ハーレクイン・ロマンス
一番古いシリーズ。あちこち手を出してますが(乱読なもので)、このシリーズを読むのは基本となってます。
最近の傾向は、なんというか猫も杓子もアッチッチー(苦笑)

アンジェラ・ウェルズ
甘美な毒薬 R-566 ハーレクイン社  発刊:1987.10.20
ヒロイン:バヴァーヌ・カルヴァディーン(音楽大学校中退/ギター・ピアノ専攻) ヒーロー:アルマンドー・デ・モンティラ・イ・カブラス(荘園主)

あらすじ
叔母が亡くなり経済的にも、音楽大学を辞めざるを得なくなったパヴァーヌは、姉メロディの嫁ぎ先であるスペインにやって来た。姉の夫ロドリーゴの庇護の元、自分の身の振り方を考えてみようと思ったのだ。しかし、待ち受けていたのは姉夫婦の間に漂う冷たい空気だった。そして、姉メロディが隣接する荘園主アルマンドーの弟ペリコと不倫していることに気付いた。

末の弟ペリコの相手が、パヴァーヌだと思い込んだアルマンドー。彼女を一目見た時に、弟の恋人だろうが、「そんなことはかまわない」 パヴァーヌを得るためなら「フェアにやるが、だめだったら卑劣な手を使ってもいい」 しっかり、卑劣に近い手段をとりましたね〜♪
不倫現場を目撃したロドリーゴが、運良く(?)ペリコの相手をパヴァーヌだと誤認し、アルマンドーに「ペリコがパヴァーヌを玩んだ責任の所在」を問い詰めにやってきたことで、しっかり責任をとってます、アルマンドー自身が。ペリコをさっさとマドリッドの医大に「だれも傷つかないよううまく片付けるから」と追い返し、パヴァーヌには、甥の面倒を見るために3ヶ月間、便宜上の妻として雇いたいと説得にかかるんだもんなー。「たまごからかえったばかりのみすぼらしいひよこ」に興味はないから安心してもいいと演説をぶってます……が、初夜から、形だけの夫という約束をうっちゃってます。その後も、何度も何度も約束の反古を持ちかけては拒絶され、揚げ句の果てにペリコとベッドを共にしている姿を確認すれば諦めがつくかもと自虐的な考えに取りつかれた
アルマンドーの打たれ強さ(笑)が素敵な作品。


キム・ローレンス
かわいい魔女 R-1708 (株)ハーレクイン  発刊:2001.09.20
ヒロイン:ホリー・パリッシュ(救急治療室の勤務医・25歳) ヒーロー:ニール・ウェズリー(大手出版社経営・元カーレーサー・准男爵跡取り・31歳)

あらすじ
ニールの一人息子トムの母親で、元妻でもあるタラの思い込みを退けるための頼みの綱は、学生時代からの友人であるロウィーナだけだった。仕事に入れ込んでいるニールに、妻のいる家庭生活を提供しなければいけないと思い込んでしまったタラが、復縁を言い出しているのだ。
タラとのディナーの席で、なんとか、一晩だけの婚約者という役をロウィーナにしてもらおうと勇んで彼女のフラットに来てみれば、ドアを開けたのはぶかぶかの男物のパジャマを着た赤毛で小柄な女性だった。
右目の周りに黒いアザをこしらえてはいるものの見覚えのあるその顔立ちに、ロウィーナの妹ホリーだと思いだしたニールだった。

ニールに丸め込まれて、一晩だけ婚約者の役をすることになったホリー。
ホリーのことを大学を卒業したにも関わらず、定職にも就かずにふらふらと遊び暮らしていると思い込んでいるニールは、ことあるごとに説教をチラつかせています。
その思い込みも、レストランでの人命救助(心肺停止した男性の蘇生)をするということで、払拭されることとなります。
偽りの婚約は、坂を転げ落ちるようにニールの両親にもばれて、大邸宅にお招きされることとなり、そこで、彼の甥と一人息子の人命救助(屋根裏部屋の修繕工事の足場から墜ちそうになっていた甥を救助)と、大忙し。その間、ホリーとニールの間には、抑えることのできない欲情が募っていちゃいちゃとやっております。
ロウィーナの恋人らしい男性が泥酔して、ホリーのベッドを占領したことに嫉妬をしまくったり、激務の仕事に就いているホリーの都合を優先させたりとメロメロ振りをニールが発揮しているにもかかわらず、その思いを汲み取るだけの経験がないホリーは、飽きられたら捨てられるんだわ……と悲観気味という展開がおいしい。


罪深き一夜 R-1941 (株)ハーレクイン  発刊:2004.02.20
ヒロイン:フィービ・ミラー(医師・アフリカ紛争地帯で従事・28歳) ヒーロー:コナー・カーライル(開業医・30歳)

あらすじ
列車事故で亡くなった妹ペニーは、フィービと一卵生双生児で片割れがこの世にいなくなった喪失感は耐え切れないものだった。葬儀が行われた夜、ペニーの夫コナーと慰め合っているうちに、交わしてしまったキスは許されない感情を露呈させるものだった。妹の夫に愛情を抱いている……フィービは逃げるように、アフリカの紛争地帯での医療に赴任するのだった。

上の粗筋から4年後、フィービとコナーは再会して2人の間に起こった出来事の真相が明らかにされていきます。フィービもコナーも、互いが一番だと思っていたのに一歩を踏み出さなかったため、人生をややこしくしています。仕事はでき過ぎるほどできる2人ですが、恋愛面に関しては過去も現在もダメダメ(苦笑)
何たって、ペニーとフィービの少女の頃の喧嘩やフィービとコナーの大学時代の騒動等、過去の笑えるエピソードの方が生き生きとしているんだもの……。
合間に脇役の視点がいきなり挿入されて、読んでて混乱しちゃうのが更に勿体ない。


秘めつづけた思い R-2034 ハーレクイン社  発刊:2005.04.20
ヒロイン:スカーレット・スミス(大学付属の保育所主任・経営修士をもつ) ヒーロー:ローマン・オヘイガン(不動産関係の会社経営)

あらすじ
甥のサムを妊娠中に姉は白血病を発症し、産後3カ月でこの世を去った。
スカーレットは、今まで謳歌していた生活スタイルを捨て去り、姉の形見であるサムの養育を一手に引き受けるのだった。サムの面倒を近くで見ることができるからと、保育士の免許もとったのだ。
サムの父親に関する情報は、投薬で意識が朦朧としていた姉からある程度のことをなんとか聞き及んでいたが、 その姓名は頑として口を割ろうとしなかったため、知ることができずにいた。
「子供のことを知ったら、その彼はどんなにか驚いて、逃げ出すだろう」と、いうのが、姉が言いつづけた言葉だった。

保育所の開所式でスピーチをする予定だった女性が、サムを一目見て気絶するほどの動揺をみせたことから、事態が動き出すこととなります。サムの父親であるローマンが、スカーレットの前に現れて、彼女の生活に強引に入り込んできます。
ローマンを種馬として扱った姉の行為を後ろめたく思っているスカーレットは、ローマンに押され気味。
ローマンは、知らなかったとは言え、息子の養育をスカーレットに押付けていたという罪悪感を抱えたまま、どんどんと彼女に惹かれていっております。
惹かれたままに、誘惑をしてベッドインしちゃうんですよー。もうちょっと、ローマンがお預けをくらったら、ツボ直撃だったんだけどなぁ。あと、結婚前夜にローマンを捨てて駆落ちした幼馴染みのサリーが暗躍したら更に楽しかったのに……。


誘惑される理由 R-2199 (株)ハーレクイン  発刊:2007.06.20
ヒロイン:サマンサ・マグワイア(有名童話作家・元教師・24歳) ヒーロー:アレッサンドロ・ディ・リヴィオ(イタリアの金融家・32歳)

