黄金の勇者の待つ丘で(上下) |
F-カ4-8/F-カ4-9 |
ヴィレッジブックス |
発刊:2008.10.20 |
ヒロイン:ジリアン(イングランド貴族、ダナンシャーのラナルフの次女) |
ヒーロー:ブロディック・ブキャナン(ハイランドのブキャナンの氏族長) |
ヒロイン:ブリジッド・カーコネル(シンクレア一族) |
ヒーロー:ラムジー・シンクレア(ハイランドのシンクレアの氏族長) |
あらすじ
イングランド王にとって一番、大切な女性アリアンナを殺害したとの汚名を着せられて、ジリアンの父は14年前に殺害された。姉のクリステンはなんとか追っ手から逃れたものの、ジリアンは捕えられた。咎人の娘として後ろ指を指される存在となったジリアンを迎えてくれたのは、おじモーガンだった。
モーガンはジリアンの傷ついた心を癒し、安全な居場所を与えてくれた。
そのおじの命が、今、風前の灯火だった。
14年前、殺害された父が姉クリステンに託した宝石箱を見つけ出さなければ、おじの命を奪うと言うのだ。
どんなことをしてでもおじを助け出す。
決意を固めたジリアンの肩には、ハイランドから攫われてきた幼い男の子の救出と脱出が新たに加わることになった。 |
上巻は、攫われてきた男の子の救出とその子を親御さんの元にまで連れていく旅が描かれます。道中を頼るのが、ブロディック・ブキャナン。彼は、男の子の庇護者でもあります。
下巻は、姉クリステンの行方と再会、一族の裏切り者探しと制裁、そして、おじモーガン救出作戦。
上巻にある、ジリアンが、男の子の面倒を親身にみていく場面が何ヶ所かあって、そこを何度も再読。ジリアンの献身をブロディックや、男の子の両親が知っていく時の読後感の心地よさ。ブキャナン一族の男たちが、ジリアンを堅固に守ろうとする姿が逆ハーっぽくてムフフフ。
対して、下巻はちょっと、暗雲。
ジリアンの姉クリステンがどうにもこうにも、自己保身に走る人物に成り下がっていて、がっかり感に漬かってしまうことに。自分だけがのうのうと助かって安全に暮らしているという後ろめたい気持ちの中、成長することになったせいか、クリステンの性格は、暗いのひとことに限る。
あと、ラムジーとブリジッドの恋模様も入ってくるのでロマンスが散漫してしまった感じです。 |