ダイナ・マコール(別名:シャロン・サラ
不思議な能力を持っていたり、殺人事件に巻き込まれたりするヒロインを助ける(支援する)ヒーローという設定が、多い……のかな? 


雷鳴の記憶 DM02-01(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2003.05.15
ヒロイン:ヴァージニア・シャピロ(新聞記者・28歳/愛称ジニー) ヒーロー:サリバン・ディーン(FBI捜査官/愛称サリー)

あらすじ
長期の勤務を終えて自宅に戻ったサリーは、大親友の妹ジョージア……今はシスター・メアリ・テレサから、送られてきた大判の封筒の中身を見て、跳ね立った。
新聞の切り抜きには5人の女性が突然自殺に走った記事が、手紙にはその女性達と自分たちのつながりが書かれていた。
「助けて、サリー。次の犠牲者はジニーかわたしのどちらかよ」

催眠効果を利用した殺人事件。
知人の女性が2人、突然自殺に走ったことを知ったシスター・メアリ・テレサはその薄気味悪さにできる範囲の調査に乗り出します。得られた結果は、20年以上前に小学校で英才児クラスに在籍していた7人の内、5人が短期間の内に既に自殺を遂げていたという事実。それも、どうやらおかしな電話を貰った直後に、命を絶ったらしい。
残りの2人である自分と親友のジニーが次の犠牲者だと確信したとき、助けの手を求めて兄の親友でFBI捜査官であるサリーに真相を書き記した手紙と新聞の切り抜きを送付します。同内容のものをジニーにも送り、身辺に注意するよう、特に電話には出ないように忠告。
シスター・メアリからの手紙で、ジニーは危うく難を逃れ、駆け付けたサリーとともに謎を解こうと一緒に行動を共にすることとなります。
催眠殺人の薄気味悪さは、前半で霧散していて、突発的に起こったレイプ未遂事件でジニーとサリーの関係が強く結ばれていく展開。
料理の腕前が「×」なジニーの手作り料理をもてなされることになったサリーの、気配りが細やかです(笑)


聖母(マドンナ)の微笑み DM02-02(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2004.05.15
ヒロイン:イザベラ・アボット(ホテル経営者) ヒーロー:ジョン・ジェィコブ・ドーラン(FBI捜査官・38歳/愛称ジャック)

あらすじ
大学を卒業したその日から、FBI捜査官としての毎日が続いている。年は38歳。この間に得たものは、めったに帰ることのない贅沢な家と、おそらく一生使う機会のない多少の財産、そして身体中に散らばる傷痕だった。
……もう、4年以上、休暇を取っていない。燃えつき症候群になりかけているのかもしれない。
疲労が溜まっている身体を浴槽につかってふやけそうになるまで過していた時に、電話が鳴った。
次の任務を告げる電話だった。
モンタナ州にあるホテル・アボット館で、30年近く生活をしていたフランク・ウォルトンが刺殺されなければならない理由を探り出す。
アボット館に出向いたジャックは階段に飾られていた女性の肖像画に心奪われるのだった。

遺伝子操作・不妊治療・ロシアからの亡命。
秘密を抱えていた7人の老人達に守られて育ったイザベラ。平穏な暮らしは、老人たちの1人が刺殺されたことにより、少しずつ崩壊を始めます。
他人に成りすまして、30年近くを生きてきた老人たちの無茶苦茶な生命倫理がイタダケナイ〜。
そして、不妊治療に没頭する女性の、生まれてくるだろう我が子の針路を決めつける盲信の気味悪さ。
感動するべき箇所なのかもしれないんですが、読後感の居心地の悪さったら……。
イザベラとジャックの関係も、なかなか掘り下げて描かれず、表面的な触れ合いで終わってしまってる作品となってます。


月影のレクイエム DM02-03(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2005.03.15
ヒロイン:キャサリン・フェイン(少年院の数学教師・26歳) ヒーロー:ルーク・デプリースト(郡保安官・元NFL選手)

あらすじ
癌を患っていた祖母アニー・フェインが亡くなる直前に話してくれた出生の秘密は、キャサリンを混乱させた。
たった1人の近い身内である祖母がこの世を去ってしまった喪失感。
自分が祖母と血の繋がりがないという事実。
しかし、考えるまもなくキャサリンは、故郷に埋葬して欲しいとの遺言を果たすために、祖母を「魔女」と呼び、忌み嫌っていた人々が住む地におもむくのだった。