あらすじ
両親を交通事故で失った時、妹のカテリーナはまだ11歳だった。ある一定条件下でブレーキが効かなくなる欠陥車が原因で、崖から墜落して両親は命を失った。
運転をしていたアレッサンドロだけが一命を取り留めた。
だから掌中の珠として育て上げた最愛の妹が、顔だけが取り柄の無能な男ジョニーと結婚した時は、腸が煮えくり返りそうだった。けれど、妹がそこまで惚れ込んでいる相手だからと思い、反対はしなかったのだ……。
妹が幸せに暮らしていけるのなら、ただそれだけでいい。
だから、妹夫妻の仲に波風を立たせているサマンサ・マグワイアという女性の存在は、目障り以外の何ものでも無かった。
サマンサは、ジョニーの幼馴染みで、彼女が義弟に深い思いを寄せていることをアレッサンドロだけが気づいていた……そして、今も2人で仲良く顔を寄せあって話し込んでいる。

最愛の妹カテリーナが夫として選んだ男ジョニーは、アレッサンドロからすれば無能の穀潰しにしか見えない輩。その上、カテリーナの妻としての地位を脅かすような女性がジョニーには存在していてと、気にくわない事だらけ。
件の女性であるサマンサは、ジョニーに対しての思いをひた隠しにしているから取りあえず、騒ぎを起こすの保留にしておこうと思いつつ、顔を遭わす機会がある度に威嚇することは忘れていないアレッサンドロ。
あんな腑抜けた野郎になんでそこまでサマンサが入れ込むのかと、アレッサンドロはイライラしっぱなしです。サマンサと会った回数を後生大事に数えてるくらい(8回)なのに、彼女に惹かれていることを認めたくない(笑)
片や、サマンサはジョニーへの片思いを何とか昇華しようと鋭意努力中。引き篭もっている間に描いた童話が世界的ベストセラーになって大金を手に入れ、使い道がないまま銀行に眠っていた大金を破産しかけていたジョニーの店(サーフボード販売店)に投資したりと、手を貸してるんですが、その事実もアレッサンドロは気にくわない。
2人がぶつかっていく、その過程でサマンサはアレッサンドロの魅力に気づいたり参ったり……。
サマンサが妊娠しちゃった後、両親が登場する場面がコミカルです。
楽しくていいわー、両親に知られたくないからとアレッサンドロを寝室に押し込むんですが、
「きみの両親に見つからないよう隠れていろというのか?」
どうして自分が隠れなきゃいけないんだと憤慨している姿が笑えます。


キャシー・ウィリアムズ
誘惑の街角 R-1896 ハーレクイン社  発刊2003.08.20
ヒロイン:ジュリア・ナッシュ(小学校教師・27歳) ヒーロー:リカルド・ファブリーニ(実業家)

あらすじ
兄夫婦が事故で亡くなった。忘れ形見のニコラを手元に引き取って育てる決意は固かったジュリアだったが、真実を伏せたままは公平ではないと、ずっと感じていたのだ。ニコラは、兄の子ではなく義姉の前夫であるリカルド・ファブリーニの血を引く娘だった。
義姉から伝え聞いていたリカルドの評は芳しくなかったが、成功した実業家の冷静さで対応してくれると半ば期待して、ジュリアは彼との面会に臨んだ。真実を告げた時、まさか、高圧的に怒鳴り散らされるとは予想もしていなかった……

裏表紙のキャッチコピーが思いっきり内容と違っているような……見当違いの復讐を企てたのはリカルドの方で、彼が誘惑してくるのは復讐しようとしているからだとわかっていても惹かれてしまうのは何故だろうと悩んでいるのがジュリア。復讐なのに彼女に惹かれて悩んでるリカルドでもありますが……実は「ものにする」ことしか考えてない〜。
やりたい放題だったリカルドの人生で初めてぶつかった山が「茶色の小雀」と形容されたジュリア。誠実な彼女の真意を疑い、娘を自分から隠していたことに加担していたと怒りまくり、性的に惹かれてしまうのが尚更、腹が立つという我が儘ぶりを発揮しております。経験不足なジュリアを手際よく落としてますが、更に夢中になっているのは自分の方ばかりと(彼は思っている)、納得のいかないことこの上なし。土俵際まで追いつめられるのは早かったジュリアですが、なんとか留まって抵抗するも、彼女の生活にドカドカと押し入ってくるなりふり構わぬリカルドに寄り切られてます。了承も得ずに引っ越してこられたら、打つ手ないよね
(笑) 


愛するのは罪 R-2023 ハーレクイン社  発刊2005.02.20
ヒロイン:ケイティ・ウェスト(秘書・元子守り・23歳) ヒーロー:ブルーノ・ジャンネッラ(実業家・34歳)

あらすじ
ブルーノ・ジャンネッラと初めて会ったのは1年半前、就職の面接の場であった。その時既に、能率至上主義の彼と自分が相容れない間柄だと、理解したケイティは、接触するのを巧みに避けていた。
なのに、雇い主であるジョゼフが心臓発作で倒れ、入院している間、名付け子であるブルーノが屋敷に寝泊まりするというのだ。そして、あろうことか、ロンドンにも戻らずここで、仕事をするから個人秘書をしろとまで言い出した。
ブルーノの要求する「できる秘書」にはとうていなれそうにないと、ケイティなりに言い張ってみたのだが、彼が決定したことを覆す気がないのは、その態度から伝わっていた……。

仕事もできるし、女性もよりどりみどりだったブルーノは、かなり自信過剰。
対してケイティはのんびり屋で、ちょっと空想癖があって、「できるタイプ」の男性は苦手気味。
名付け親である(ケイティにとっては雇い主)ジョゼフが倒れたことで、2人は四六時中顔を突き合わせることとなります。
気にも留めていなかった女性の体型から生活習慣まで様子が気になって仕方のないブルーノ。
元々煙たい男性として気になっていたブルーノが、時折見せるユーモアとか優しさにドキドキしてくるケイティ。互いに少しずつ相手に振り向いていく描写が微笑ましいです。
ブルーノってば、恋人がいてる状態であるにもかかわらず、ケイティに突き進んでいくのは二股だよねぇ。そのことについて反省してないし、開き直ってるし……


キャスリン・ロス
愛と言わずに R-1871 ハーレクイン社  発刊2003.05.20
ヒロイン:クロエ(個人秘書) ヒーロー:スティーブン・キャベンディッシュ(レストランチェーン経営者)

あらすじ
一緒に2年間も暮らしていたナイルが家を飛び出し、そのまま別れを告げられ、共同口座の預金は全額引き出され、その上請求書だけは山のようにクロエの元に残された。1ヶ月経っても、クロエはナイルが残した傷あとから立ち直れないでいた。職場は、現在、合併話を抱えて神経の休まる暇も無いほど忙しい。頼みごとをするのに、なんて間の悪い時期なのかしら……。上司のスティーブンは、社内の情報通によると3年前に妻を亡くしてから、人が変わったように仕事にのめり込んだらしい。スティーブンの元で働き出してもうすぐ2年になるクロエは、ナイルが残した負債の支払いの為に、昇給の申し入れの機会をなんとかもとうとしていた……

人が好すぎるクロエ。大事な人を守るためなら、自分を犠牲にしてもという性格らしくナイルに最後まで利用されてます。戻ってこないと分かっていて、お金を貸すんだもん。私には、出来ない(笑) 達観してるクロエ……なんだか哀しいわ。スティーブンが、そんなクロエを大事にするだろうからいいんだけどさ、もしクロエを傷つける人間がいたら叩きのめす、まずもって近づけさせないだろうなーというぐらい大事にしてるのがありありと分かって、ほのぼのとする作品。


