シルエット・ロマンス
清純路線もの、コミカルものが多いシリーズ(だと思う)

アーリーン・ジェイムズ
野ばらのエチュード L-247 ハーレクイン社  発刊:1986.10.20
ヒロイン:ジョゼフィン・ジャクソン(雑貨屋の手伝い・裁縫師・21歳/愛称ジョージー) ヒーロー:ニコラス(複数企業の経営者・35歳/愛称ニック/本名ニコラス・ブドロー

あらすじ
三年前、父が水難事故で亡くなった後、ジョージーは折角入学したばかりの大学を中退せざるを得なかった。
1人 遺された母のために故郷に戻り、家業の雑貨屋の手伝いに精を出していた。そんな肩に背負っていたものが、母の再婚で、軽くなった。
「お金さえ貯めれば、都会に出ていくことができる」
ジョージーは、得意の裁縫の腕を小物製作や、枕カバーの刺繍に発揮して、この地方で行われる祭りで店を出し、稼ぎを得ようとするのだった。

たまたま立ち寄った田舎の祭りで、出会ったジョージーに一目惚れしたニック。彼女を誘ったみたものの、ガードが堅くて踏み込めない。
それではと、ジョージーのボーイフレンドから彼女の現況を金を払って聞き出します。
ジョージーの裁縫の腕前なら、母親の骨董家具店に雇ってもらうには、十分の技能であると確信したニックはジョージーを攫うように自分のホームグランドに連れて帰ります。
冷徹なビジネスセンスを持つ彼は、素早い行動と決断で仕事を成功に導いてきたけれど、
「私生活まで同じように行動しているって、やっと気付いたんだ」
「君にもあわてて近づいてしまった」と、反省しきり。
プレイボーイヒーローが、片田舎で都会に出ることを夢見ているヒロインをかっさらって衣職住の提供に奔走するお話し。
ヒロインにかなり警戒されるわ、母親との密談を聞かれて拒絶にあうわで、もてもて街道まっしぐらで培ってきた天狗の鼻をポッキリ。
諦めようとして諦めきれず、捨てられた子犬のように後をつけて、彼女が花開くのを遠くでしか見守れない、このやりきれ無さ〜♪がいい感じ。
ヒロインの突っかかり度が、もう少し低かったら更に好みの作品。キャンキャンと吠えてまくってます(苦笑)


カーラ・キャシディ
最後のプロポーズ L-1180「恋は気まぐれ」に所収 (株)ハーレクイン  発刊:2006.05.20
ヒロイン:レベッカ・バクスター(元教師・25歳) ヒーロー:ニコラス・スタンベリー(エンデバーグ王国皇太子・29歳)

あらすじ
父王が下した期限まであと3週間。もう時間は残されていない。
1年前、30歳になるまでに結婚しなければ王位継承権を剥奪すると言い渡されたニコラスは、相手を見つけようとそれなりに努力はしたのだ。
少しでも気になった女性であれば、デートに誘った。しかし結果は、大衆紙のゴシップ記事の常連となっただけだった。
生まれてから今まで、良き王となるためにあらゆることを教え込まれ、実践してきた。
こんな下らない父親の命令で、継承権を剥奪されてはかなわない。
腹をくくったニコラスは、いとこであるウィンボロー王国王女セレナのパーティ会場に出席していた一人の女性をターゲットにするのだった。

ニコラスが選んだのは、レベッカ・バクスター。セレナ王女の夫ガブリエル・モーガンの前妻(故人)の妹にあたる女性。
愛がなくても結婚生活をおくることができると思っているニコラス。
深い愛情を土台に結婚生活をおくりたいと願っているレベッカ。
ニコラスは、レベッカの結婚に対する姿勢を覆すことなど簡単にできると、思っています。
が、幸せな結婚生活を夢見ているレベッカは、強し。
ニコラスのプレゼント攻勢、真摯な態度にも表向きぐらつきません。
(いいムードになっているにもかかわらず)数度に渡るプロポーズも成就せず、一体、自分の何が欠けているのか……悩む、悩むー。
答えがわかった時、我も忘れてレベッカの元へと駆けつけることとなります。


