あらすじ
マーシィ・ハンスンの歌謡ショーが、開かれているという広告を見た時から、ダークの思考は彼女一色に染まった。
3年前、更なる高みへと駆け上がっていこうとしていた彼女に、歌か自分のどちらかを選べとダークは迫った。あれだけ愛しあっていたのだから、勝算は自分にあると思い上がっていたのだ。
マーシィは、ダークを追ってこなかった。あれから連絡ひとつ寄越さなかった。
あの破局から3年経った今、すぐ近くでマーシィが歌っていると知っただけで、彼女のことしか考えられなくなる自分が嫌だった。
……歌っているマーシィを観覧すれば、3年前の愛が既に終わったことを本当に納得できるのではないか。
無理矢理に理由づけてダークは、ショーが行われているホテルに足を運ぶのだった。
|