クイン・ワイルダー
星の娘 R-679 (株)ハーレクイン  発刊1989.05.20
ヒロイン:シャニー・スミス(児童向け雑誌の出版社経営・26歳/本名シェネンドー・スミス) ヒーロー:ブランド・ヒートン(有名アメフト選手・31歳)

あらすじ
アメフト選手であるブランド・ヒートンのことを誰も知らない静かな場所でリハビリに専念したかった。歩いたり、軽く走ったりできるようになるだけではなく、フィールドを自由に走り回れるようになるのだ。その思いは日増しに強くなっていく。
マスコミがうろつかない場所をブランドに提供してくれたのは、友人のレイがだった。彼の妹が、大きいだけが取り柄の田舎のボロ家にたった一人で居をかまえていて、家族には将来的には旅館を営むと宣言しているそうだが、ただ単に田舎での生活を満喫しているだけらしい。
そこでなら、落ち着いてリハビリに取り組めそうだった……。

スポーツ一家に生まれてしまった文系シャニーの劣等感に理解を示すブランド。
ブランド自身、学のなかった両親が勉強に勤しむことを強いてきた中で、兄弟の中で自分だけが身体を酷使する仕事に就いたということで浮いた存在となってます。仲の良い家族の中で一人浮いてしまうつらさを知っている2人。
しかしながら、ブラントは再起不能の怪我を膝に負っているのにも関わらず、来季も選手生活を送ろうと過酷なリハビリを自分に課して、手負いの獣であるがゆえに気分屋で、シャニーの気持ちを傷つけもします。
無茶なリハビリをブラントがしている理由は最後の最後に明かされるのですが、振り回されたシャニーがちと不憫な気が……。
でも、生来の性格は鷹揚で、自分の懐の中に入れた相手をとても大事にする人物なのでシャニーのことをひたすら愛おしむんだろうなぁと。


一度きりの夏 R-1198 (株)ハーレクイン  発刊1995.09.20
ヒロイン:チャリティ・マーロウ(医者・ウェイトレス・26歳) ヒーロー:マシュー・ブレイク(高級ホテルを経営する一族の御曹子・30代後半?)

あらすじ
サンドラ・バムフィールドを理想の女性だと思い婚約したマシューだったが、そのことを早晩、悔やむことになった。彼女はただ、マシューの理想の女性をうまく演じていただけだったのだ。次第に化けの皮がはがれていくサンドラは、それでもなおマシューの好みの女性になり切ろうと醜い努力を積み重ねようとする。
彼女との間に何の絆も結べそうにないと、婚約を解消したが、形振り構わず縋り付いてくるために、マシューの生活は混乱を極めた。
精神的疲労の大きさにまいったマシューは、祖母が経営する高級リゾート地のてこ入れを理由に、アンペイトゥイ・ロッジへと出向いた。そこは、子どもの頃、楽しく過ごしたリゾート地で、立て直しを理由にゆっくりと休もうと思ったのだ。その地で、まさか、マシューの心を揺さぶる女性に会うとは思いもしなかった。

17歳で大学に入学したあと、医者になるためにひたすら勉強をし続け、研修医としての激務にも耐えたチャリティ。彼女は医者として働きだす前の2ヶ月の夏休みを従姉妹のマンディが働く高級リゾート地で過ごすことを選びます。医者になるために多顎の借金を抱えたので、返済のために稼ぐ必要があり、リゾート地でのウェイトレスをして得たチップをそれにあてようとするのですが……。
従姉妹のマンディが、かなりのお調子者でチャリティは振り回されたり、そのとばっちりを受けたりとちょっと理不尽な目にあい続けてます。
元婚約者が引き起こした騒動のおかげで、女性に対して不信感を抱いているマシューが、最初、かなりツンケンとチャリティに接してます。不幸な空気を撒き散らしているマシューにチャリティが、つい諭してしまう場面がいい。
「幸せになるために必要なものは、あなた自身の魂の奥深くに潜んでいるから。それが得られないのは自分のせいで、私やアンペトゥイのせいではないわ」
勉強だけが全てだったチャリティの一度きりの夏は、難易度高めの恋愛で彩られることとなります。
メモ:アーモンドアレルギー、双眼鏡で覗き見、避妊を忘れる、リネン室に閉じこめられる、ネックレスを盗んだと濡れ衣を着せられる。


ケイ・ソープ
伯爵家の血筋 R-1816 (株)ハーレクイン  発刊2005.01.20
ヒロイン:ジーナ・レッドマン(会計士・23歳) ヒーロー:ルチウス・カランデンテ(牧場主・油田の持ち主・33歳)

あらすじ
怒りに駆られているジーナを初めて見た時から、ルチウスは彼女が欲しかった。
下の妹ドナータが暴走させた車を避けようとして、事故に遭ったらしい。ドナータならやりかねない行状の結果、被害を被ったジーナをルチウスは強引に自邸に泊めるのだった。

父親だと思っていた人とは血が繋がっていなかったことを15歳の時に知ったジーナ。
母親からそのことを聞き出してから10年が過ぎて、転職する前のぽっかり空いた時間に本当の父が生れ育った地をその目で確かめようとイタリアに向かうこととなります。
父ジョヴァンニ・カランデンテの生家を見る事ができたらと思っていたジーナの前に現れたのが、ルチウス・カランデンテ。
彼は、私の近親者なの?という不安を織り交ぜながら物語が進み始めます。
ジーナを自分のものにするために、ルチウスてばわざと避妊をしなかったりと画策のオンパレード。
ジーナの育ての父が倒産の危機に瀕した時は、これ幸いとばかりに融資と引換に結婚を迫ってます。
そうやって手に入れた彼女に自分がなくてはならない存在だと記憶の刻み込ませようと、ひたすら夜の生活が激しくなっております(笑)
メモ:エピローグがいきなり25年後というのに、ちょっとゲンナリ。幸せな結婚生活を過ごしたといっても、孫がどうのこうのって言われちゃうのは、好みじゃないわー。


南国の花嫁 R-2018 (株)ハーレクイン  発刊2005.01.20
ヒロイン:カレン・アンドラーデ(ルイスの妻・元会社員・23歳) ヒーロー:ルイス・アンドラーデ(ブラジルの大資産家・32歳)

あらすじ
愛する妻カレンが他の男と駆落ちしたと義妹であるベアトリスから聞かされ、ルイスはすぐに後を追った。しかしその直後に、交通事故にあったとの連絡が入った。病院に駆け付けたルイスの目の前には、ひどい脳震盪で意識が戻らないカレンの姿があった。
前夜もあれ程、愛し合ったというのに、何故、彼女が他の男と……。3カ月前に出会って、5日後に結婚式を挙げるほどに彼女に傾倒してしまった自分は何を見逃してしまったのだろうか。
ようやく、意識を取り戻したカレンが、
「あなたは誰?」
混乱した様子で尋ねるに至って、事がさらに複雑になったのは確かだった。

愛する女性が他の男と駆落ちしたことよりも、自分のことを一切、忘れ去ってしまっている現実に打ちのめされるルイス。表面上は平静な振りをしているのですが、ちょっとしたことで、その動揺が面に顕れて、カレンを不安に陥れてます。
カレンの不倫を責めちゃったり、責めちゃったり、責めちゃったり(苦笑)
カレン自身の直感としては、「他の男性と関係をもつなど有り得ない」なんですが、如何せん、その間の記憶がないので、いたたまれない思いで過さなければいけなくなります。
まぁ、ルイスの義妹ベアトリスが仕組んだ穴だらけの策略が原因なのは王道です。そして、それがばれた時、義妹はルイスに排除されてすっきり。
ルイスの実母のいけ好かない態度にも、きちんと返礼している彼の辛辣さは良しとして、
カレンの「姑と良い関係を築けるか自信がなかった」というくだりは余計だなぁと思うのでありました。