カーラ・コールター
忘れえぬ面影 L-1175「ずっと忘れない」に所収 (株)ハーレクイン  発刊:2006.03.20
ヒロイン:アシュトン・バーナデット(会計事務所秘書) ヒーロー:ボウエン・リーヴ(体育教師・26歳)

あらすじ
荒んだ地域にある高校の体育教師として働き、その上、時間を捻出してその地区のアメリカンフットボールのチームコーチとして、ボウエンは日々を忙しくすごしていた。
疲れた身体を回復するのに必要なのは、充分な睡眠。
その睡眠を削る、いたずら電話が真夜中にかかってくるようになり、ボウエンはかなり苛立っていた。
「あなたは、ほくのお父さんなの?」
幼い子どもの声で、かかってくるそのいたずら電話は、ボウエンが一生抱えていかなければならない過去をつきつけてくる。
教え子のハイテク知識のおかげで、いたずら電話をかけている子どもの住所を調べ上げたボウエンは、相手先に乗り込むのだった。

子どものいたずらを注意しようと乗り込んだ先にいたのは、魅力的な未亡人アシュトンと、幼い少年。そして、その少年の瞳の色は、ボウエンと同じ深い緑色。
ということで、ボウエンの若気のあやまちとその結果とか、未亡人と仲良くなっていく過程などがあっという間に、描かれています。
何と言うか、余韻のないままに話が進んでいく〜。短いから仕方がないんですけどね。


ジュリアナ・モリス
九年目のプロポーズ L-971 ハーレクイン社  発刊:2001.11.20
ヒロイン:ミーガン・オバノン(宿泊施設経営・27歳) ヒーロー:タイラー・オバノン(不動産会社経営・34歳)

あらすじ
2年前に泥酔の上スポーツカーを暴走させて、夫ブラッドは亡くなった。その頃には既に別居状態に入り、数日後には離婚の申し出をミーガンはするつもりでいた。
「死が2人を別つまで」 と結婚式で誓い合ったことは、ブラッドの無謀な行為のおかげで達成されたのだ。
オバノン一族は、夫の言動に傷つけられていたミーガンを支えていた。そのお返しにと、毎年、開催される「一族の集い」の会場の提供を、ミーガンは申し出たのだった。
その集いに参加しない、タイラー・オバノンに、招待状を出して欲しいという一人娘カーラの懇願に負け、ミーガンは送るのだった。
タイラーと初めてあったのは、ブラッドとの婚約パーティの席上だった。ブラッドとは釣り合いが取れないとばかりに、睨むように冷たい視線を投げ掛けられて以来、タイラーはミーガンにとって苦手で仕方のない人物だった。

ミーガンの容姿コンプレックスと、タイラーの施設育ちコンプレックス。
そのコンプレックスを互いに、癒しあう作品となってます。
ことあるごとに接触したり誘惑したりするタイラーを避けようと逃げ回るミーガンですが、一人娘カーラを筆頭にオバノン一族は団結して2人をひっつけようとあれやこれやと頑張ってます。
施設で育ったために、子供時代に経験する筈だった遊びを全く知らずに成長したタイラー。一族の集いで、その遊びの楽しさを知り溝のあった親戚付き合いにも親しんでいく様子は、微笑ましい。
亡くなったブラッドに、女性としての自信を根こそぎ取り払われてしまったミーガンに、タイラーが褒めずにはいられないとばかりに、賛美しまくってます。
シルエットロマンスだけあって、淡々情欲(笑)描写です。まぁ9年間、何の行動も起こさず片思いという気の長いヒーローってのも、スレてる私にとって信じ難い存在だ。


デナ・テリル
罠におちた女神 L-212 ハーレクイン社  発刊:1986.01.20
ヒロイン:ダイアナ・ラックレイン(売り出し中の画家・23歳) ヒーロー:カレブ・ブキャナン(ブキャナン美術商会経営・32歳)

あらすじ
弟夫妻が事故にあった。たった1人の身内だった弟バレットは、ほぼ即死で、その妻イレーヌは一生車イス生活を余儀なくされる……。
夫婦生活が暗礁に乗り上げていたのは、イレーヌの泣き言から聞き及んでいた。
「バレットの愛人が離婚を迫っている」事態に、カレブはバレットに再三に渡る忠告を更に与えようとしていた矢先の事故だった。
その愛人ダイアナが、自分の出した手紙を取り返すために別荘に忍び込んだ場面を取り押さえることになろうとは……。
手紙をたたき返す過程におきた口論で、つい我を忘れてダイアナを罰しようとしたキスに夢中になったことは、カレブにとってもっとも消し去りたい記憶となった。
それは、二年前の嵐の夜の出来事だった。