キャサリンが「魔女」の孫だと知った途端に、態度を硬化させる住人達の中で、その因習をものともせず助力を申し出てくれたのが保安官ルーク。
物語は、祖母が何故、「魔女」と呼ばれるようになったのか、近在に出没する風変わりな泥棒の正体、そしてキャサリンとルークが互いに惹かれあって恋に落ちていく過程が描かれます。
血なまぐさいシーンは、取り合えずプロローグだけで、本章は過去の過ちが次第に正されていく展開となってます。
保安官ルークの、キャサリンへの傾倒ぶりは読んでて楽しい。


ミモザの園 DM02-04(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2005.09.15
ヒロイン:ローレル・スキャロン(透視能力を持つ・28歳) ヒーロー:ジャスティン・ブーブィエ(投資コンサルタント)

あらすじ
見事な赤毛と素敵な長い脚を持つ女性との熱い逢瀬が続いている。
もう、4ヶ月以上、ジャスティンが夜ごと見る夢だった。
もし、夢の女性が実在するのなら、なんとしてでも捜し出そう。ジャスティンは、固く決意していた。

代々、透視(未来を見たり、過去を見たりする)能力をもつ家系に生まれたローレル。祖母が亡くなったことでその遺産を受け継ぐこととなり、ミモザの園の屋敷にやってきます。
ワシントンでは、ローレルの能力は忌避されるものだったんですが、この地では、敬われ、自然と受け入れられていることに驚くこととなります。
行方不明になった女の子(ジャスティンの姪)を救出したりして、透視能力を発揮していく中、ジャスティンとの関係はどんどんと深まります。
彼は、ローレルの能力をあるがままに受け入れ、その能力が原因で傷つき苦しむ彼女を我が事のように心を痛めます。そして、何とか支えになりたいと申し出るときの気の配りようがグッときます。
過去に起こった事件と進行している事件の中で、今までどこにも心安らぐ居場所がなかったローレルが、ミモザの園を安住の地としていく過程が、描かれていきます。


哀しみの絆 DM02-05(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2006.07.15
ヒロイン:オリヴィア・シーリー(資産家の令嬢・27歳/愛称リヴィ) ヒーロー:トレイ・ボニー(刑事・29歳)

あらすじ
オリヴィア・シーリー
トレイが将来を誓い合うほど、夢中になった女性は彼女ただ1人だった。しかし、2人が生れ育った環境は余りにも違っていて、彼女は家族の反対に屈してしまった……。あれから、10年近くも経ってから、再び彼女と顔を会わせる日が来るとは思いも寄らぬことだった。
湖畔の別荘を買った老夫婦が、自らリフォームに精を出し、取り壊した壁の中から見つけ出したのは、古いスーツケースだった。何か金目のものが入っているかもと喜び勇んで開けてみれば、そこにあったのは幼い子どもの遺骨だった。
鑑識の結果、25年程前に、2歳を過ぎたばかりの女の子がスーツケースに詰め込まれたらしい。
事件の担当となったトレイは、殺された幼女の身体的特徴と、25年前当時に起こった誘拐事件の関連性から、シーリー家を訪れることになるのだった。

スーツケースに詰め込まれていた幼女の身体的特徴が、シーリー家のものと一致することと、死亡推定時期がオリヴィアが誘拐された時とかさなっていることから、
「幼女の素性は一体?」という謎を中心に物語が進んでいくこととなります。
高校時代、恋人同士だったオリヴィアとトレイが再会して、必死に忘れ去ろうとしていた想いがあっという間に甦ってきます。
2人の恋路を邪魔する輩とか障害物が全く出てこないので、ロマンスの山ありと谷ありの醍醐味を読めないのがちと、残念。
あと、本筋に関係のない事件が起こり過ぎて、切迫感が霧散していてまとまりに欠ける感じとなってます。


完璧な嘘 DM02-06(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2007.06.15
ヒロイン:メイシディス・ブレイン(大富豪の令嬢・輸入会社経営・28歳/愛称メイシー) ヒーロー:ジョーナ・スレイド(CIAの潜入捜査官)

あらすじ
潜入捜査が成功し、南米コロンビアの麻薬王カルデロンを刑務所にぶち込むことに成功したジョーナは久方ぶりに自宅に戻った。
疲労の極致であった彼を待っていたのは、わけのわからない留守番電話のメッセージだった。
「わたしが失ったものを、おまえも失うだろう」
その意味を理解したのは、16年前、真剣な気持ちで付き合っていた女性フェリシティの死を聞かされた時だった。
フェリシティの年の離れた妹メイシーが、姉が凶弾に倒れ、父が集中治療室で生死の境をさまよい、そして15歳になる甥エヴァンが誘拐されたと知らせにきた。
関係のない話だと突っぱねたジョーナに、攫われたエヴァンは、
「あなたの息子よ」と、メイシーが必死に食い下がってきた……。