ケイト・ウォーカー
真実は残酷に R-1864 ハーレクイン社  発刊:2003.04.20
ヒロイン:メガン・エリス(大学卒業したばかり) ヒーロー:チェザーレ・サントリノ(実業家)

あらすじ:
新年のパーティで、長年思い続けたチェザーレにこっぴどく振られたメガンは、ある意味、自暴自棄になっていた。たまたま優しくしてくれた、大学の派遣講師ゲイリーがチェザーレに似ていたのも災いした。ゲイリーの心地よい言葉と慰めに、身を任せてしまったのだ。余りに短絡的に逃げてしまったことへの手痛いしっぺ返しを、今、受けているのは、自業自得なのかしら……父親が破産しかけてる上に、妊娠までしている。どうしたらいいのかしら、思い悩むメガンを、一番会いたくないチェザーレが突然、訪ねてきた。

もうちょっとチェザーレが、大人な対応をしていたら、こんなにも込み入ったことにならずに済んだのに。新年のパーティで、チェザーレに愛の告白をしたメガンに「シャンパンの飲みすぎだ」といらぬ説教と共にひどく拒絶したチェザーレ。彼自身が飲みすぎていたせいで自分の欲情を押さえるのに一杯一杯で、メガンがどれほど傷つくかまで考えがいかなったというのが、事の発端。飲みすぎには注意しましょうという作品かもしれない(苦笑) 互いに相手の心情を知ろうとして、いらないことをつい言ってしまって、二人でどん底の後悔をしてるのが、似たもの夫婦です〜。


閉ざされた過去 R-1976 ハーレクイン社  発刊:2004.06.20
ヒロイン:ジル・カーペンター(ナニー・司書資格あり・20→21歳) ヒーロー:ルーク・ギャレット(元作曲家・音楽プロデューサー・30歳)

あらすじ:
ジルは、図書館司書の養成学校を卒業し、何度も就職のために面接を受けていたが雇ってもらえずにいた。両親は、就職が決まるまで、家にいてもいいと言ってくれているが、学生時代に一人暮らしの気楽さを知ったジルにとって実家での生活は何かと息苦しかった。
そんな時、近在の大邸宅に住む男の子のナニーの求人があることを知り、応募するのだった。

ジルが子供っぽいです。
ことあるごとに 、ルークの家族に対する態度や、信条に首を突っ込み過ぎ。雇用者に対して、突っかかりすぎるのは如何なものかと。
「小うるさいおせっかい焼き」と、自認してるぐらいなら自重しなよ〜と突っ込み連発しながらの読書と相成りました。
ルークとその息子ダニーの親密な仲に、自分の居場所がないと気付いて、その絆に入り込みたいと強く願う心情が、身の程をわきまえてなくて、いただけない感じ。


サラ・シール
わたしのユニコーン R-193 ハーレクイン社  発刊:1982.08.20
ヒロイン:ローラ・スミス(元花屋店員・20歳) ヒーロー:ドミニク・トレベイン(採石場経営・35歳)

あらすじ:
女性問題が原因で父から勘当されたすぐ下の弟が、オーストラリアで事故死した。忘れ形見である甥ニッキーが、その母親クレオとともに、経済的援助を求めてドミニクの元にやってきた。
派手好きで母性の見られないクレオは、後からナニーがやってくるからと、息子の世話を余り親身にしていないようだった。
ドミニクは、ナニーが到着する朝、駅まで迎えに出向くのだった。
彼を待って、駅のベンチに座っていた若い女性は、自分が想像していた乳母とは全然かけ離れていた。その上、彼女はこちらの顔を見やった途端、
「悪魔よ」と、ためらいもなく言い放ったのだ。

ローラは、空想癖があって、初心で天然、もちろん男女の駆け引きなど全く知らないまま20歳となってます。従姉のクレオが、息子の世話を押し付けるためにローラを利用するのは、給金を払わなくてもいいことと、自分の美貌を脅かさない存在に他ならないから。
ドミニクは三兄弟の一番上で、武骨な人間。心の奥底には、夢見がちだった母親の性質を隠している男性。厄介事ばかり起こす、末弟とか言い寄ってくるクレオにいらいらのし通し。
そこに、現れたのがローラ。クレオと同じタイプの女がまた押し掛けてきたと警戒しかけますが、彼女の真摯な態度と駆け引きを知らない言動、そして、何よりも楽しそうに生きている姿にべた惚れ。ローラにまでちょっかいを出そうとする末弟にきつく釘を刺したり、頑張ってるドミニクですが、その思いは、なかなかローラに気付いてもらえてません。武骨なドミニクが、限りなく優しく接してローラの気を惹こうとしているのに、
「あなたが一番難しいわ。つんとして取っつきにくいと思っていると、わがままを大目に見るような寛大な態度にがらっと変るんですもの」
末弟とクレオがしかけてきたことに対しても、
「今晩何が起ころうとも僕の気持ちに変りはしない」と言い放っているドミニクは格好いい。


ジュリア・ジェイムズ
恋するアテネ R-1992 (株)ハーレクイン  発刊:2004.09.20
ヒロイン:アンドレア・フレイザー(不動産会社のOL・25歳) ヒーロー:ニコス・ヴァシリス(実業家・35歳)

あらすじ:
働きづめに働いている母の体調が思わしくない。もう1年半も気管支炎を患って、その上最近ではひどい咳が止まらなくなっている。
何としてでも、母に楽な生活を送らせてあげたい。
十年前、母は娘アンドレアの祖父に金銭的な援助をして欲しいと申し出た。交通事故に遭ったアンドレアが、一生を車イスで過すか、歩くことができるかの瀬戸際にどうしても莫大な医療費が必要だったのだ。
なのに、祖父は母をたかり屋と見なして、これ以上しつこく連絡するようなら法的手段をとると拒絶した。
それ以来、音沙汰のなかった祖父から手紙が届いた。
「来週末、アテネに来い」
母娘をゴミのように追い払った祖父からの呼出しを、最初は、無視していたアンドレアだったが、友人夫婦の助言に心が動かされた。
うまく取り引きをすれば、祖父から援助を引き出せるのではないか。母に楽な生活を用意してあげれるなら……アンドレアは、アテネに赴くのだった。

アテネでアンドレアを待ち受けていたのは、相も変わらず非情な祖父ヨルゴス・クスタキス。そして、祖父が押し付けてきたニコス・ヴァシリスという婚約者。
スラム街からはい上がったニコスは更なる富を手に入れるために、アンドレアの祖父ヨルゴスが築いた会社との合併計画を推進中です。
その合併の合意条件としてヨルゴスが最終的に提示した
「孫娘と結婚すること」をニコスは受け入れます。この辺りは、とっても打算的な人間像が浮かび上がっています。なにせ、つき合っている女性が2人も存在してたり……お盛んです(笑)
アンドレアのことを蝶よ花よと大事に育てられたお嬢さんだと思い込んでいるニコスが、真実を知った時の態度が、とても誠実(自分の情欲を抑える紳士ぶりも発揮したりと一気に好感度up)
誰からも相手にされなくなった祖父の末路がきちんと描かれてるので、最後に悪人(←身内でもある)が改心して大円団というのが大好きな人には、オススメできないかも。


花嫁になる条件 R-2026 (株)ハーレクイン  発刊:2005.03.20
ヒロイン:マグダ・ジョーンズ(清掃会社員・シングルマザー・21歳) ヒーロー:ラファエッロ・ディ・ヴィシェンティ(イタリアの実業家・30歳)