「今後ぼくには近づくな」と、別荘から放り出したダイアナと再会したのは二年後。
偶然乗らざるを得なくなった列車が駅で停車している時に、彼女が満面の笑みを浮かべて幼児を抱き上げている姿を窓越しに見つけることとなります。
ダイアナが抱いている男の子は、自分にそっくり。一目で弟の血を引いているといことに気付くカレブ。
弟の血を引く子供を、ブキャナン家の庇護の元で育てなければいけないとか、その上、逆らえば子供を取り上げると脅し、ダイアナと結婚することに成功。いきなり、自分の側に束縛しちゃうお手並みは見事です。が、居丈高に接し過ぎたためにダイアナの防衛本能と抵抗姿勢はMAX状態で……きりきり舞いさせられる新婚生活を過すのはお約束〜♪
亡くなっている弟や、ダイアナの友人に嫉妬するカレブが、チラリと見え隠れして良い展開。何せ、弟の本当の相手は、ダイアナの姉だということが読者には最初からわかっているので、カレブの動揺が美味しいです。


ヘザー・ヒル
バイロンの恋人 L-224 ハーレクイン社  発刊:1986.04.20
ヒロイン:マギー・ジョルダン(リフォームアシスタント) ヒーロー:エダン・ディーン(貴族)

あらすじ
本来、上司のピーターが赴く筈であったディーン・パークの館の改修作業の指揮を、任されることになりマギーは張りきっていた。大きな仕事であるとともに、館はマギーが敬愛する詩人バイロンに縁があったから。
約束の時間に遅刻しそうだと領地内に入った後も、スピードを出していた車が、カーブを曲がりきった途端、羊の群れが目に飛び込んできた。
羊をよけようとハンドルを切った車は、見事、川に頭を突っ込む形で停まった。前輪がむなしく川床で空回りし、マギーは困り果てていた。そんな彼女の救世主が、黒馬にまたがってやってきた。
「きみは羊をひき殺すつもりなのか?」

正当な意見を述べるヒーローに、カチンときて言い返すヒロイン。その罰に、マギーがキスされまくってます。
「いっ、いきなりキスしてるよ、このヒーロー」というくらい、スキンシップが多かった。
しかし。頻繁にヒロインにちょっかいを出す割に、メロメロ雰囲気が漂ってこないヒーロー……。
そして、ヒロインに慎みというか、謙虚さがないというか、品が無いというか。
普通、 仕事で初めて訪問した館に宿泊した翌朝に、近くの湖で素っ裸で泳ぐという所行を選ぶ?
雇い主に対して失礼過ぎる口の利き方は、職業人としてなってない……と、かなり魅力の低いヒロインに、メロメロ濃度の薄いヒーローのお話しでした


マクシーン・マクミラン
勝利の赤いバラ L-328 ハーレクイン社  発刊:1988.06.20
ヒロイン:アドリアンナ・アダムス(葡萄園主の娘・24歳) ヒーロー:ギャレット・マローン(老舗厩舎のヘッドトレーナー・29歳)

あらすじ
心底惚れ込んで手塩にかけて育てあげている「セラザン」がなかなか勝てない。ギャレットの勘では、今日のレースは絶対に首位を突っ走るという感触があるのに結果が残せないのだ。
確かに神経質なところのある馬なのだが……。厩舎側が結果を残せない馬を後生大事に抱えるほど、甘くないのは知っていたが、ギャレットが目をかけている馬なのだから、手出しはしないだろうと高を括っていたら甘かった。
ギャレットが出張で厩舎を不在だった間に、ニューヨークで開催されたオークションレースに出場させてしまったのだ。入札があれば、セラザンは2度と、ギャレットの元に戻ってこない……。

