してないですが、それもまたいいかなーなんて。だって、彼女に尽くしてる殿下、とっても幸せそうで楽しそうだから。新婚旅行に、ペニーローズの妹2人に弟を連れていく羽目になっても、へっちゃらさ(たぶん)。勢いのまま、抱いても誰も文句を言わない筈だと決心(笑)しつつ、手を出さない彼は、本当に紳士だー(笑) 噛み合わない2人の生活習慣を、ペニーローズが卑屈にならず、アラステアが見下さず展開されていくので、ほのぼのと笑えて面白い作品。


裸足のプリンセス I-1733 (株)ハーレクイン  発刊:2005.02.05
ヒロイン:タムジン・デクスター(樹木治療家・27歳/愛称タミー) ヒーロー:マルク(ブロイテンブルグ公国現国家元首・摂政)

あらすじ
ブロイテンブルク公国は、暗愚な君主が2代続いたおかげで、危機的状況にあった。
伯父の息子達、フランツとポールは位に就いた後も無責任に享楽的な生活をおくり続けた揚げ句、事故死したのだ。
摂政となったマルクは、何とか国を立て直そうと必死に奔走していた。
そんな中、ポールの忘れ形見であり、公国の第一継承者である甥のヘンリーが、オーストラリアのホテルで育児遺棄にあっているという連絡がマルクの元に入ったきた。
ヘンリーは母方の祖母の元で、育てられているとばかり思っていたマルクは、慌てた。
その上、公国に連れて帰ろうにも、ある人物が親権放棄しなければオーストラリアから出国できないらしい。
ポールの妻ラーラは、ヘンリーの法的後見人として自分の姉タムジン・デクスターを指名していたのだ。
マルクは、ぎっしり詰った公務のスケジュールを調整し、親権放棄の署名をしてもらうために彼女に会いに行くのだった。

過去にうけた仕打ちで被った傷のおかげで、他人を愛することを避けるようになったマルク。
生後10か月のヘンリーは育児放棄されて育っていたために、コミュニケーション不全の赤ちゃん。
傷ついている二人を癒すために、自分はどう行動すればいいのかと、思い悩むタミー。
マルクとヘンリーのために何が一番大切なのか。
答えを導き出したタミーは、自分の我を押し殺して行動することとなります。
どれだけのものをタミーが犠牲にしてくれたのかをようやく理解したマルクは、彼女の後を追いかけていくのでした。


一夜だけのプリンセス I-1885 (株)ハーレクイン  発刊:2007.05.05
ヒロイン:ジェシカ・デヴリン(服飾デザイナー・会社経営・29歳/愛称ジェス) ヒーロー:ラウル・ルイ・ダペルジュネ(ソマリアで活動する国境なき医師団のメンバー・アルプアズーリ公国の大公位第2継承者・摂政・35歳)

あらすじ
結婚式が葬式になるとは思いも寄らなかった。婚約者のサラに愛人がいようがどうでもよいことだったが、せめて飲酒運転で命を落とすのは結婚式を挙げ終わってからにして欲しかった……。
これで、3歳になる甥のエドワールを引き取ることも叶わない上に、破滅への道をひたすら転がり墜ちているアルプアズーリ公国も救えない。
サラが衝突した相手の運転者ジェシカ・デヴリンの命が助かったことだけが、せめてもの救いだ。
強度の脳震盪を起こしているジェシカがはっきりと目を覚ました所に居合わせたラウルは、彼女がサラの命を奪ってしまったと恐れおののくのを即座に否定するのだった。
「サラは自分で命を落としたんだ。君は関係ない」

二年間の白血病の闘病生活の末に3歳の愛息子ドミニクを亡くしたジェシカは、いまだ癒えぬ傷に苦しんでいます。
ラウルも又、3年前に双子の妹を病で亡くしたことをひきずっていて、互いに痛みを分かり合う関係にあります。
そして、育児放棄の中で成長せざるを得なかった皇太子のエドワールはまだ3歳。
それぞれ家族の縁が薄く、肩を寄せ合うように繋がっていく展開となってます。ラウルがエドワールの後見人になれるよう、ジェシカは色々と動くわけですが(結婚相手に名乗り上げたり)、何よりもエドワールの心を開いていく場面は秀逸。
ドミニクがかわいがっていた熊のぬいぐるみをエドワールに与え、くまのズボンを即興で作っていくんですよ。その姿を、息を飲んで見守るエドワールとラウルの構図がしっとり。オススメ。
メモ:新婚初夜にミニカーレース