あらすじ
子どものようななりをしたバーバラ・ラムと出会ったのは10年前だった。長い手足をもつしなやかな肢体を、丈の短いTシャツとショートパンツが申し訳程度に包んでいた。
彼女の叔父ハリーが詐欺まがいの違法行為をしては、ヨーロッパ各地を転々としているのに振り回されているらしかった。社会の裏街道をうろついているハリーの側にいながら、バーバラはそんな社会のことはもちろんのこと、一般的な事柄にさえ、知っていないようだった。18歳という年齢でありながら、無邪気な子どもと同じだった。
男性に対しての警戒心を全く持たないバーバラに対して、ルイが抱いたのは彼女の何もかもを自分のものにしなければおさまらないような強い思いだった。
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