あらすじ:
「30歳になるまでに結婚しなければ会社を売却する」
この3カ月、父から脅迫としか思えない言葉を、ラファエッロは聞かされ続けていた。
ここまで、会社を大きくしたのは、ラファエッロの手腕によるところが大きい。それを無視した上に、父が結婚相手として勧めてきた遠縁の女性ルチーアは、外面がいいだけの人間だった。
人生に口を出そうとする父に、ラファエッロは怒りしか感じなかった。
「父が願う花嫁と正反対の女性を妻にして、息子を操ろうとしたことを後悔させてやる」
ラファエッロは、マンションの清掃にきていた、年若い上に貧相で、あろうことかシングルマザーのマグダ・ジョーンズに取り引きを持ちかけるのだった。
「きみの人生を四週間だけ差し出してくれるだけでいい。報酬は10万ポンド。その金さえあれば、子どもの未来が開ける」

なんの落ち度もないマグダ。ひたすら一人息子ベンジーのために尽くしています。
その姿勢を、
「彼に対するきみの愛情は闇の中でかがり火のように輝いている」と、ラファエッロから称賛されています。
ラファエッロが、マグダを見下していた自分自身を嫌悪し償い出しはじめる場面や、彼女の気質、ベンジーの出生の秘密が明かされていく過程は、最大の見せ場となってます。
清純ヒロインがお好きな方には、超オススメ作品。


甘美な企み R-2070 (株)ハーレクイン  発刊:2005.10.20
ヒロイン:ジャニーン・フェアラム(元発展途上国援助機関職員・25歳) ヒーロー:ニコス・キリアキス(ギリシアの実業家/愛称ニック)

あらすじ:
「わたしのステファノスから離れるように、彼女をあなたに夢中にさせて。お願いよ!」
姉デミトリアの悲痛な願いに、ニコスはうなずくしかなかった。浮気を繰り返す夫とようやく離婚して、ステファノスと再婚した姉は、もう10年以上、子どもができないことで苦しんでいた。
そして、今、不妊の原因が、自分の身体にあるとわかったばかりなのだ。
苦しんでいる姉を蔑ろにして、義兄が、年若い女性に入れ込んでいる。
ジャニーン・フェアラム
義兄が、最近、新しく開発したリゾートホテルにひっそりと囲っているその愛人をなんとしてでも、排除してやる。
ニコスは、計画を練り出すのだった。

偶然、ジャニーンが自分の娘だということを知ったステファノスは、舞い上がると同時に、妻デミトリアの苦境を思いやります。
子どもが出来ないことで苦しんでいる妻に、他の女性との間にできた娘を紹介できないと、ジャニーンの存在をひた隠しにすることとなります。その不自然さが原因で、デミトリアは、彼女のことを夫の愛人だと思い込んでしまうのでした。
ニコスは、ジャニーンを一目見た時から、惹かれる気持ちが急速に大きくなっていくことに戸惑いを隠せません。しかし計算ずくの誘惑をしかけ、異性経験に乏しいジャニーンは見事にその手管にはまっていくこととなります。
最後の仕上げに、義兄にジャニーンが自分とも寝るような女だということを見せつけることとなるのですが……最愛の娘を玩ばれたと知ったステファノスは、大激怒。当然です。
どれだけ、ジャニーンの心を傷つけたのか、事の深刻さをニコスが本当に理解するのが最終場面というのが、ちと、ひっかかったり、出会って数日で寝たりするジャニーンが性的誘惑に弱すぎるよなーと思うのであります。


スーザン・マッカーシー
あのキスをもう一度 R-1845 ハーレクイン社  発刊:2003.02.20
ヒロイン:ジョージア・ゲルダード ヒーロー:ジェイク・モーガン

あらすじ
亡くなった祖父の考えにがんじがらめのジョージア。男性を信用できないのは、美人でもないのに、男性が言い寄ってくるのは財産が目当てだと言われ続けたから。ほら、やっぱりこの男もサイテー。結婚を迫っていた男に軟禁されかけ、助けてもらえたかと思ったのに、違う罠にはまったと感じるのは何故?

ジェイク、ヒロインから平手打ちをくらい、ヒロインのホディガードに殴られかかるわ、敵方から誘拐されるわで打たれづよいところを見せてます。ヒロインの信頼と愛を勝ち得ようとひたすら、頑張ってますが、最後の最後でキレちゃって……後悔してます(笑)
秘書には「クールな男を気取ってるから頭がおかしくなる」と言われて発奮して、もう一度追いかけてくれたら、私にとって最高の終わり方だったのにナー。ちっ、最後まで傲慢なヒーローはこれだから(笑)


舞踏会の夜は更けて R-1861 ハーレクイン社  発刊:2003.04.20
ヒロイン:ヴァージニア・ハミルトン(パーティコンサルタント/愛称ギニー) ヒーロー:オリヴァー・マーズデン(投資銀行経営者)

あらすじ
6年前に大騒動をおこして婚約を破棄をした相手オリヴァーと、こうも頻繁に会うようになるとは……あの時の胸の痛み。そして、父の葬儀から一週間しか経っていないのにパーティを開いてるなんて、また「あの甘やかされた小娘」のゴシップが流れるんだわ。くじけそうになる気持ちをいつものように奮い立たせて、ギニーはにこやかに笑みを浮かべた。

継姉アリーナに見事、躍らされているオリヴァーが、悪いよね。策略を巡らしてることを気づきながら、手をこまねいてるんだもん。19歳のギニーに防げるわけないんだし、大事にする相手を間違ってます。最初の慈善パーティでギニーを落札した所から、彼女一筋ってのがわかるので、いろいろと強引な策を弄したりするけど、許せるかな〜。自分のでたらめなゴシップを明るく笑い飛ばしてるギニーが、いじらしくて、軽妙な会話も良かった作品。浮気防止の為に左胸に手形をつけられたり、セクシーすぎる下着姿を幾度となく披露したり(オリヴァーは下着フェチだッ!!←きっぱり)、事故で丸刈りになったりとなんだかコスプレちっく(笑)なヒロインでした。


愛を旋律にのせて R-1956 ハーレクイン社  発刊:2004.04.20
ヒロイン:ロザリンド・ハモンド(歴史ミステリー作家・27歳/愛称ロス) ヒーロー:ジョーダン・グリフィン(元人気ロックバンドのリードヴォーカル/愛称グリフ)

あらすじ
どれだけ高級な車であっても、凍結したカーブでスリップし、雪溜まりに突っ込んで動けなくなったのなら用を足さない代物だ。グリフは車から降りて、後続車が期待できそうにない道路に降り立った。
だから、運良く拾いあげてくれた車がくたびれていても、運転技術に信頼できない女性ドライバーだったとしても、文句は言わないつもりだった。
彼女が雪道で飛ばさなければ……。

自分になびかない女など、いやしないと自信満々のグリフ。
予防線をロスに張られても、果敢に誘惑してみれば、きっぱり撥ね付けられて癇癪をおこしてます。その内に、ロスが男性に消極的な理由も知り、これは焦ってはいけないと頭では理解してても言うことを聞かないのが欲情で……やっぱり押し倒してます。そして、逃げられる〜。
簡単に手に入らないものの貴重さを噛みしめるグリフなのでした。


ダフネ・クレア
秘密の契約 R-1883 ハーレクイン社  発刊:2003.07.20
ヒロイン:シャノン・クリアリィ(映画監督) ヒーロー:デヴィン・ケインズ(デジタル印刷機製造会社経営)