父が経営している葡萄園の木の状態がおもわしくない上に、挿し木をして治療をしてもすぐに成果が得られないのは当然という状況に陥ったことから、アドリアンナは大きな賭にうってでることを決意。
自分がもっているだけの財産をつぎこんで、名馬をオークションで買い付けて種牡馬として商売をしようと計画をたてるのですが……。
アドリアンナの伯父が厩舎を経営していることから、競馬業界に近しい身とはいえ、サラブレットを買うのは初めて。
格安の6000ドルで手に入れた「セラザン」に、有頂天となったが、そこからものごとがつまずいてばかり。
セラザンの売り主であるワーシントン厩舎のヘッドトレナーであるギャレットが、セラザンを受け渡すのを渋ってくるし、アドリアンナをものにしようと迫ってくるし。
セラザンの調子が何故、悪いのか?を絡めて、ロマンスが進行していくお話し。
アドリアンナに睡眠薬を一服盛るという強行手段にでる、周囲の「大人たち」に寒々しい感じを受けたんですが、だって一服盛らなければならないようなせっぱ詰まった状況じゃないんですよ。
彼女が夢破れて父の元に帰郷しても、追いかければいいだけの話なのに。


メアリー・キャロル
白夜 L-280 ハーレクイン社  発刊:1987.06.20
ヒロイン:ラーキン・エイブリー(雑貨屋の手伝い・デンマークをサイクリング旅行中・22歳/愛称ラーク) ヒーロー:タグ・ハンセン(デンマークの実業家・32歳ぐらい)

あらすじ
ラークにとっては少なくない貯金をはたいて、テキサス州ヒューストンからデンマークに旅行に出かけたのは、交通事故に遭う為ではなかった。
広場で、高級車に轢かれかけ、乗っていた自転車は大破、そして手首は骨折したのではないかと思わせる痛みを彼女に与えていた。
車を運転していた男性タグ・ハンセンが、心配げな表情で慌てて駆け寄ってきたが、ラークの減らず口に顔をしかめ、小言を落としはじめだした……。

長年、探し求めていた女性が、ラークであるとタグが気付いたのは、少ししてからのこと。彼女が見せるしぐさは、自分を誘ってるとしか思えないのに、その誘いに乗ってみれば素気なく肘鉄をくらったりして、一体、どんなゲームをしているつもりなんだ!?
タグの今までの女性関係を、ラークにも当てはめてお付き合いを強要していたことに気付くのは、しばらくしてから。かなり女性不信に陥ってた(タグはそれを自覚していない)せいで、
「ラークが無垢なのは表面だけだ」と思い込んで、セックスアピール何ぞをするから、反発を招くのです。後半、清く正しい友情関係というか兄妹というか父娘というか、そういう間柄に徹しなければラークを側に置いておけない状況下に追い込まれてます。
しかし、タグ自身、彼女を監禁しているようなものという罪の意識があったらしく、そのあたりを指摘されて切れてます(笑)
タグに惹かれていることに混乱しているラーク。何かあるたびに、突っかかった物言いをしまくっては、反省するという繰り返しが多すぎるよー。タグもなんだか、理不尽な言動をしちゃってるんで、似た者同士というべきか。


リタ・レインヴィル
悪魔に口づけを L-290 ハーレクイン社  発刊:1987.09.20
ヒロイン:トレイシー・マグワイア(コンピューター技師・25歳) ヒーロー:ヨーク・ドノバン(複合企業の統括者)

あらすじ
大企業として社内のコンピューター化は必至であることは重々承知であったが、ヨークの中で、コンピューター化だけで企業が成り立つわけではないという思いもあった。そう、正直なことを言えば、ヨークはコンピューターが嫌いだった。
だから、社内のコンピューター化を押し進めるにあたって契約した会社から、派遣されてくる専門家に対して、軽んじる感情があったのは確かだった。その専門家が、見事な赤毛の持ち主で少しばかり因縁のある女性だったし、彼の情欲に火をつけたのも影響してしまった。
コンピューター技師として優秀な彼女の働きに対して正当な評価をせず、プライベートな、そう情事を持ちかけることの方に比重をかけすぎたのだ。

