あらすじ
建設現場を視察中に、カールは6メートルの高さの足場から墜ち、コンクリートにたたき付けられた。一命を取り留めただけでも幸運だったが、両脚と肋骨の何本かを骨折、そして脊髄の損傷は、一生を車イスでの生活を余儀なくするものだった。
婚約者にうつつを抜かして、自分の身体を酷使していたツケが回ったのだ。婚約者の望むままに、夜遊びに付き合い、仕事の遅れを取り戻すために睡眠を削った結果、ふらついた身体は足場から堕ちた。
車イスに縛りつけられることになったカールに、婚約者のローズマリーは恐れをなして早々に婚約を破棄しロンドンを去った。
カールのことを親身に心配し、闘病生活の間中、側で支えてくれていたのは、秘書のローラだけだった。
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