あらすじ
映画撮影という仕事を見下していたデヴィン・ケインズがシャノンの初監督作品の試写会にやってくるとは、思いもしなかった……。
3年前、前方を走っていた車がスリップを起こし、それを避けようとしてシャノンの車はデヴィンが運転する高級車をかすめた。警察の事情聴取の後、デートの約束をし結婚するまでの2ヶ月間は、地に足がついていないのも当然だった。デヴィンが国内の印刷業界牛耳っているケインズ一族の一員でその親族からシャノンは良く思われなかった。それでもなんとか、ケインズの世界に馴染もうとむなしい努力はしたのだ。
初めて助監督をまかされた映画の撮影が始まった時、シャノンは仕事に没頭した。それは、妊娠が分かった後も続き、彼女の体調を心配する余りに「仕事を辞めろ」とのみ迫るデヴィンの言葉は、ただ精神的に追いつめるだけものだった。……シャノンが流産した時、デヴィンは彼女を責めた。その非難にシャノンはいたたまれず、逃げ出すように別居に踏み出したのだった。

3年間音沙汰の無かったシャノンからの資金提供依頼を受けて、高速回転する思考が……デヴィンてばシャノンに夢中なんだなーと。映画撮影の費用をもつ代わりに別居を解消し、妻として戻ってくることを条件提示する計算高さ。やり直しの機会を得て、なんとか同居するまで持ち込めたデヴィン。その生活の中で、シャノンの感情に疎かったと、ことあるごとに痛感させられます。3年前、どれだけシャノンが不安で支えが必要であったかを知れば知るほど、身動きがとれなくなってます。でも、自分が「力ずくで女性を従わせたくなるとは思ってもみなかったからな」とさらっと口にして誘惑するのも忘れていません。あぁ、素敵♪ あの時もしこうしていたらという「もし」を数えきれないほど考えて、一生懸命シャノンの信頼を取り戻そうとしているデヴィンと、自分が何故あれほどまでに仕事にのめり込んだのかということを突き詰めて非を認めるシャノン。とっても好みの作品でした。


愛を止めないで R-1990 ハーレクイン社  発刊:2004.09.20
ヒロイン:リアノン・ルイス(画廊経営・モザイク画家・23歳) ヒーロー:ガブリエル・ハドソン(航空貨物輸送会社経営・34歳)

あらすじ
ガブリエルは、閉まりかけたエレベターに何とか、乗り込んでみたら先客の女性がいた。彼女が腕いっぱいに抱えている箱の中には、タイルが詰め込まれていて、見るからに重そうだった。
こちらを見ようともせず、隅に移動した彼女を、つい見つめ過ぎてしまったらしい。居心地悪そうに身じろいだ彼女は、エレベーターが止まると同時に慌てて降りていくのだった。
何もせずに行かせるなんて、できやしないと、ガブリエルは、駐車場に出る階段を上ろうとしていた彼女の腕をとらえた。
……ただ、重そうな荷物を運んであげようと腕に触れただけだったのに、死ぬほど驚かせてしまったらしい。彼女は階段から足を踏み外した挙げ句、床にタイルをまき散らし、肘を強打させてしまったようだった。
女性に対して、こんなに不手際をしてしまうのは、ガブリエルにとって初めてのことだった。

過去にひどい目にあったリアノンは、男性恐怖症で、閉所恐怖症。でも、不屈の努力で恐怖を抑え込んで生きています。
そんな彼女の前に颯爽と現れたのが、ガブリエル。彼は、最初の出会いのつまずきを何とかして挽回しようと頑張ってきます。自社ビルの壁に飾るモザイク画をリアノンに発注したり(壁にかかっていたタペストリーを外してしまうほど、リアノンと繋がりを持とうと決心)、食事に誘ったりとマメに動き回ってます。
リアノンが作り上げた防御の壁を叩き壊すのではなく、寄り添うように接しようと努力するガブリエルが、本当にいい男ぶり。


マギー・コックス
ミステリアスな恋人 R-1996 (株)ハーレクイン  発刊:2004.10.20
ヒロイン:ミーガン・ブラント(銀行員・元美大生・28歳/愛称メグ) ヒーロー:カイル・ハイトナー(高名な画家)

あらすじ
1年半ほど前、泥酔した夫ニックに階段から突き落とされたミーガンは、脚を複雑骨折するほどの怪我とその身に宿っていた赤ちゃんを流産するという悲惨な目にあった。
九年近く、ニックから精神的虐待を受けてなすがままだった彼女だったが、赤ん坊を失ったことと、親友と思っていたクレアとニックが同棲しだしたのを機に離婚を決意したのだった。
ようやくニックの支配下から逃れたミーガンだったが、精神的にはまだ囚われたままだった。 その状況を案じた親友であり命の恩人でもあったペニーが、1枚のはがきを差し出してきた。
「絵を描くことによって、癒しと心の平安へ道を開こう」

自分が描いてる絵が、ただ売るためだけのものになっていることに気付いたカイル。
25歳という若さで車の事故で亡くなった姉が、カイルのことを「人助けができる才能を持っているから、それを大切に生かしなさい」と言ってくれていたのを思いだし、広告を出します。
それに応募してきたミーガンの絵画の才能に驚くとともに、彼女に一目惚れ。
あっという間に、誘惑し出してます。
……それって、指導者としてどうよ?という感じなのですが、微塵の欠けらも自信のなかったミーガンに誇りとか前に進もうという気持ちを抱かせる結果を引き出すので良しとするべきなんだろうなー。
お約束のように、ニックがミーガンにちょっかいを出す展開となりますが、カイルがガツンと排除しております。
ロマンス的には良い感じなんだろうけど、職業倫理的になんとなく引っかかってしまった作品。ミーガンやカイルが銀行員の仕事を見下している感じも頂けない。


別れの予感 R-2019 (株)ハーレクイン  発刊:2005.02.20
ヒロイン:サブリナ・ケンドリックス(旅行代理店経営・37歳) ヒーロー:ハビエル・ダレッサンドロ(旅行関係のインターネットビジネス実業家・国籍アルゼンチン・30歳)

あらすじ
11歳になる姪のアンジェリーナが、不敏で仕方がなかった。アンジェリーナの母親であり、ハビエルの姉であったドロシアが亡くなったのが8年前だった。
そして、いま姪の父親であるマイケルが進行性の早い癌に冒されていることがわかった。父親の緊急入院を間近に控え、アンジェリーナが動揺している。
そして、マイケルもだった。本格的な治療に入る前に、ハビエルにアンジェリーナの行く末を頼み込んできたのだ。
「あの子をきみの養女にしてほしい」
しかし、国籍がアルゼンチンにあるハビエルは、イギリスでの永住権はないため養子縁組のハードルは高すぎた。
手っ取り早く、永住権を手に入れるには英国人女性と結婚することだった……。

思い悩んでいたハビエルの前に現れたのが、サブリナ。彼女が経営する旅行代理店を近代的な仕組みへと展開させていく資金とアドバイスの提供をする代わりに、便宜的な結婚をして欲しいと頼むこととなります。
最初は渋っていたサブリナですが、ハビエルと姪アンジェリーナの仲の良さにほだされて、結婚を了承してしまうのでありました。
しかし、仕事一筋に生きてきたサブリナは、身近に魅力的な男性がいつもいることに戸惑いを隠せません。その上、その男性が熱い目でサブリナを見つめてくるのだから、もうドキドキの毎日。
対して、今回の結婚は企業の合併みたいなものだと高を括っていたハビエルは、サブリナの本質(優しくて情熱的で熟している)を知れば知るほど下半身が暴走気味(笑)
年の差を気にし、仕事一筋に生きようとするサブリナが作る溝をひたすら埋めようとハビエルが努力してます。
ハビエルの元恋人(ハビエルが出張中に隣人をベッドに引っ張り込んでいた)が、暗躍する場面も用意されているのでメリハリのある作品となってます。


屈辱のプロポーズ R-2133 (株)ハーレクイン  発刊:2006.09.20
ヒロイン:ブリス・マグワイア(デパートの化粧品販売員・25歳) ヒーロー:ダンテ・ディ・アンドレア(高級ホテル経営者・33歳)