父と子の関係を中心に据えた作品。
メイシーとその父親の関係、麻薬王カルデロンとその子ども達との関係、互いに会ったことすらないジョーナとエヴァンの関係。
15年間、その存在すら知らなかった息子、エヴァンを救出するために、ジョーナが動くこととなります。
ジョーナ自身が知らなかった息子のことを何故、敵方が知ったのか?
ジョーナの近辺にいるスパイが一体誰なのか?もからめて物語が進んでいきます。
裏表紙に記載されているあらすじは、ジョーナの頑なな態度が続くような書き方ですが、再会時だけ。主人公2人のロマンスは、あっという間に恋人同士……もっと逡巡があった方がいいのに。
サラリと読了できる作品
登場人物の苦悩などの描き方があっさりしていたせいのなのか、親子の再会など胸うつ場面があるのに、さほど、ぐっとこみあげるものがこない仕上がりでありました。


あたたかな雪 DM02-07(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2008.01.15
ヒロイン:デボラ・サンボーン(予見と遠見の超能力者・隠棲者・40歳) ヒーロー:マイク・オライアン(元軍人・45歳)
ヒロイン:モリー・シフェリ(児童心理学の修士・児童福祉の仕事に勤務予定) ヒーロー:エヴァン・オライアン(元軍人・イラク戦で負傷し退役したばかり)

あらすじ
飛行機がケンタッキー州の雪山の奥深くに墜落した。
オライアン家の一番幼い血筋にあたるジョニーが、その飛行機に搭乗していたことがわかった時、父、エヴァン・オライアンは正気を失いそうになった。イラク戦で命を失いかねないほどの傷を身体中に負ったことで退役し、療養しているところだったのだ。間近に迫ったクリスマスに、ようやく一人息子に会えると期待していたのに……。
墜落現場へ向かったエヴァンは不安な自身の体調を捻じ伏せて何としてでも息子を探し出すつもりだった。
決意を固めているエヴァンの泊まっているホテルの戸を叩いたのは、父マイク、祖父ジェームズ、曽祖父のソーンだった。

飛行機の墜落事故で一命を取り留めたモリーは、同じく助かった5歳の男の子ジョニーと雪山に逃避行する羽目に陥ります。それは、後ろの席で助かった2人の男性が、事故前からし続けていた言い合いの結末を殺人にまで発展させてしまったから。
脚を挟んで身動きがとれない男性の首を絞めて殺している場面を見てしまったことから、モリー達は逃げ出すこととなります。
その2人の逃避行の後を、殺人者とオライアン家の面々が追うことになります。オライアン家の手助けをするのが、予見と遠見の超能力をもつデボラ。彼女の能力を最初はうさん臭く思っていたマイクは、目前で行使される力に、考えを改めていくこととなります。
前半はモリーとジョンの救出劇。
後半はデボラの家に滞在することになり、エヴァンは息子ジョニーを命がけで守ってくれたモリーに惹かれていく展開となってます。
2組の愛情のゆくえが描かれるので、ロマンス的には淡泊な仕上がりとなってますが、 物語の展開は、読んでて面白かったです。


ふたきりの光 DM02-08(MIRA文庫) (株)ハーレクイン  発刊:2009.04.15
ヒロイン:ルーシア・マリーア・アンダハー(ウェイトレス/愛称ルース) ヒーロー:ジョーナ・グレイ・ウルフ(放浪者)

あらすじ
数カ月前から届けられてくる手紙は、日ごとに気味の悪い内容になっていた。
書かれている内容が自分の身に起こるのは絶対に嫌だった。そして、到頭、飼い犬のホーボーに魔の手が忍び寄った。小川の水辺に罠が仕掛けられていたのだ。
引き千切られそうになった足から大量の血が流れ出している。
ルースは助けを呼ぶために、男手のある一番近い場所、ガソリンスタンドへと山を駆け降りた。
店の扉をガタンと開けて
「助けてほしいの。ホーボーが罠にかかってしまったのよ。わたしじゃはずせない」
ルースの叫び声に、応えたのはよそ者の男だった。
「僕が助けるよ」

動物、人間関係なく、怪我、病気、何でもござれでジョーナが治療の大盤振る舞い。
目前の怪我、病気を全て治していってます。
動物とも会話を交わしているし。 桁外れの治療者です。
ジョーナのその力を何としてでも手に入れようと執拗に追い掛け回している大富豪(とその手下)。
そして、ルーシアのことを気に入った連続殺人犯の隣人。
2人に苦痛を与え続けていた人物たちに、容赦なく正義の鉄槌が下されてます。
ルースをストーカーしている男への鉄槌場面は胸が空く展開となってます。
作品全体としては、善男善女のカップルで、優等生すぎるのか、治療の大盤振る舞いがやり過ぎ感があるのか、読むのに苦労。