コンピューター化のプロジェクト開始にあたって挨拶にやってきたトレイシーに、
「会社は会社。ぼくはぼくさ。必ずきみを手に入れるよ」と、宣言するのはいかがなものか(苦笑)
トレイシーを情事に引っ張り込む為に、やりたい放題のことをヨークはしでかしているんですが、 如何せん、出張は多いわ、仕事が忙しすぎるわでままなりません。その上、トレイシーの仕事量も半端じゃない状況(限界に挑戦したいのか、半年以上必要なプロジェクトを2カ月半で終える気満々)です。
出張疲れでふらふらになっているヨークと、仕事においまくられ24時間勤務となってしまい、何もせずにベッドにばたんきゅーしたいトレイシー。そんな体調の2人が、彼女の下宿先でディナーに突入して、案の定、トレイシーは食後に眠り込んでしまいます。そんな彼女を肩に抱き寄せ欲求不満になりながらも、2時間ばかりうつらうつらするヨーク。
……いい雰囲気じゃないか〜。
でも、金目当てだった前妻に莫大な慰謝料を奪い取られて離婚したという経験のあるヨークの了見の狭さが言動の端々に出て、トレイシーを傷つけていくこと数回。堪忍袋の緒が切れて、故郷に逃げ帰ろうとした彼女をヨークは必死に追いかけることとなります。

 

リティーシャ・ヒーリィ

あの烈しい夏 L-1 (株)サンリオ  発刊:1981.11.05
ヒロイン:ジェーン・サリヴァン(サイモンの助手・23歳?) ヒーロー:サイモン・ウエイド(有名作家・35歳?)

あらすじ
大学教授の父に育てられたジェーンは、内気な女性だった。母から受け継いだその美貌を心配した父は、ジェーンを世間の荒波から隔絶させるがごとく、自立を促そうとはしなかったのも原因だった。
そんな深い絆で結ばれていた父が、長い患いの果てに亡くなってジェーンは脱け殻のようだった。
それでも、新しい生活に踏み出さなければいけないということは、わかっていた。だから、父の友人が紹介してくれた人気作家サイモン・ウェイドの元で資料整理をする仕事に応募したのだ。
ジェーンが想像していたサイモン・ウエイドは、初老の放蕩者で、目の前にいる長身で老いの気配など全く見られない美丈夫だとは思いもしなかった。

サイモンが書く新作の資料集め及び整理と、蔵書目録の作成がジェーンの仕事となります。サイモンの蔵書量の凄さに賛嘆の声をあげるジェーン。とても、本好きなジェーンが、嬉しそうに本棚を覗き込んでいる様子が可愛らしい。
そんな彼女に、一目惚れに近かったサイモン……ですが、彼の素行は悪いわ、性格はひねくれてるわで、初心なジェーンは混乱しまくってます。
そして、ジェーンの良さに気付いたのは、サイモンだけではなく、元妻がつれてきた人気俳優デイヴィッド、近隣で随一の富豪ジョンが彼女に優しく接していきます。
3人の男性が、ジェーンの愛情を勝ち取ろうとする展開となりますが……サイモンのやり方が一番、ヘタレ(笑)
メモ:落雷による火事の救助活動、元妻と不良娘に仕組まれた落馬


レイ・モーガン

罪な出会い L-1164(【始まりはいつも…】所収) (株)ハーレクイン  発刊:2005.11.20
ヒロイン:チャイナ・ブレイダン(インテリアデザイナー) ヒーロー:トレント・ペイトン(会社の法務部長・弁護士)

あらすじ
チャイナは、姉メリンダの尻拭いを嫌というほどしてきた。
メリンダの頼み事は断ればいいと思うのだが、13歳の時に両親が事故で亡くなった後、姉は学校を辞めて働き出し、チャイナを州立大学まで通わせてくれたのだ。
だから、今回も元上司トレント・ペイトンに送ったラブレターをとり返して欲しいという頼まれ事を断りきれなかった。
そのラブレターを盾に、トレントは姉を操ろうとしているらしいのだ。
「 何としてでも、手紙をとり返してあげたい」
チャイナは。決意も固く、トレントのオフィスに忍び込むのだった。

チャイナは、当然、現行犯でトレントに捕まります。
しっかり握ったチャイナの腕を放さないまま、トレントは今、陥っている苦境を脱する手助けをしてくれるのなら、警備員は呼ばないと提案というか脅しをかけます。
母親が、開いた花嫁候補者達の閲覧会場に婚約者として一緒に出て欲しい。
パーティに行くしかないチャイナ。
チャイナに惹かれているトレントは弁護士ならではの口の上手さを駆使&機に乗じて、彼女を搦め捕っていくのですが、二人の間には、「メリンダの手紙」が障害として立ちはだかっているのでした。
本当に、短編作品。頁数がもっとあれば話が膨らんで面白くなっただろうなぁと思える作品。