あらすじ
異母妹のタチアナが失意のどん底にいる。最愛の夫が、泥酔者が運転する車と衝突しこの世を去ってしまったのだ。
愛らしい幼い娘を世話することもままならないほど、泣き暮らしている妹を何とかしてやりたかった。
その転機は、デパートで、タチアナが意識を失って倒れたという病院からの連絡だった。
意識を失った妹に付き添ってくれたデパートの化粧品販売員ブリス・マグワイアが、ダンテの目の前で姪を守ろうと躍起になっていた。

子守り兼、情緒不安定なタチアナの支え役として、雇われることになったブリス。赤ん坊のレナータを世話をするところとか、とても素敵なのに、ダンテの魅力にあっさり屈してます。
そして、一夜の情事の結果、妊娠してしまったブリス。
「結婚なんて絶対にしない」と、固く決意していた筈なんですが、ダンテの説得にあっさりと翻意していて、もうちょっと抵抗すればいいのになぁと思いながら読了。
ブリスが初めてさんでなかったのも、なんだかなぁと思ってしまった原因の一つ。
16歳だった彼女が、その時、寝た理由が自分勝手で相手の男の子に対して思いやりがなくてさ……。


マージェリー・ヒルトン
ママは十八歳 R-258 ハーレクイン社  発刊:1983.07.20
ヒロイン:アリサ・ヴェイル(会社員・父は建築請負業者・18歳/愛称リサ) ヒーロー:ジャレット・アール(不動産業者)

あらすじ
リサの父が脳卒中で病院に運び込まれた。
破産寸前だった父の会社が、ジャレット・アールの融資で何とかなりそうだと思った矢先の出来事だった。経済的事情から、勤めている会社を辞めるわけにはいかないリサは、夕方からしか父の会社の業務に目を通すことができない状況だった。
会社で夜遅くまで孤軍奮闘していたリサを、ジャレットが訪ねてきたのは疲労もピークに達している時だった。
リサは、食事に連れ出してくれたジャレットの話したいことが、債務の支払いについてだとばかり思い込んでいた。
まさか、7歳になるジャレッドの娘の母親役を、そう彼の妻になってくれないかと申し出されるとは思いもしなかった。

妻が亡くなった後、母方の実家に預けていた娘を引き取るためにどうしても「妻」が必要になったジャレット。思い浮かんだ女性は、最近、融資をした男性の娘リサだった。ということで、行動に移ります。
形だけの結婚だからと言いくるめ、無垢なリサの怯えを知りつつも、いたぶるように式直後から、その約束、破ってるし。
リサへの恋情が抑えられなくて、つい、性急に彼女を求めてしまい、大層、怖がらせてます。
まぁ、なんというか、言葉が全く足りないジャレット。
その上、リサに好かれていると思っていないから、彼女の行動を悪く取りがち。
一生懸命、説明するリサの言葉に、思い違いをしていたことを知らされ、かなり焦ってます。
何とか彼女に振り向いて貰えないだろうかと、祈るような気持ちで迎えたクリスマスに2人の思いが交差します♪


リズ・フィールディング
傘をさした騎士 R-1899 ハーレクイン社  発刊:2003.09.20
ヒロイン:フィリー・グレシャム(フィナンシャル・プンニング・コンサルタント・22哉) ヒーロー:カラム・マクブライト(ドキュメンタリー映画監督/愛称カル)

あらすじ
母がロンドンまでの読み物用にと買ってきてくれた雑誌に掲載されていた心理テストの結果にフィリーは愕然とした。確かに虎は無理だと思っていたけれど、小猫ぐらいにはという望みもむなしく、私は「ねずみ」らしい。自分を主張せず、おしゃれにも無頓着で、将来を誓い合った(と私は思っている)隣家のドン・クーパーから手出しもして貰えない私なら当然なのかも……ロンドンに転勤することが決定したことはいいことかもしれない。 この機会に虎に変身するのだ。
虎に変身するのが、いかに大変であるのかフィリーが思い知るのは容易かった。ロンドンの地下鉄で迷子になり、地上に出てみれば雨がしとしと。つかまえたと思ったタクシーは、どうやら先に男性が止めていたようで……その男性が差していた傘から滴り落ちた雨水で服はぐっしょり……これこそ濡れネズミのできあがりだわ。

カルにとって、フィリーは歩くトラブルメーカー。目を離した隙に何をしでかしてるかわからない楽しさに、このままお持ち帰りをしたくなるほど、ノックアウトされてます。彼女が、居候する予定の部屋の姉妹から、自分が「ゴージャスなゲイ」と教え込まれたと知り、これは警戒されずに彼女と知り合えるチャンスとばかりに訂正もしない計算高さ(笑) フィリーに幼なじみの婚約者がいてるらしいことも早々にわかってさえも、ロンドンに手放した相手が悪いと開き直ってるところが、なかなかのもの。フィリーの天然な会話に、心底楽しそうにうっとりとしているカル。楽しい作品となってます。


ルーシー・モンロー
許されない口づけ R-2022 (株)ハーレクイン  発刊:2005.02.20
ヒロイン:サヴァナ・マリー・キリアキス(未亡人・二児の母・27歳) ヒーロー:レアンドロス・キリアキス(船舶業界の大物・新妻を亡くす・32歳)

あらすじ
渇望するほどに心惹かれた女性は、既に人妻だった。
レアンドロスは、主催していたパーティの喧騒を避けるようにテラスで一人たたずんでいた女性の唇を強引に奪ったあとに、無情にも告げられた事実に顔色を失った。
それも、一族中から反対されながらも結婚した従弟ディオンの妻サヴァナだったのだ。
その後、ディオン夫妻の不仲は、レアンドロスの耳にも入っていた。 男遊びに勤しんでいるサヴァナを扱いかねて、ディオンが無謀な飲酒やこれ見よがしの女遊びに走っているらしい。
到頭、サヴァナが米国へと去った後、ディオンの荒んだ生活は拍車がかかり、レアンドロスの新妻ペトラを道連れに飲酒事故でこの世を去った。
ペトラは、妊娠4カ月で男の子を身篭っていた。
ディオンを自暴自棄に走らせる原因を作ったサヴァナに復讐しなければ、レアンドロスの気が済まなかった。

ペトラが産む筈だった息子を代わりを産んでもらうと、サヴァナに宣告するレアンドロス。
断れば、毎月の手当て一万ドルを止めてやるとの脅しまでする非情さ。脳卒中で入院している伯母の費用をその手当てから出していた、サヴァナは為す術もありません。
……これでもかというくらい耐え忍ばなければいけない可哀想なサヴァナの状況がいろいろと描写されるんですが、今一つ、しっくりと来ず。
19歳の時にプレイボーイのディオンと結婚したのも、伯母の入院費を工面したいというお金目当てがちらほら覗いてるし。
飲酒事故を起こして亡くなったディオンに虐待されていたサヴァナの結婚生活は悲惨だったに違いないんだけど、別居期間中、その夫から多額の手当てをもらって(小さいながらも自宅もゲット)働きもせず大学に4年間通っていたという設定もなー。
幼い子ども2人を抱えているからこそ、こうもっと地に足のついたキリアキスと縁を切るような生活をしていてくれてた方がストイックな感じがしていいんだけど。
メモ:「R-2151:ギリシアの聖夜」のチャリティーディナーにレアンドロスが顔出ししてます。クロース兄弟と年の離れた幼馴染みの関係らしい。


愛と憎しみのギリシア R-2094 (株)ハーレクイン  発刊:2006.02.20
ヒロイン:レイチェル・ロング(会計士・23歳/レイチェル・ニューマンに改名) ヒーロー:セバスチャン・クロース(大企業経営者・30歳)

