レベッカ・ウインターズ

プリンスの選択 ウェディング・ストーリー2004 (株)ハーレクイン  発刊:2004.09.20
ヒロイン:リー・グレシャム(寄宿女学校教師・24歳) ヒーロー:ラウル・メルティエ・ベルジュレ・ダリヤック(ヌーシャテル国王子・銀行家・34歳)

あらすじ
婚約者であり王子でもあるラウルから突然、週末を一緒に過そうと招待を受けたソフィーは、動揺していた。1年前から、ソフィーには愛する男性ルチアーノがいたから。
どうにかして、婚約破棄になるようソフィーは、親友であるリーに相談を持ちかけるのだった。
「 プリンスを誘惑して、私の結婚相手としてはふさわしくない品性の持ち主だということを証言して欲しいの」
3年前、両親と婚約者がテロにあって亡くなったと聞かされた時、側にいてくれたのはソフィーだった。彼女の献身的な支えが無ければ、リーは今ごろどうなっていたわからない。
だから、ソフィーの頼みごとがどんなに無謀なことなのか、十分に理解しながらもつい手助けすると、リーは約束してしまった。

ラウルは恋愛感情を一切、持ったことのないソフィーとの結婚を避けるために、この週末、彼女にとって自分がまるでそぐわない男性であるということを何としてでも証明しようと、手ぐすねをひいて到着を待ってます。しかし現れたのは、ソフィーの親友であるリー。
リーを一目見た時から、彼女の存在はラウルの心に直撃。
対して、リーは少女時代に、ソフィーから見せられた写真のラウルに憧れを抱いていたから、実物を目前にしてドッキドキ。
ラウルを貶めることなんて、出来はしないと、ソフィーを裏切らない形で何とか自分がやってきたことの真相を伝えるリーの素直さが、素敵〜♪
ソフィーとの婚約破棄への布石を喜び勇んでするラウルは、マスコミに対してリーが自分の大事な恋人であると用意周到にちゃっかりお披露目。
でも、リーの性格はラウルが考えていた以上に清廉で、彼女を逃がしてしまい、必死になってその行方を探し回ることとなります。
余裕ぶっていたヒーローが必死になってヒロインを追いかける展開って、本当に大好き。


船上のウエディング I-1638 (株)ハーレクイン  発刊:2003.10.05
ヒロイン:テリ・ジェプスン(商工会議所の主任アシスタント・27歳) ヒーロー:ベンジャミン・へリック(ヘリック社のエクアドル支社長・34歳/愛称ベン)

あらすじ
3日前に海難事故に遭ってから、ベンの困惑はピークに達していた。
額と顎にひどい切り傷と両手の平の火傷、脱臼した肩。
そして、汚水でやられてしまった咽喉。
腫れ上がった咽喉は、声を発することすらできない……。
ベッドの上で身動きのとれないベンの病室に、一人の女性が静かに入ってきて、そっと声をかけてきた。
「リチャード?」
ベンは、その心配でたまらないという声音に胸が痛んだ。
彼女が駆けつけてまで会いたかった相手リチャードでないことを、今のベンには伝える術がないのだ……。

一年近く前に離婚した夫リチャードが、海難事故に遭ったと聞かされたテリは、
「もう、関係のない人だから」と断ることもできたのに、身寄りのない彼に同情してエクアドルまで駆けつけます。
でもベッドに横たわっていたのは、リチャードの上司にあたる男性。
リチャードと人違いされてベンはさぞかし心細かったに違いないと、
テリは彼の家族に連絡を取ったり身の回りの世話をしたりと親身に付添います。
テリが、思いやりと親切の権化のような女性として描かれます。
その優しさに惹かれてしまう周囲の人々。
特に、疲れていた人たちにとって、彼女は癒しのような存在となってます。
そんなテリをベンは誇りに思いながらも、自分だけのものにできない状況に嫉妬が見え隠れしていて、読者としてはニマニマしてしまうのでありました。