ロズリン・マクドナルド
アザレアの咲く丘 L-393 (株)ハーレクイン  発刊:1989.11.20
ヒロイン:テレサ・ラベル(改修建築技師/愛称テリー) ヒーロー:ダーク・ワーナー(実業家・元NFLのクォーターバック・34歳)

あらすじ
ダーク・ワーナーは、NFLの花形選手として世間の記憶に残る程の活躍をした後、3年前に転身した実業界であげた業績も伝説的なものだった。
有り余るほどの金の使い道はいくらでもあった。しかし、今、心惹かれているのは、荒れ果てた広大な庭と打ち捨てられた白い屋敷アザレア館だった。
修復費が納得のいくものだったら、アザレア館を会社の保養所のようなものにしたい。
ダークが館にやって来た時には既に、修復にいくらかかるのか、見積を算出する人間が見回ってくれているようだった。ダークは、物音がする方に足を向けた。

目に入ってきたのは、長身でありながらも儚げな風情をもつ女性だった。大きな緑の瞳がダークを見つめ返している。
まさか、この女性が今までやり取りをしていた一流改修建築技師のテリー・ラベルなのか!?
余りの驚きに、差し出されていた手を握り返しもしない失態をしでかしたために、彼女に大きな失望と敵愾心を抱かせてしまったことをダークは後々まで悔やむことになるのだった。

大学生の時に、婚約した相手がフットボール選手のジェィクだったテリー。その婚約は、ジェイクがテリーを捨ててブロンドのチアガールと結婚するという結末に終わってます。
その時、受けた痛手は癒えておらず、テリーはダークとの関係に一歩踏み出せずにいます。
テリーが過去と決別するのを待つ作戦を選択したダークは、彼女が心を開いてくれる、その一瞬一瞬に心躍らせてます。
でもまあ、大人ですから、つい性急な言動をしてしまい、必死に衝動を抑えようと四苦八苦している姿が紳士でした。


ローラ・アンソニー

記憶喪失のシンデレラ L-802 (株)ハーレクイン  発刊:1998.05.20
ヒロイン:ボニー・ブラッドフォード(法律事務所秘書) ヒーロー:カート・マクナリー(金融家・桃園主・35歳)

あらすじ:あなたとウェディング・ベル
アカデミー賞女優であるエリザベス・デスティニーは、カートの婚約者だった。
初めて会った時、彼女こそ、自分が探し求めていた女性だと思ったものだ。しかし、交際を深め、婚約をした頃から、彼女は本性を現し始めた。金遣いは荒く、絶えず、文句を言い続け、カートの友人達を使用人扱いする始末だった。
極め付けは、カートのビジネスパートナーと寝ている場面に出くわしたことだった。あろうことか、カートのベッドで事を及んでいたのだ。
婚約は即座に破棄され、エリザベスは2度と顔も見たくない女となった。
それなのに、病院から連絡が入ったのだ。
「エリザベス・デスティニーが事故に遭って記憶を失い、怯えているだと?」
今度は、どんな下劣なことを仕出かすつもりなのだ。カートは憤懣やる方ない気持ちをなんとか抑えこんで、病院に出向くしかなかった。

エリザベス・デスティニーと瓜二つの容姿をもつボニー・ブラッドフォードは頭部を強打したことで記憶を失います。そして、収容された病院でエリザベスだと教え込まれ、元婚約者であるカートの元に身を寄せることとなります。
エリザベスがしでかした不始末のおかげで、針のムシロに座るような思いをさせられるボニー。しかし、生来の気質が滲み出て、次第に周囲の信頼を勝ちとっていく展開となってます。
まぁ、カートが「エリザベス憎し!!」という気持ちから吐いた暴言で、一波乱あるのはお約束♪
それにしても、ボニーが余りにもカートに対して、しなだれかかっていくというか、婚約破棄を覆したいと願う態度が強すぎ。「本来、内気な女性」という基本設定がうさん臭くなってるような気がしないわけでもなかったり……。