あらすじ:クロース家長男編(次男編
尊敬する大叔父が急死した。
誇り高く生きていた大叔父は、ここ最近、屈辱に塗れていた。6年前に結婚した相手アンドレアが原因だった。身持ちの悪い彼女が引き起こす浮気騒動に、大叔父は神経をすり減らすばかりだった。
堪忍袋の緒がとうとう切れ、離婚を言い渡す直前に起きた交通事故で別れたがっていたアンドレアとともに、この世を去ったのは皮肉としか言いようがない。
やり場のない憤りが、セバスチャンの心の中で荒れ狂っていた。
その怒りの矛先が、アンドレアの連れ子であるレイチェル・ロングに向かっていくのを、セバスチャンはどうしても抑えることができなかった。

前半は、レイチェルのことを身持ちの悪い母親と同じ穴の狢だと誤解したセバスチャンが暴言を吐きまくり、後半は自業自得とはいえ、地に墮ちた自分の信頼を回復しようと涙ぐましい努力をするセバスチャンという2部構成となってます。
セバスチャンと初めて出会った17歳の時から、レイチェルは彼に恋心を抱いています。対して、セバスチャンも彼女のことが気になり、何かと世話を焼くという紳士ぶり。
それが、大叔父の理不尽な死によって、あの優しくて思いやりのあったセバスチャンは消え去り、ひたすらレイチェルを蔑むような言動をとるセバスチャンが大活躍(?)
内気で誠実なレイチェルの本質を知っていながら、憤りに任せて彼女を奈落の底まで叩き落として傷つけた報いは、当然、自分の身に跳ね返ってくることとなります。
母親に誤解を指摘され、慌ててレイチェルに謝ろうとしたセバスチャンに残されていたのは、もぬけの殻となった部屋とゴミ箱に捨てられた彼との思い出の品々。
優秀な探偵を雇い、レイチェルの行方を掴もうとするセバスチャンですが、杳とも知れないまま2ヶ月以上。ようやく彼女自身から連絡が入ったものの、
「妊娠している上に、心臓病を患っている」
自分にもしものことがあった場合、赤ん坊の将来を託したいという願いから渋々電話をしただけのレイチェルを前にして、セバスチャンは自分の手で粉砕してしまった信頼を取り戻すために奔走することとなります。
強引にものごとを進めていこうとする態度は相変わらずで、そのおかげでレイチェルのお冠にあい、退却を余儀なくすること数回。猪突猛進型のセバスチャンの不手際な求愛ぶりが美味しい作品であります。
メモ:「R-2151:ギリシアの聖夜」 で2人のその後(子どもが2人)が読めます。熱々。


ギリシアの聖夜 R-2151 (株)ハーレクイン  発刊:2006.11.20
ヒロイン:イーデン・クロース(主婦・慈善事業に打ち込む・結婚3年目) ヒーロー:アリスティド・クロース(大企業共同経営者)

あらすじ:クロース家次男編(長男編
対向車線を超えてトラックが突っ込んできた事故のおかげで、アリスティドの記憶に欠落部分が生じた。
愛息子テオのことはわかるのに、その母親であり妻であるイーデンという女性のことを全く覚えていないのだ。
長年の友達でもあり、有能な個人秘書であるカサンドラは、つらそうにイーデンの悪妻ぶりを言葉少な気に語り……。

アリスティドの個人秘書カサンドラの暗躍で、夫婦の仲が危機に瀕してます。
まぁ、王道の展開でアリスティドはカサンドラを聖女にまつりあげてまーす。
トラックとの衝突事故で、妻イーデンに関する記憶だけがなくなった状況にあったアリスティドは、イーデンのやることなすことを色眼鏡で見ていて、つらくあたることあたること。
うむ、あとで平身低頭、謝ってちょーだい。


レイチェル・フォード
愛が目覚めていく R-892 ハーレクイン社  発刊:1992.02.20
ヒロイン:セリーナ・ケアリー(ビジネス研修コース受講中) ヒーロー:アレックス・ペトリデス(大企業経営)

あらすじ
手荷物受け取りの手違いで、空港の小部屋に通され閉じこめられたセリーナは、そこで一番会いたくない人物の訪問を受けた。
3年前16歳の時、余命いくばくもない母の懇願と娘の願いを何としてでも叶えたい祖母の圧力に負け、セリーナは再従兄で10歳年上のアレックスとの婚約を承諾してしまった。断ってくれるとばかり思っていたアレックスが、家族の長という責任感から、婚約後数日も経たない内に結婚式を挙げるという母と祖母の願いまで承諾したのだ。式の後、品行方正な態度で、形式張った頬をかすめる程度のキスしかしなかったアレックスの濃いブルーの瞳の中に欲望のきらめきを見た時、セリーナは恐怖にも似た緊張を覚えた。そのまま、披露宴の席を立ちアレックスの元を立ち去れたのは、ただ運が味方してくれたからだ……そのアレックスが、目の前にいる……

16歳のセリーナに恋して、彼女が母親と祖母との圧力に負けて婚約を承諾したのをこれ幸いと、あっという間に結婚まで持ち込んだアレックス。身体は大人でも、精神的にはまだ幼い少女のままだったセリーナに、ちょっと強く迫った途端、イギリスまで逃げ帰られて3年。すぐに戻ってくると高をくくってたものの、一向にやってくる気配のない彼女に、業を煮やして画策しております。ギリシアに連れてくれば、すぐにでも自分の腕の中に飛び込んでくるものと思っていたアレックス。その自信は一体どこから沸いてくるのか、流石のギリシアヒーロー(笑) 弟ニックとの仲の良さに目がくらみ、嫉妬に駆られて岩場で押し倒してセリーナの恐怖を倍増させてるあたりなんて、振り回されてるわ〜と小躍りしちゃった。怖がらせたと猛反省をした彼の品行方正ぶりが、羊の皮をかぶった狼なんですが羊の皮が薄くてねー(笑) でも一生懸命、怖がらせないようと努力してる狼さん♪


ローズマリー・シュナイダー
あなたに降参 R-576 ハーレクイン社  発刊:1987.12.20
ヒロイン:キャサリン・ガードナー・ロレンス(仕出屋・36歳) ヒーロー:ニック・バーガニン(経営コンサルタント・38歳)

あらすじ
キャスリン・ロレンスは旅先での情事相手の筈だった。なのに、彼女がボストンに住んでいるという話を頼りに、ここまでやってきて電話帳を必死に繰っている。
先に島を後にしたのはニックの方で、彼女に何の約束もしなかったことをこれ程、悔やむとは。確かにあの時は、それが良いと思ったのだ。
キャスリンは過去のことを話すのも口が重くて、現在の事となると更に閉じてしまうから、既婚者ではないかと疑っていたのだ。
カリフォルニアに戻ってから、彼女が恋しくて既婚者でも構わないとまで思い詰めてとうとう、ボストンに本拠地を移すことに決めてしまっていた。
けれども再会したキャスリンは、ニックを見て両手を挙げて迎えるどころか、今すぐ立ち去って欲しいと必死の形相で言ってきたのだった。

キャスリンは近々結婚予定です。婚約者にあたる男性は、旅先の情事の件を知った上でもなお、彼女と結婚したいと求婚してます。
待ったなしの状況がニックを待ちかまえています。それなのに、過去に発した言葉のおかげで、いらぬ苦労をし続けることに。
2度と結婚はしないとか、罠をしかけて(妊娠を盾に)結婚を迫った最低の女だとキャスリンを罵ってしまったり。
妻子を捨てた父、結婚離婚を繰り返す母。キャスリンは男性の愛情が永続的なものとはどうしても思えません。そんなキャスリンに信じてもらうために、ニックが必死にあがいてます。